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イラストレーター赤松かおりのブログ

日常のことなどを描いています。

勝手に挿絵⑮『シェリ』

2019-06-29 21:13:34 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑮『シェリ』





恋愛の国フランスで'恋愛の達人'といわれる作家コレットの代表作。

49才の美貌の元高級娼婦レアと、24才年下の美青年シェリの間で繰り広げられる物語です。

会話、インテリア、宝石などの描写がエレガントでおしゃれで、うっとりため息がでます。

びっくりしたのが、シェリがレアを呼ぶあだ名が「ヌヌーン」(ばあや)

(エッ!?いくら年上だからって・・・レア、心広すぎです)

すべての女をとりこにするシェリは、妻とも口論になるのですが、

「そんなことしても、何にもならない」
「どうして?」
「それは、きみがぼくを愛してるからだ・・・」

(すごい余裕です)

「そう、わたしはこの人を愛してる。今のところ、どうしようもない・・・」

(納得するんだ!?)

と脳内ツッコミがとまりません。

やはり恋愛は惚れたほうが負けなのでしょうか・・・。
コレット自身もかなりのモテ女で、年下の恋人がいたそうで、読むとあやかれるかもしれません。

宝塚で上演してほしいです。

勝手に挿絵⑯『文豪の猫』

2019-06-29 20:28:39 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑯『文豪の猫』




「わたしは猫が大好き。猫ってすばらしく身勝手でしょ。犬は善良で忠実すぎるから、いっしょにいると疲れちゃうけど、猫は人間っぽくていいわ。」(赤毛のアン)

カポーティ、ヘミングウェイ、フィッツジェラルド、コレット、ミッチェル、ル=グウィン、村上春樹・・・世界の猫好きの文豪の写真と猫にまつわるエピソードをまとめた本です。

「え!あの人も猫好きだったの!」という嬉しい発見がありました。

この本によると、猫を愛する人には本好きが極めて多いそうです。

猫を撫でると、ストレスホルモンの血中濃度がさがり、心臓病のリスクも減るのだとか。(ホンマかいな!?)

いつか猫といっしょに暮らす夢がひろがりました。

勝手に挿絵⑰『壬生義士伝』

2019-06-29 20:24:10 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑰『壬生義士伝』





宝塚で舞台化されたため、再び売れているそうです。

<あらすじ>
幕末、南部藩(盛岡)の下級武士で北辰一刀流免許皆伝の吉村貫一郎は、貧困に耐えかね、家族を養うため脱藩し、新撰組に入隊。

人を斬る任務をし、家族に送金し続けるが、新撰組は鳥羽伏見の戦いで敗北。貫一郎も深手を負い、南部藩蔵屋へ命からがら向かう。

そこで親友の蔵屋敷差配役、大野次郎右衛門と再会する・・・。

とにかく、家族と親友への愛に涙、涙で前がみえません。

親友の大野が、葛藤しながらも、切腹を申しつけるシーンは悲しすぎました。

故郷の象徴のようにでてくる南部の米で握った握り飯が美味しそうで・・・。

死を美化するのは苦手ですし、とても貫一郎のようなまっすぐな生きかたは真似出来ませんが、よみおわったあと、背筋が伸びました。

吉村貫一郎が実在の人物というのも驚きです。

勝手に挿絵⑱『BUTTER』

2019-06-29 20:20:32 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆

⑱『BUTTER』




タイトルに惹かれてポップな話かと思って読んだら、木嶋佳苗の事件を下敷きにした、ジェンダー、セルフネグレクト、承認欲求などたくさんのテーマを含んだ濃厚な小説でした。

人によって色んな感想があると思いますが、私の頭に浮かんだのは、恋人、名声すべて失っても、食欲と「女の友情」が残っていたら生きていけるのかなーということ。

その点でなんとなく『風と共に去りぬ』と似てるような気がしました。

犬の名前がメラニーなのももしかしてそこから?

とにかく食べ物の描写がとてーも美味しそうで、柚木麻子さんの作家魂を感じました。

挿し絵はキーワードとなるバターをのせた、バター醤油ご飯。

勝手に挿絵⑲『蛭子の論語』

2019-06-29 20:13:39 | 文学

「勝手に挿し絵」

私が読んだ本の挿し絵を勝手に描きます☆


⑲『蛭子の論語』





私が尊敬する人は、漫画家の蛭子能収さん。
競艇や賭け麻雀好きはどうかと思いますが・・・。

映画監督に向かって「あの映画泣きましたよ。でも泣いたからといって面白いわけじゃないんですけどね。エヘヘッ」といってめっちゃ怒られてたり・・・。

ありのままに思ったことを言っちゃうけど、人を貶めて傷つけない絶妙なバランスがすごいと思います。

そんな蛭子さんが、孔子の『論語』を読んで共感したり、異議を唱えたりしている本です。

蛭子さんが一番大事にしている「自由」でいるために、群れない、'義'に殉じるのは怖いこと、など生きるためのヒントがたくさん紹介してありました。

しんどいときによんだら気持ちが軽くなると思います。