かえっこカエルクラブ カエル日記

カエルとこども通貨“かえっこ”好きな環境カウンセラー・マリケロが描く、カエルな毎日。

江守正多さんって、やっぱりすごい。

2010-09-12 15:27:50 | カエル日記

なんでまたガンダム?
…いやあ、4日に撮れた写真は、これとecasメンバー集合写真のみだったのよね。
司会をやっていたのでなんにもできなくてね…(-_-#)

さて、マリケロ的にはひとつ大仕事が終わりほっとしたところ。
で、このために注いだ時間を取り戻すための1週間がたいへんで、それもどうにかほぼ片づいた。

忘れないうちに書いておかなきゃ。
Twitterで「江守正多さん、すごい」っていったものの、なぜか中途半端に「イケメン科学者だからすごい」のままなので、これでは江守さんにたいへん失礼です。(ごめんなさい、江守さん)

9月4日に、「地球温暖化の科学 ~地球温暖化の予測は『正しい』か?~」というタイトルで国立環境研究所温暖化リスク評価研究室長の江守正多さんにお話をしていただきました。

この講演会はマリケロが仕掛けたものでして…。

地球温暖化問題について、「わたしたちは、なにができるか」をここ数年お話ししてきたマリケロとしては、このところの「市民レベルでの温暖化対策はムダ」という風潮はとても悲しい。
あんなに「ハチドリのひとしずく」がもてはやされたのに、今は過去の話のようです。

たった一人の努力なんてたかが知れている、と諦めてしまうことより、「自分ができることをする」ということの意義を考えなければ、と思います。
10年後に「なぜ自分はなにもしなかったのか」と、反省しても意味はない。いま気づき、まっすぐ向き合うことがたいせつなのです。

さて、江守さん。

懐疑論バスターズなどという、なんだかなぁ、の称号で呼ばれることもあり、いまでもそういうお役目でトークをお願いされることも多いようです。
つい先日もハデなタイトルで有名な懐疑論本のTさんとのトークセッション(バトル?)に呼ばれたとか。本当は、研究に全神経を集中させたいのだろうけれど、あえて引き受けるのが江守さんなんだろうな。こんなイベントには研究所のお役目ではなく、ご自分の休暇を使って行く、というところも。…あ、今回もそうでした。江守さんスミマセン。(^_^;) 

江守さんと言えば、エネルギー・資源学会の「(2009) 新春e-mail討論 地球温暖化:その科学的真実を問う」は圧巻でした。これは多くの人にぜひ読んでもらいたい。江守さんが温暖化脅威論者ではなく、とても真摯な姿勢で誠実にこの問題に向きあっている方であることがよくわかります。

もしかしたら意図的に消された?とさえ思ってしまう、ネット上に今はなき「日経エコロミー」での江守さんの連載コラムもとてもよかった。読み手=一般市民の視点で文章を書くことのできる、まれな科学者と言えるでしょう。その姿勢は国立環境研究所の「ココが知りたい地球温暖化」にも現れています。

「ココが知りたい地球温暖化」の内容はネット上で読むことができるものですが、これをまとめた本のあとがきにあった江守さんの文章におもわず感心してしまいました。なんでも「問い(温暖化への疑問)」に対する「回答者(研究員)」の回答原稿を、一般市民の視点で読むために事務系スタッフも含めた30名もの人が読み、内容を検討するのだといいます。一度書き上げた原稿をいろいろな人にあーだこーだと言われ、何度も書き直すのはとてもイヤな作業でしょうが、ちゃんと書き直す研究員もすごい。

今回、ご本人にお会いして、お話しし、さらに江守さんのすごさを実感してしまいました。
なんといっても「謙虚」な方です。

最近アホ(失礼!)でおエラい「“先生”方」が多くて困っていたマリケロには、なおさら清々しく感じられたのかもしれませんが。いや、まったく驚きました。

なにが江守さんをそうさせているのでしょう。

ふとワタシの頭をよぎるのは「間に合わない」という言葉。

もしかしたらすべてを知っているものだけが感じている、そんな言葉と戦っていて、それでも希望をなくすことなく「自分のできることを粛々とやる」と心に決めているのかも。

自分をどこにもっていくのか。自分のできることはなにか。いまやらなければならないことは…。

今から3年前、 IPCC第4次報告書の発表に絡んで、「気候の安定化に向けて直ちに行動を!科学者からの国民への緊急メッセージ」がIPCCメンバーである科学者から発出されました。

「子どもたちを未来の守るため いまこそ行動を起こそう」というメッセージの中にある「温暖化防止の鍵は、私たち自身が握っている。」「私たちは、消費者であり、生産者であり、教育者であり、納税者でもある。また、政策決定プロセスへの参加など、あらゆる場面で温暖化防止の意思表示を行うことができる。」「それらの集積が、産業や政府を動かし、「低炭素社会」へ向けて日本を変えていく。」という言葉に感銘したワタシは、以来話をする機会があればこの言葉を伝える努力はしてきましたが…。

でも、たりなかったなあ、と思いました。うるさい相手とも戦わなかったし。

これからの10年、どう行動をするか。どういきましょう、か。


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