今朝の新聞紙上に、映画監督大林宣彦さんが亡くなられたとの報。
肺がんの闘病生活をされているとは知っていたが、驚いた次第。
邦画ファンの私、大きな喪失感に包まれている。
戦前の体験を有する映画監督がまた一人鬼籍に入られた。
穏やかな語り口で、戦争反対を叫び続けられた姿勢に、何時も勇気付けられてきた。
とは言え、私は大林監督作品を数多く観てきた訳では無い。
私が一押しの作品は、「異人たちとの夏」(1988年)である。
DVDを購入し、繰り返し観てきた。
また、山田太一さんによる原作も何度も読み返してきた。
若死(わかじに)した両親と過ごすという、荒唐無稽とも言えるストーリに惹き込まれ
ていった。
役者の中で、父親役の片岡鶴太郎が好演している。
歯切れの良いセリフが素晴らしい。
戦前生まれの監督さん、あとは山田洋次監督だけか。
志村けんさんの死去により、新作品の計画が頓挫したようだが、新たな構想でもう一度制作に向かって頂きたい。