ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

ベリーダンスと音楽の夜 第126夜 後記

2016-10-30 18:51:06 | ベリーダンス

昨日は「ベリーダンスと音楽の夜 第126夜」でした。大勢の方にお越し頂きました!ありがとうございました!

さて、今回は久しぶりの共演となる、Sali さん、Kana さん、と、ここ最近毎年出演して頂いている、JJさん、Reminaさん、Nisaaさんの5名のダンサーの皆さんに出演して頂きました。

さて、アラディーンも来月で結成11周年ですが、Sali さん、Nisaaさんとは13年以上の知り合いであり、今では二人とも全国的に活躍するダンサーになっていて、共に歩んできた歴史を思い出したりして感慨深く思いました。

勿論、その間、色々な事がある訳ですが、ともあれ継続して活動する事、それ自体がとても大事であると思います。

今回の曲は、久しぶりに演奏する曲も多く、更に新曲の「飛天(Hiten)」の公開も兼ねたので、結構集中力が必要でした。

新曲の「飛天(Hiten)」は、好評で良かったです。この曲は去年から8割が出来ていたのですが、前奏部とエンディングをどうするか、中々まとまりがつかず、中途半端なまま放っておいた曲でした。

が、どうしても今月に披露したいと思い、色々と思案して3日かけて一気に前奏部とエンディングを書き上げ、構成をまとめたのですが、個人的には「ユーラシア」を越えたと思っています。

5年前にリリースしたアルバムは、アンサンブル重視だった為、個人的にはウードの魅力が感じられないモノとなりましたが、今回は、ウードをしっかりと前面に出す曲に仕上げようと思います。

ともあれハロウィーンの夜にふさわしく、大盛況の夜でした。
皆さん、ありがとうございました!


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お席、まだあります!「ベリーダンスと音楽の夜 第126夜」

2016-10-26 01:47:10 | ベリーダンス

漸く、アラディーンのHPのサイトの更新をしました(汗)。

特に、リンクのページ、古くからリンクを張っているダンサーの皆さんのウェブサイト、URLが変更になっていたり、ウェブサイト自体が無くなっていたりと、更新していたら、とてつもなく時間が掛かりましたw。

ブログ、HPは、やはり大事なサイトなので、しっかりと更新して行きたいですね。SNSは便利だけと、これはコミュニティ用ですから。

さて、今月末はアラディーン主催の月例イベント「ベリーダンスと音楽の夜 第126夜」です。

今回は、約5年ぶりの新曲披露も兼ねます。

お時間のある方は、是非ともお越しください。

10月29日(土)
「ベリーダンスと音楽の夜 vol.126」
@中目黒 楽屋
TEL/FAX 03-3714-2607 
http://rakuya.asia/top.shtml
Open/17:00~ 
Show/18:30~ 2stage
Charge/4,000yen
ご予約はお店に直接お願いいたします。

ベリーダンス /Nisaa、Sali、JJ、Remina、Kana

松尾賢/ウード
平井ペタシ陽一/ダラブッカ
安藤亮輔/ベース
佐々木絵実/アコーディオン
ハスィン・ジュベリ/ヴァイオリン
濱元智行/レク、ダフ


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アラブの音律について

2016-10-25 01:39:38 | ベリーダンス

10月前半が、とても忙しくて大変でしたが、中盤から今にかけて、ゆっくり過ごそうと思ったのですが、そうはならなかった…(笑)。

来年にアラディーンの2枚目のアルバムを制作する予定で、その為の曲を今のところ2曲書き上げたのですが、(その内の1曲は今月の「ベリーダンスと音楽の夜」で披露する予定。)

それと同時並行で「音律」について本を読んでいます。

ウードを弾き始めて10年が過ぎ、漸くマカームの音程も、楽器も安定して弾けるようになり、その間、師匠の常味さん始め、木村伸子、ハスィン・ジュベリ等、研究者、プロの演奏家と様々意見交換して来た中で、色々と蓄積して来た知識が、何となく形になって来た為、その基礎からやり直してみようと思い立ちました。

先日、久しぶりに渋谷のタワーレコードに行った時に、音律について分かりやすく説明している「音律と音階の科学(小方 厚著:ブルーバックス)」を見つけて早速購入。何故この本を購入したかというと、ピタゴラス音律から始まり、純正律、平均律の成り立ちなどが分かりやすく書かれていた上、53平均律について書かれていたからです。

53平均律に何故とても興味を惹かれたかというと、今までいろんな本を読んできて、現在のアラブのマカームの解説が53平均律で行われている事、ギリシア哲学がアラビア語に翻訳されていき、そこからアラブの音楽体系が、ピタゴラス音律を元に発展している事などが分かって来てはいましたが、

では、なぜ53平均律なのか、という事を、この辺りの歴史から繋げて解説している文章なり、本が見当たらなかったからです。

そういう意味で「音律と音階の科学」は、とても分かりやすい本でした。

さて、3月にサウジアラビアに演奏に行った際、強行軍スケジュールだった為、ドバイに2泊しましたが、その際、ケマル・ムサッラムのアテンドで、彼の懇意にしている楽器店に訪れた際、
「الموجز في السلالم الموسيقية و اللإيقاع و المقامات 
(音階とイーカーとマカームの概要:ムハンマド・ザーファル・イマーム著)」という本を見つけて購入しました。

勿論アラビア語なので、私のアラビア語力では、内容をじっくりと読んで理解する事は当分先になりそうですが(苦笑)、それでも、各リズム、マカームについての解説位は読めるので、本棚の飾りになっていたこの本を久しぶりに開けてみました。

この本では、ピタゴラス音律を軸に、53平均律でオクターブ間(つまりドレミファソラシド)を示し、それに対して、各マカームが、何コンマ低いのか、高いのかを示しています。

この著者は、シリア人(またはシリアで学んだ)方のようで、シリアでのマカームの音程差を示してるのだと思うのですが、これが私が学んで来たエジプト、あるいは常味さんから学んで来たチュニジアのマカームの音程と微妙に違うのです。

師の常味さんがシリアのアレッポで学んだ時に「いや、予想してたけど、ラストのミが高いんだよ。経験的に、エジプトから北へ上がるにつれてラストのミが高くなるのは知ってたけど、相当高いね。」と言われていた事を思い出しました。

「アラブの音文化(スタイルノート)」という本の「都市に伝わる歌唱形式「イラキマカーム」(樋口美治・ナダ著)」の章で、マカームを53平均律で解説している所があり、それによると
「ド(9)レ(7)ミd(6)ファ(9)ソ(9)ラ(7)シd(6)ド」
で、この音程差は、私が学んできたラストとほぼ同じです。

が、購入したムハンマド氏の解説と、これまた最近購入した「The Music Of The Arabs(Habib Hassan Touma著)」では、
「ド(9)レ(8)ミd(5)ファ(9)ソ(9)ラ(8)シd(5)ド」

になっています。
ムハンマド氏の解説だと、ラストのミ(スィーカー)は385セントで、ラストのシ(アワジュ)は1087セント。

樋口氏の解説だとラストのミ(スィーカー)は362セント。ラストのシ(アワジュ)は1064セント、それぞれ1コンマ(約22.6415セント)違います。

ちなみに平均律では半音を100セントで示すので、平均律で言う所のミの4分の3音は(つまりミが4分の一音低い音)は、350セント。シの4分の3音は1050セント。

ところが、純正律のミは386セントで、シは1088セントなので、シリアで教わるラストは、ほとんど純正律のドレミファソラシドと同じだという事になります。

ほとんど、といったのは、ラストと純正律の長音階との唯一の違いはラ。ラストのラはピタゴラス音律のラと同じ(906セント)です。

ちなみに53平均律の長音階のラは883セントで、純正律のラは884セントなので同じです。

このラの音程の違いは、ウードの調弦が下からラ、レ、ソ、ドと完全4度で調弦されている事に起因しているからだと思われます。

うーん、やっぱり自分で試行錯誤しながら学ぶ方が面白いですね。

音律については一段落。

とはいえ、やらなければならない事がいっぱいあるので、忙しい日々は続きます・・・。


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阿佐ヶ谷ヴィオロンにて、定期ライブのフラメンコ・ピアノ・デュオでした。

2016-10-21 09:17:44 | ベリーダンス

昨日は阿佐ヶ谷ヴィオロンにて、定期ライブのフラメンコ・ピアノ・デュオでした。

毎回、新曲が入るので、とても刺激的で楽しいのですが、その都度、とても勉強になります。

私は、普段、オーケストラを率いてのメロディ楽器を弾く側なので、改めて打楽器伴奏を行ってみると、役割の違い、メロディ楽器を支える側の使命を感じる事が出来るので、貴重な良い体験を積み重ねる事が出来ます。

私の師匠である常味さんが、「ウードは、ダラブッカや、レクの3倍練習しなさい。」と良く言われていましたが、やはり伴奏打楽器は支える側であり、この意味を噛みしめます。

ある本に、アラブの格言で、「
(メロディを奏でる)音を間違える者は友達になれる。
(歌手で)歌詞を間違える者は友達になれる。
(打楽器で)リズムを間違える者は友達になれない。」

とあるのを憶えていますが、メロディ楽器は音楽を作り上げる場の王様であり、打楽器はそれを引き立てる役目ですから、毎回冷や冷やではありますが、御供をする側として、とても楽しく叩いています。

毎回、このデュオでは、お客様も交えてライブ終了後に打ち上げに行って終電間際まで飲みながら、色んな話をするのですが、今回は、フラメンコとアラブのグルーブの違いなどを論じたりしました。

勿論、共通するものもある訳ですが、それぞれの音楽には、それぞれの美意識とか考え方などがあり、それが音楽の違いを生み出しているのは確かであって、そこを理解しない限り、本当の共通項を見つけるのは難しいのだと思います。

毎回、紀子さんに、フラメンコのリズムについて色々と教わるのですが、なるほど、これは徹底して学ばないとダメだな、と良く感じます。

ここに中途半端に「音楽には国境はない」といって、自分勝手なルールを持ち込むと、やっぱり「それは違う」という結果になる訳ですから、その辺りの違いも含めて徹底して学んで行きたいですね。

フラメンコでは、カホンが王様になっていますが、ココは私の得意なダラブッカで、どこまで行けるか挑戦してみたいと思っています。

次回は、私の都合で1月29日(日)になります。

皆さん、よろしくお願いいたします。


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本日は、Piano Flamenco コンサートです!

2016-10-20 01:34:59 | ベリーダンス

最近は忙しくて、中々、色んな事が出来上っていませんが、本日はフラメンコ・ピアノの安藤紀子さんとのデュオです。

少しは、フラメンコも理解できて来ました!
アレグリアスにも挑戦です!

ステージ・チャージも、とてもお得です!
是非、遊びに来てください!

●10月20日(木)
「Piano Flamenco」
@名曲喫茶 ヴィオロン(JR中央線阿佐ヶ谷駅)
杉並区阿佐谷北2-9-5
Tel:03-3336-6414
http://meikyoku-kissa-violon.com/tempov.html
Show/19:30~ 2stage
Charge/チャージ:1ドリンク付きで¥1,000
予約は必要ありません。直接お越しください。

安藤紀子(pf)
松尾賢(Darbuka)


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