マーブリングファインアーツのブログ

マーブリングの製作物や作品の紹介と解説、時にはスタッフのこぼれ話などを書いていきます。www.marbling.net

「夏はウルフェス2017!!!」

2017年07月26日 | 新着情報
毎年恒例の「ウルトラマンフェスティバル2017」開催いたしました!!

会期は第1部7月21日(金)から8月7日(月)まで
会場は池袋サンシャインシティ文化会館4F展示ホールB
開催時間は10時から17時30分(最終入場17時)となっております!






弊社でも展示物の製作させて頂きました。

岸壁製作の様子です。



岩を切り出し



塗装を施し



このような岸壁が出来上がりました。荒々しい岩肌の間に木々がところどころ生い茂っています。

岸壁に打ち付ける波の動きがとてもリアルです!



こちらは建て込みの様子です





ウルトラマンオ―ブが足場を見守ってくれています笑

写真だと実物と見分けがつかないミニチュアもたくさんあり、見所満載です!








是非会場でじっくりご覧ください!!

広報 安斎


お久しぶりです!「大ゴジラ特撮王国KAGOSHIMA」開催のご報告です!

2017年07月14日 | 新着情報
長ら~くご無沙汰しておりました。お久しぶりです。

いよいよ本日2017年7月14日(金)より『大ゴジラ特撮王国KAGOSHIMA』開催です
会期は9月3日(日)までです!大迫力のゴジラパワーを感じてあつ~い夏を乗り越えましょう!!!

本日開幕ということでオープニングカットが行われました。



左から、主催MBC中村社長、会場・黎明館 灰床館長、宝田明氏、三反園鹿児島県知事、ゴジラです。

さらに本日目玉イベントの『特撮監督 尾上克朗氏のトークショー』が行われました。
女子率高め(!)で満員御礼でした。

ここでトークショーの様子をご紹介。








カゴシマ vs ゴジラ圧巻の展示を今ここでちょっとだけご紹介!桜島の前にゴジラが!!!






迫力満点のゴジラをぜひその目でご覧ください!

是非、家族と友達と恋人と特撮仲間と鹿児島へいらしてください!心よりお待ちしております!!

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広報 安斎

マーブリング制作・プロデュースのドキュメンタリー映画『FURUSATO~古里~』が、Vienna International Film Festivalにて招待上映!

2016年12月05日 | 新着情報
マーブリングが制作、プロデュースともに関りました、
ドイツ人監督 ‘ソーステン トリンポップ(Thorsten Trimpop)’ によるドキュメンタリー映画“FURUSATO~古里~”が、
、ヴィエナで催されるVienna International Film Festivalでの招待上映を、
完売という光栄な形で終了いたしました!

更に、コンペティション部門で出品した、
ライプチヒ国際ドキュメンタリー&アニメーション映画祭 ドイツ作品長編ドキュメンタリー&アニメーション部門においては、
最高賞である黄金鳩賞を受賞しました。

この賞は、ドキュメンタリージャンルにおいて、歴史、権威共に、世界最高峰の賞の一つです。

この賞を頂けたことは大変名誉なことであり、ソーステン監督はじめ、スタッフ一同、
取材にご協力いただきました南相馬の皆様、ご出演頂きましたご関係者の皆様、
また、撮影のお手伝いをして頂きました、本当にたくさんのサポーターの皆様に、
この場を借りて、心からの感謝をお伝えしたいと思っております。

この映画が、意味あるメッセージを世界に届け、少しでも豊かな思考が広がりますように、
皆さまの今後のご発展を心より、お祈りしております。

<59TH INTERNATIONAL LEIPZIG FESTIVAL FOR DOCUMENTARY AND ANIMATED FILM>
https://films2016.dok-leipzig.de/de/film/?ID=15038&title=Furusato
http://www.dok-leipzig.de/en/festival/wettbewerbe/preistraeger

<VIENNA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL
http://www.viennale.at/de/film/furusato


<ドイツ人監督 トルステン・トリンポップ氏>



広報 井上

川北監督を偲んで

2014年12月11日 | お悔やみ
2014年、ハリウッド「ゴジラ」が世界的にヒットし、国内でも新作の制作が発表されました。
その中での監督逝去の報は、一層悲しみが深いものとなりました。

アメリカで「ゴジラ」が公開される直前の5月3日、
ご一緒した、ロサンゼルスにあるリトル東京で行われた日米文化会館(JACCC)アラタニ劇場でのイベントにて
「ゴジラvsビオランテ」の上映を行いました。
舞台挨拶、トークショー、サイン会と忙しく(イベントが深夜にまで及び、ちょっと眠そうでしたが)
アメリカのファンに熱く迎えられ、幸せそうでした。

その後も、出版、ゴジラ展、大学での教鞭と精力的に動いておられました。
個人的には10月に電話でお話したのが最後となりました。残念です。

私の中で「ゴジラ」シリーズに於いての"特技監督"と言うタイトルは川北紘一監督の称号であります。
監督の撮る飛行シーンは華麗で、光線の乱舞、青白い逆光の中で吠えるゴジラが印象深く思い出されます。
監督はデジタルに対する理解も技術も持ち合わせる中で、ミニチュア特撮の予測できない画作りの緊張感、魅力を語っておられました。

30年以上お付き合いをさせて頂いておりましたが、まだまだ教えて頂きたいことが沢山ありましたのに、、、
残念ですが、ゆっくりお休みください。お疲れ様でした。

ご冥福をお祈りいたします。


マーブリング・ファインアーツ代表
岩崎憲彦



<ロサンゼルスリトル東京で行われたイベントにて、弊社代表(写真左)と登壇する川北監督>



ミニチュアのスケール

2014年09月05日 | 製作物
以前こちらのブログで「ミニチュアレンタル」についての記事を掲載しました。
マーブリングでは民家、高層ビル、工場地帯、洋風の建物、その他にも電柱、
看板などの小物を含め、様々な種類の撮影用、展示用のミニチュアを保管しています。
いかなるシチュエーションにも対応できるよう多様な種類を揃えておりますが、
その他にもマーブリングのミニチュアには様々な「スケール」というものがあります。

主なものとしては1/101/251/50~1001/150スケールがあり用途によって使い分けられ、
設置するステージの面積、撮りたいイメージ、ミニチュアの中に立つ被写体を
どのぐらいの大きさで見せたいのかなどによって、使用するミニチュアをセレクトしていきます。



<スケール別ミニチュアの解説>

1/25スケール , 1/50~100スケール
最も多く使われるスケールのミニチュアで、
「ウルトラマンシリーズ」「平成ゴジラシリーズ」ではほとんどが
この2種類のスケールとなります。
1/25は5階建て、1/50は10階建てでおよそ60~80cm程となり、
そこに立つ人間の設定としては前者が40~50m、後者が100m程の設定となります。
特撮作品以外にもグラフィックやCMなどで多岐に渡り使用されるスケールです。

   
<上記:1/25スケール 下記:1/50スケール 特撮作品に限らず多くの撮影、展示で使用されます。>


1/10スケール
所有するミニチュアの中では最も大きいスケールで、2階建て民家でも60cm程の高さとなります。
近年では、『GANTZ(2011)』(監督:佐藤信介)で玄野計(演:二宮和也)が
小島多恵(演:吉高由里子)を背負いながら夜の住宅街の屋根を飛び移って
移動するシーンで1/10の民家が、『清須会議(2013)』(監督:三谷幸喜)で
作中に登場する清須城の全体が映っているすべてのカット、豊臣秀吉(演:大泉洋)が
天守から落ちそうになっているシーンなどで1/10の清須城が使用されていました。

 
<左:『GANTZ』に使用された1/10民家 / 右:『清須会議』で使用の1/10清須城(写真:「調布映画祭2014」展示風景より)>

上記のスケールは併用されることも多く、例えば手前に1/10のビルを配置し、
奥に行くにつれ1/25、1/50と並べていくことで遠近法を強調する「強制遠近法」と
呼ばれる視覚的なトリックを使い、少ない奥行きの中で遠近感を演出します。


1/150スケール
「Nゲージ」と呼ばれるスケールです。
こちらは上記のものより非常に小さく鉄道模型などで多く見られるスケールで、
10階建の建物でも25cm程の高さになります。
狭いステージの中でも多く並べることができ、街並みを上から見下ろした
空撮のようなシーンを撮ることができます。
『ウルトラマンサーガ(2011)』(特技監督:三池敏夫)の終盤、
ゼットンとサーガの衝撃波がぶつかり合うの戦闘シーンで使用されました。

 
<4m四方に飾られた1/150スケールのミニチュア都市。空撮用に使用された。>

このスケールのミニチュアはサイズ的な都合から特撮としてだけでなく、
社長室やオフィスに飾ってある模型といった小道具として使われることもあります。

1/5スケール
その他の例として、
映画『山のあなた ~徳市の恋~(2008)』(監督:石井克人)では、1/5という巨大スケールの日本家屋を製作し、
昭和の温泉街のミニチュアセットを作りました。
(『山のあなた~徳市の恋~』ミニチュアメイキング映像はこちら→"My Darling of the Mountain"
 
<非常に巨大なスケールのミニチュア。スケールが大きい分細部まで作り込みが可能。>

ミニチュアはスケールが大きければ大きいほど細部へのディテールアップが
可能になるためその分リアリティを出すことができます。

例えば日本家屋の建具。1/25スケールでは、窓の形に切り抜き一色に塗装した
枠に透明アクリルを裏から貼りつけて表現していきますが、1/5スケールともなると、
そのスケールに合った木目の木材を選び、窓の枠で透明アクリルを裏表から
はさみこんで貼りつけるなど、見た目のディテールは本物の建具と比べても
遜色ないものとなります。

 
<小さいスケールでは表現しきれない建具のディテールも、1/5スケールでは実物と同じような構造で作ることができる。>



ミニチュアには様々な要素が含まれています。
それらの要素を組み合わせることでその場にいる人間がインスピレーションを受け、
「もっとこうしよう、こんな撮り方はどうだろうか」というように、
目の前にあるミニチュアという造形物が次々と発想を引き出していき、
頭の中で思い描いていた以上のものを生み出していきます。



広報 井上
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