まさおレポート

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傍聴マニア

2018-08-10 | 日常の風景・ニュース

某地方裁判所6階の法廷入り口にある待合椅子に座って友人の民事裁判傍聴のために開廷を待ちながら廊下を眺めているとそれぞれの人間模様が通り過ぎる。さすがに笑顔で通り過ぎる人は少なくそれぞれがある意思を秘めて前を見つめて通り過ぎていく。

足にコルセットを嵌めた中年の男性は交通事故の保障を求める裁判のためなのだろうか、ジャンパーを羽織り片手にバッグをぶら下げたガッチリした体格の男はハンティングを被っている、想像ではアパート経営者で、店子の家賃不払いを巡る訴訟ではなかろうか。そんな想像をしながら眺めていると明らかにみにまとう雰囲気が異なる二人ずれの女性が法廷の入り口にある開廷予定表を眺めては次の法定の部屋へと通り過ぎていく。時をおかずに別の3人の女性グループが開廷予定表を覗き込んで互いに目配せをしあいながら、他の法廷へと移っていく。

実は裁判所の傍聴を趣味とする人たちがいるのだと知った、こうして面白そうな開廷を見つけては仲間に連絡を取り合いその法廷に集まる。この人たちは身内の傍聴とは表情が明らかに異なり、顔にうっすらと笑みさえ浮かんでいるようにも見える。法律家を目指す人が勉強の場として傍聴するのとは違い、また友人知人の傍聴でもない、記者が取材をするための傍聴でも無い。

友人の傍聴を終えて裁判所一回のエントランスに向かうと持ち物検査をまつ長い行列が出来ている。胸に裁判担当と記したIDをつけた男性がこの一団を引率している。この行列の人は一種のツアーのようにも見える。この行列は傍聴マニアではなくアルバイトの行列ではないか。世間の注目を集めた事件の裁判では傍聴希望者が殺到することがある。こうした裁判では司法記者クラブなど報道陣向けの傍聴席は一定数確保されるが、マスコミは一般の傍聴席からもさらに席を確保しようとアルバイトを雇って、抽選のために並ばせることがある。この行列はそうしたアルバイトが入庁するためのものなのかもしれない。

 


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