昨日の午後こと、家族でカルフール(クタ・サンセット通りにある大型スーパー)に定例になっている買い出しに出かけた。3階で食料品などを買って支払いを終えてトイレに向かったときのこと、いきなりトイレの横のマッサージルームからスタッフや客が飛び出してきた。みんな血相を変えている。何事が起こったかわからずにスタッフに尋ねても「ナッシング」としか答えないがトランシーバから漏れてくる声は言葉はわからないが緊急事態の雰囲気を漂わしている。
危険を察して逃げてくる人々と一緒に階下に降りると、既に多くの店がシャッターを閉めている。重装備の警官と装甲車風の車が停車しているので爆弾テロではないかと思い、慌てて待たせてあるタクシーに買い物をカートから移して駐車場から飛び出すように出た。駐車場には車が既に殆どいない状態で、よくぞ待たしていたタクシーがこんな危険な場所で待っていてくれたものだと感謝する。
後で知ったところでは、昨日の朝6時過ぎに「爆弾に気をつけろ」という伝言メッセージがはいっており、それをカルフールスタッフが午後2時過ぎにやっと見て警察に通報したという。この後の対応がとんでもないものだった。警官隊が到着して殆どのテナントのスタッフは逃げ出した後なのに店内には危険を知らせる放送が全くなく、みなさんのんびりと買い物を続けていた。
ちょうどマッサージ店のスタッフが危険を聞きつけて飛び出してきたことでこちらも逃げ出すことが出来たが、まだ店内にはそんな危険が迫っているとはつゆしらないひとびとが大勢いた。客を放っておいてスタッフが先に逃げ出したとは言わないが、あまりにもアナウンスや誘導がお粗末すぎる。結果的には爆弾が発見されずに事なきを得たのだが、危機管理の鈍感さと不手際は日本の民主党といい勝負だ。もうカルフールには買い物に行かないことにした。パリのカルフール本社はこの事実を全く知らないのではないか。