信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」
<2008. 10/9号掲載>
作物のアクは苦味、渋味、エグ味になり、程よく含まれる時はおいしさになりますが、度を超すとその妨げになります。それを取り除くことが“アク抜き”。水に浸けたり、ゆでて溶出して抜き取ります。
素材によって方法が異なり、水だけで取り除けるゴボウや、塩水でゆでる青菜、白さを増す効果を加え酢を使うレンコンやサトイモがあります。
また、タケノコは米のとぎ汁を使ってゆでることで、水の10倍の効果でアク抜きできます。
重曹を使うことの多いのが山菜類。昔は灰汁を使ったワラビや渋皮煮用のクリも重曹で代用しています。
アク抜きは素材のおいしさと色を守り、料理の仕上げに大きく影響する作業です。アクの性格を知り、栄養と風味を守るアク抜き加減を押さえて上手な下ごしらえをしましょう。
11日の十三夜は栗名月。旬の素材のサツマイモとクリでお月見の和菓子を。どちらもアク抜きがおいしさの決め手です。
【栗入り茶巾しぼり】
①サツマイモは皮をむいて輪切りにし、水を2、3回取替えながら5~10分浸けて、ゆでて裏ごしする。
②クリは皮と渋皮をむき、3~4時間水に浸けてから2~3分固ゆでしてからゆでこぼす。
③クリがひたひたに浸る水に砂糖を入れ、紙ぶたをして中火で20~30分煮て、そのまま冷まし味を含ませる。[クリ(500g)砂糖(350g)の割合、水は約3カップ]
④①の半量に抹茶で色付けし、③のクリを芯にして茶巾絞りにする。
<2008. 10/9号掲載>
作物のアクは苦味、渋味、エグ味になり、程よく含まれる時はおいしさになりますが、度を超すとその妨げになります。それを取り除くことが“アク抜き”。水に浸けたり、ゆでて溶出して抜き取ります。
素材によって方法が異なり、水だけで取り除けるゴボウや、塩水でゆでる青菜、白さを増す効果を加え酢を使うレンコンやサトイモがあります。
また、タケノコは米のとぎ汁を使ってゆでることで、水の10倍の効果でアク抜きできます。
重曹を使うことの多いのが山菜類。昔は灰汁を使ったワラビや渋皮煮用のクリも重曹で代用しています。
アク抜きは素材のおいしさと色を守り、料理の仕上げに大きく影響する作業です。アクの性格を知り、栄養と風味を守るアク抜き加減を押さえて上手な下ごしらえをしましょう。
11日の十三夜は栗名月。旬の素材のサツマイモとクリでお月見の和菓子を。どちらもアク抜きがおいしさの決め手です。
【栗入り茶巾しぼり】
①サツマイモは皮をむいて輪切りにし、水を2、3回取替えながら5~10分浸けて、ゆでて裏ごしする。
②クリは皮と渋皮をむき、3~4時間水に浸けてから2~3分固ゆでしてからゆでこぼす。
③クリがひたひたに浸る水に砂糖を入れ、紙ぶたをして中火で20~30分煮て、そのまま冷まし味を含ませる。[クリ(500g)砂糖(350g)の割合、水は約3カップ]
④①の半量に抹茶で色付けし、③のクリを芯にして茶巾絞りにする。