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イラストレーター赤松かおりのブログ

日常のことなどを描いています。

勝手に挿絵⑩『人生を変えた本と本屋さん』

2019-06-30 10:02:46 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑩『世界の本好きたちが教えてくれた人生を変えた本と本屋さん』




ハワイの本好きイラストレーター&デザイナーのジェーン・マウントさんが、世界の素敵な本屋さんと図書館を味のあるイラストで紹介している図鑑のような本です。(日本の蔦谷書店も!)

翻訳は「英国書店探訪」の清水玲奈さん。

本屋だけでなく、1000冊以上の必読書や、本にでてくる料理やトリビアの紹介も満載で、まさに本好きの愛の結晶。

やっぱり本はいいですね~。

日本の本好きイラストレーターの私にも、愛が伝わってくる一冊でした。

勝手に挿絵⑪『春にして君を離れ』

2019-06-30 02:19:00 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑪『春にして君を離れ』





ミステリーの女王、アガサ・クリスティーの作品ですが、殺人も大した事件も起こりません。

学生時代の友人と再会して「この人の人生、かわいそう。私は幸せな家庭があってよかったわ。神様ありがとう」と上から目線で感謝するヒロイン、ジョーン。

しかし、実は・・・。

独りよがりな「無意識の優越感」をここまでリアルに描いたアガサ・クリスティーは恐ろしい。

※鴻上尚史さんの人生相談を合わせて読むと参考になるかもしれません。
「友人に絶交されました」
https://dot.asahi.com/dot/2019040500077.html

勝手に挿絵⑫『敗者の生命史』

2019-06-30 02:11:46 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑫『敗者の生命史38億年』




高校のときは生物あまり得意じゃなかったのですが、この本はわかりやすくて楽しく読めました。

私が特に面白かったのは「ニッチ」の話。
ニッチって、生物学の用語だったんですね。

ナンバー1しか生き残れないのは自然界の鉄則だが、同じ環境の中でも住む場所と餌が異なれば共存できる。

最強の1種類だけじゃなくて、これだけたくさんの種類がいるのは、すべての生物がニッチがかぶらず、キャラクターもかぶることのない、個性のある存在だから。

挿し絵は、カンブリア紀の個性的なデザインの生物、オパビニア。

人間も自分だけのニッチをみつけられたら、平和に暮らせそうです。

勝手に挿絵⑬『虫めづる姫君』

2019-06-30 02:02:37 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑬『虫めづる姫君』




源氏物語の姫君たちは、美しく優雅だけれども、世間体や評判にがんじがらめで、読んで息苦しくなるときがあります。

でもこの物語の姫君は、「人目を気にしての言動なんてつまらない」と年頃になってもお化粧もせず、虫を観察して喜んでいます。

悪口を言われても、一理ある反論をして黙らせます。

ここまでつきぬけられたら、清々しくてうらやましいです。

そんな変わり者の姫君にある貴公子が「あなたにかなうような人はいないでしょう」と歌を詠んで・・・この二人一体どうなる!?

「続きは二巻にあるべし」とあるのに、二巻はありません。

この気になる終わり方もすごいです。

勝手に挿絵⑭『日の名残り』

2019-06-29 21:28:46 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑭『日の名残り』





ノーベル文学賞をとったカズオ・イシグロが、品格ある執事の道を追求している男を描いた小説です。

ときいたら難しそうですが、萌えポイントだらけで楽しく読めました。

老執事スティーブンスが、主人がアメリカ人になったため、ジョークで楽しませないのは「職務怠慢」かもしれないと悩んでラジオでジョークを練習し、いざ言ってもすべりまくる・・・。

急に上司が外国人になったサラリーマンのようです。

仕事一筋のため、仕事以外のことには鈍感で、女性のアタックにも気付かず、病気の父より仕事を優先する姿は、哀愁漂っていて、滑稽だけど、切なくて泣けてきます。