まず、サインとコサインの定義を確認しておきましょう。

例えば、「cos240°の値はいくらか」と聞かれたら、
点(1, 0)から反時計回りに240°進んだ点のx座標を読めばよいわけです。
答えは「-1/2」となります(図1を参照)。
また、「cosθ=-1/2を満たすθを、0°≦θ<360°の範囲で求めよ」と聞かれたら、
x座標が -1/2となる点を確認して、その点が(1, 0)から何度だけ反時計回りに進んだかを読めばよいわけです。
答えは「θ=120°とθ=240°」です(図2を参照)。

それでは本題に入りましょう。

まず、未知数をひとつにします(つまり混在しているサインとコサインをどちらかに統一します)。
そのときの常套手段として用いるのが

という有名な公式です。
(これが成り立つ理由はいたって明白です。
x軸となす角がθであるような円周上の一点からx軸に下ろしてできる直角三角形に対して三平方の定理を用いてみましょう。)
この公式によれば、

となりますから、

といったsinθだけの形にまとまります。
これはsinθに関するただの2次不等式ですから、この先を計算すると、次のような結果が得られます。

これは、原点を中心とする半径1の円周上で、そのy座標が0より大きく
より小さい点の集まりを確認して、
それらの点が(1, 0)から何度だけ反時計回りに進んでいるかを読めばよいわけです。

この問題を生徒にやらせた場合、(*)をθの不等式に翻訳する処理ができないケースが非常に多くみられます。
というのも、
鋭角に限定した三角比の定義(直角三角形を用いたもの)から
一般の角に対しての定義(原点を中心とした半径1の円を用いたもの)への
「定義の拡張」をうまく認識できていない生徒が多いようです。
ここでは、
「座標としてのサイン・コサイン」に対する理解が浅いと実感できている人間が
「なるほど、そういうことだったのか!」と深く納得できるような内容を目指して、
さらなる説明に入っていきます。
==========================
数学専門塾ならヘウレーカ
==========================
~続く~
(次回の更新は11月14日です)

例えば、「cos240°の値はいくらか」と聞かれたら、
点(1, 0)から反時計回りに240°進んだ点のx座標を読めばよいわけです。
答えは「-1/2」となります(図1を参照)。
また、「cosθ=-1/2を満たすθを、0°≦θ<360°の範囲で求めよ」と聞かれたら、
x座標が -1/2となる点を確認して、その点が(1, 0)から何度だけ反時計回りに進んだかを読めばよいわけです。
答えは「θ=120°とθ=240°」です(図2を参照)。

それでは本題に入りましょう。

まず、未知数をひとつにします(つまり混在しているサインとコサインをどちらかに統一します)。
そのときの常套手段として用いるのが

という有名な公式です。
(これが成り立つ理由はいたって明白です。
x軸となす角がθであるような円周上の一点からx軸に下ろしてできる直角三角形に対して三平方の定理を用いてみましょう。)
この公式によれば、

となりますから、

といったsinθだけの形にまとまります。
これはsinθに関するただの2次不等式ですから、この先を計算すると、次のような結果が得られます。

これは、原点を中心とする半径1の円周上で、そのy座標が0より大きく

それらの点が(1, 0)から何度だけ反時計回りに進んでいるかを読めばよいわけです。

この問題を生徒にやらせた場合、(*)をθの不等式に翻訳する処理ができないケースが非常に多くみられます。
というのも、
鋭角に限定した三角比の定義(直角三角形を用いたもの)から
一般の角に対しての定義(原点を中心とした半径1の円を用いたもの)への
「定義の拡張」をうまく認識できていない生徒が多いようです。
ここでは、
「座標としてのサイン・コサイン」に対する理解が浅いと実感できている人間が
「なるほど、そういうことだったのか!」と深く納得できるような内容を目指して、
さらなる説明に入っていきます。
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