Fin-blog

フィンランドという国のライフスタイルや文化について心に思うことを記していくためのブログです。

個展 1日目

2007-08-08 | Weblog


ギャラリーの中で、「誰か来ないかな」と待っているのが、
とても楽しい一日だった。

学内のギャラリーでの展示に、
学外から一般のお客さんがふらっとやってくることはまずない。
訪れてくれる人たちは皆、芸大の中の人たちだ。
作品についてのコメントやそこから派生する話題は、
普段からモノをつくることをし、考えている人達からのものなので、
学ばせてもらうことがたくさんある。
留学先のフィンランドで何を焦点に勉強をしようか、とか、
修了制作はどうしていこうか、とかといった
具体的な方向や目標を立てるきっかけとなっている。

制作段階から、あれやこれやと意見や感想、アドバイスをもらっていた。
とにかく、どうデザイン進めて行けば良いのかわからなかったので、
言われるがままに手直しを加えた。
そうして手直しして展示した作品は、
やはり他の人からも「なんだか良いね」と言ってもらえる。
わからないときは、まず人の話を聞き入れることが大切なのだと思った。

『「20代のうちは、とりあえずたくさん作品をつくれ」と、
 私の担当の先生が言っていたよ』という話を聞いた。
経験を積み、また何らかの方法でかたちを残して行けば、
いづれかは何かが結果として現れて自分のものとなる。
結果を先に考える前に、まず手を動かさなければならないのだと思った。

「色のこと、もっと勉強しなきゃ」という友達のことば。
そういってみれば、私には
'色を勉強する'という意識がなかったことに気が付いた。
色は自分の感覚を頼りに追い求めていくものだ。
決して、カラーチャートに並ぶ色の名前を覚えたり、
「この色には~といった心理作用があり、
 この配色は人に~といった印象を与えます」
と書かれた、色についての参考書を熟読することでもない。
自分の感覚といういものがどこから来ているかと言えば、それは全て経験からだ。
早朝の山で湿った木片に触れたときの臭いや空気を表したい。
あの時、あのレストランで食べたサラダの新鮮さと
お店の洗練されたインテリアの雰囲気を表したい。
ドーナツの少し酸化した油の香りのする、甘みを表したい。
そういったものは、知識では表現できることでなく、
もっと意識的に自分の目でいろんなものを見て経験をし、
自分のカラーチャートの数を増やしていかなきゃな、と思った。

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