シュレディンガーは生涯ヒンドゥー教のヴェーダーンタ哲学に興味を有した(若き日にショーペンハウアーを読み耽った影響)。著書の中で、「量子力学」の基礎になった波動方程式が、東洋の哲学の諸原理を記述している、と語り、『精神と物質』には、次のように記している。
「西洋科学の構造に東洋の同一化の教理を同化させることによって解き明かされるだろう。一切の精神は一つだと言うべきでしょう。私はあえて、それは不滅だと言いたいのです。私は西洋の言葉でこれを表現するのは適さないということを認めるものです。」
「宗教は科学に対抗するものなのではなく、むしろ宗教は、これとかかわりのない科学的な研究のもたらしたものによって支持されもするものなのであります。神は時空間のどこにも見出せない。これは誠実な自然主義者の言っていることであります。」
ブラフマン(宇宙の本質)とアートマン(自己の本質)の究極的同一性を説く。シャンカラが最も著名。
「西洋科学へは東洋思想の輸血を必要としている。」
結婚制度をブルジョア価値観と軽蔑し、2人の妻を持とうとし、婚外子を3人持つ。関係をもった女性たちのリストを認めており、その中には10代の少女も含まれていた。
「私たちは鑿でもあり像でもある」自分たちの意識を形づくるのは自分でありながら,形づくられている意識そのものでもある。