今日、初代7コース・ウードのずっと気になっていたブリッジを削って弾きやすくする、という作業をやってみました。
初代の方はエジプト製です。最近のエジプト製のウードはブリッジとボディエンドの距離が結構離れているモノが多く、
これはきっとイラク人の超絶技巧奏者のナスィール・シャンマとその門下達の演奏スタイルに影響されているのではないか?と勝手に想像してます。
現に私が2005年に購入してきたエジプトの一般的なウードは、私の二代目7コース・ウードと同様、ブリッジとボディエンドの幅は狭くなっています。

その違いの理由ですが、
伝統的なウードの奏法は、右手の位置をボディエンドに近い位置に置き、ブリッジに近い辺りで硬くて大きな音を出すので、ブリッジはボディエンドに近い所に設置されますが、
ナスィールのイラク・スタイルの奏法はウードのボディを抱え込むような形で支えて、右手の位置がホール寄りになるように斜め上から弾いて、柔らかい音を出すようにするので、
ブリッジがボディエンドよりも離れていた方がより深く柔らかい音になって良い訳です。
つまりクラシック・ギターに近づけている訳です。
だから初代を弾くと、ある弦を弾くと指がブリッジの端(矢印の部分)に時々当たって痛い思いをするので、


二代目が来てからほとんど弾かなくなりました。
ただ、それではもったいない、と突然思い立ち、指が当たる部分を削ってみようと閃いて、実行に移しました。
当たらないよう、また削り過ぎないよう、注意しながらヤスリで削って行きました。

結果、実行してみて大成功でした。
この作業のお陰で、初代もまた何かの機会で復活するかも知れません
