マーブリングファインアーツのブログ

マーブリングの製作物や作品の紹介と解説、時にはスタッフのこぼれ話などを書いていきます。www.marbling.net

パシフィック・リムその後

2013年08月22日 | マネージャーのつぶやき
タイムリーな話題なので、続けて投稿です!

パシフィックリムのその後をお伝えします。
情報ソースはBox Office MojoLA VIZです。

2.5週前の週末に$45.3 ミリオン(45.3億円)でオープニングを迎えた中国では
この週末だけで、更に$14.6ミリオン(14.6億円)を売上げ、
総額$100ミリオン(100億円)を上回りました。

パシフィックリムは既に米国外で$286ミリオン(286億円)を売上げ、
次の1~2週の間に$300ミリオン(300億円)を超える見込みです。

ワーナーブラザーズのサイファイ担当者は、続編を夢見るギーク少年達に日々、期待を高めることに成功しているようです。

また、映画作品の分類枠毎の歴代高額興行収入として、
クリーチャー部門においては8位、サイボーグ・アンドロイド・ロボットでは11位を記録しています。

以下は、先週末段階での総興行収益に関しての詳細です。

<米国内>
米国内興行収入計:$98,389,608(約98億円)
ウィークエンド:$37,285,325(約37億円)
館数: 3,275館
全体に占めるウィークエンドの割合:38%

<米国内外>
世界興行収入計: $384,389,608(約384億円)
米国外興行収入計: $286,000,000(286億円)
米国外収益の割合: 74.4%
米国内収益の割合: 25.6%

特撮、がんばれ!

*$1=100円換算

マネージャー岩崎
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「パシフィック・リム」全米公開にあたり

2013年07月22日 | マネージャーのつぶやき
ご無沙汰しております。
久しぶりの更新は、「パシフィック・リム」の話題からです。


先週末、いよいよ北米にて“パシフィック・リム”が公開されました!
ボックスオフィス・モホ(http://ja.wikipedia.org/wiki/Box_Office_Mojo
http://www.boxofficemojo.com/)にて、
オープニング週末を迎えての分析が公開されましたので、ちょっと翻訳してみました。

↓以下翻訳文
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『'Pacific Rim' Loses to Family Sequels This Weekend
‘パシフィック リム‘のオープニング、家族向け続編に負ける'』
Box Office Mojo

ネットの世界において、パシフィックリムは今週の最も期待出来る映画だったが、
一般層には‘怪獣対ロボット‘の構図はそれほど魅力的ではなかったようで、
「Grown Ups2」とアニメヒットの「Despicable Me 2」に先頭を譲った。
上映館数3,275の結果、パシフィックリムは$3,730万で今週のデビューを飾った。
これは、ギルモアデルトロ監督にとっては最高のオープニング興行収入で、
ヘルボーイに関しては2008年の同週末に$3,450万を記録しており、
それを上回っている。

もちろんこれは特に素晴らしいスタートではない。
その他のシリーズ物でないサイファイ作品の中では「Oblivion 」($3,700万)と同着で、
「World War Z」($6,640万)には到底及ばない。
パシフィックリムはIMAXで$790万 (19 %)と、特に良い成績を残した。

現在までのところ、この夏の3Dのシェアは50%に過ぎないが、
それも最近の3D人気の低迷の為といえる。
週末予想では、パシフィックリムは最悪の$3,000万を越える事のない
結果になると言うものだった。
結果としてそれを上回ったのだが、$3,830万のデビューは
やはり少し残念としか言いようがない。
ギルモアデルトロ監督はメインストリームに訴える監督ではなく、
俳優人もスターはいない。

ワーナーブラザーズは"怪獣対ロボット"の構図に訴えるターゲットをマーケットにした
ニッチな“ギーク”層を狙い結果を出したが、一方で一般の人々にとっては
近づきがたいまま週末のオープニングを迎えたので、結果としてはこの興行収入が
妥当であろう。

予想通り、観客は若い層に偏り(67%が35歳以下)性別は61%が男性だった。
この結果は、CinemaScoreで"Aマイナス"(http://www.cinemascore.com/)を得た。
かなりの量のレビューと合わせると、これからの数週間パシフィックリムは
現状を維持するであろう。しかし、$110,000万を越えることは無いだろう。

したがって、
この作品の成功は今後の海外展開にかかってくる。
同時公開として既に38カ国で上映され、想定$53億を稼ぎ出した。
ワーナーブラザーズによれば、
これらの公開先は、インターナショナルマーケットの50%を占めるという。
作品は、韓国が好調で$960万、ロシアが$930万、メキシコが$530万を記録している。
イギリスと、オーストラリアでは大変少なく、それぞれ、$320万と$260万だった。
今後は、中国、日本、ドイツ、スペイン、ブラジルで公開されるが、
中国と日本での結果は特に期待できるであろう。海外興行収入は$3億を期待できそうだ。
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とのことでした。
個人的には、女性が見ても楽しめる内容であったと思うのだけれど、
確かに宣伝をアメリカでの日常生活の中で見かけることは少なかったように思います。
公開直前に飛行機が“パシフィックリム”と書かれた大きな布(?)を引っ張って
上空を旋回していたとか、“パシフィックリム”に彩られたバスが1台、街中を走っているのを
見たくらいだったような。ネットでギーク向けの宣伝をしていたらしいです。
そのための女子率低下ということなのでしょう。

実際本日の、マンデーボックスオフィスでは、
既に2位のGrown Up 2に追い上げをかけている様子が伺えます。
Grown Up2が$4,759,943なのに対して、パシフィックリムは$4,057,108でしたから。
評論家や有名人の声に消されがちな、本当の観客の声を大きく伝えたい!と言う、
高い志を持つことで信頼性の高いシネマスコア()が、
なんとAマイナスをつけているのです。
そして、映画ファンの間で愛される映画情報サイト、ロッテントマト(http://www.rottentomatoes.com/)においても、
批評家の71%と観客の86%が見に行くべし!とお勧めしています。
チケットオンライン販売の大手ファンダンゴ(http://www.fandango.com/pacificrim_147744/moviereviews)は
批評家と観客による評で、
"OH NO!" ,"NO", "SO-SO", "GO", "MUST GO"の5段階のお勧め度が表示されるのですが、
こちらも批評家、観客共に"GO"でした。
これだけの客観的な好評価は口コミを呼ぶのではないのかと期待します。

ミニチュアも使われていました。
32TENという、ILMから派生したカーナーオプティカルがスキャンダラスな倒産の後に、
有志が集まり新たに作った会社です。
ベテランのモデラーに加え、カーナーからILM(要はデジタルですね)に移行し、
改めてモデリングの世界に戻られた方を代表に、ILM系のお仕事を
中心にされているそうです。

昨今ミニチュアは時代遅れといわれ、実際どこも閑古鳥でフルCGが当たり前
みたいになっていますが、実際はがんばっている人達がいるんですよね。
バンクーバーのスタジオの方がおっしゃるには、少しずつだけれど、
ミニチュアエフェクツを効果として利用する監督の数が戻ってきている、と言うことでした。
バンクーバーと言えば、国を挙げてのデジタル映像推進都市ですので、
このお話は心強いばかりでした。

今月末には、“ウルバリン・侍“が始まります。
日本を舞台にした映像は強烈な印象を残します。
以前は多かった日本を象徴するシーンの取入れが、ここ数年、
全くどのハリウッド映画も中国と韓国ばかりで日本は姿を消していました。
ところが、突然、日本祭りのような様相を呈してきています。
”Fast and Furious”もしかり、”パシフック・リム“に”ウルバリン“、
そして来年に”ゴジラ“の公開と、”ダイハード“新作も東京が舞台と聞いています。

忍者・侍・刀・怪獣は、海外において日本語で認知されています。
でも、忍者は既に”Ninjya”になっていて、忍者とは違う存在になっています。
怪獣も既に”Kaijyu”になりました。これは悲しいです。


関係者の皆様、どうぞ、怪獣映画でミニチュアを作らせてくださ~い!!
お願いします!


マネージャー 岩崎
http://www.marbling.net/
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「ミニチュア特撮課外講座 -ミニチュア特撮はミニチュアエフェクトへ-」を終えて

2012年08月31日 | マネージャーのつぶやき
先日行なった4K撮影によるプレゼン映像制作と並行し、あるイベントの準備が行われていた。
「ミニチュア特撮課外講座-ミニチュア特撮はミニチュアエフェクトへ-」、
東京都現代美術館で行われている「特撮博物館」の特別イベントとして、8月28日に開催されたものだ。

以前ミニチュア布教活動を目的とし、弊社企画の、業界関係者を交えてミニチュアエフェクトに
関係した作品を鑑賞していただくという、上映会を行なった。その時は小さな試写室をお借りし、
こじんまりと行なったものであったが、今回はこの「特撮博物館」という、1世紀に一度あるかないかという
特撮の大イベントの中で、その上映会をやらせて頂くこととなった。
当初の予定では、美術館の施設をお借りし、特撮作品を一本上映するというだけの企画であったが、
2点3点…7点ぐらいし、「ミニチュアエフェクトの講座」というイベントへと発展していった。

イベントは2部構成となっており、第1部は「懐かしのテレビ特撮セレクション」とし、
弊社の関わりの深い作品2本を、円谷様のご協力により上映させて頂いた。
そして第2部は、前編「ミニチュアエフェクトを体感する」、後編「進化し続けるミニチュアエフェクト」と題し、
前編では、1/150というミニチュアセットの中でもさらに小さいミニチュアを使用し、
それを、プレゼン映像でも大変お世話になった特撮カメラマンの桜井景一氏をゲストにお迎えし、
参加者を巻き込みながら実際にその場で特撮の撮影を行うというものであった。
そして後編では、特撮研究所所属の特撮監督、尾上克郎氏をお招きし、今後のミニチュアエフェクトについて、
弊社代表とマネージャーと対談していくというものであった。

結果から言うと、イベントは大盛況の内に終えることができた。

第1部のテレビ特撮上映では、ウルトラマンレオ、80を一本ずつ上映したのだが、
さすが「特撮博物館」にいらっしゃるだけあって、参加者たちは非常に楽しく鑑賞してくださったようだ。
そしてこのイベントのキモでもある第2部「ミニチュアエフェクトを体感する」では、普段絶対に見ることのできない、
ミニチュア特撮の撮影を目の当たりにした参加者たちの興奮が伝わり、ましてや実際に撮影に参加できるという貴重な
体験をして頂くことができた。
最後の第2部後編では、尾上氏のお話に、参加者、スタッフ一同とも引き込まれ、デジタルとアナログのものづくりについて、
改めて深く考えさせられる機会となった。

そして4時間半にも渡るイベントが終了。

イベントを無事に終え、感じたことは、「目の前に本当にものがある」ということは、ただそれだけで人を惹きつける、ということであった。
「CG大好き!」、「CG万歳!」と述べ、自らもCGを学んできた尾上氏の口から出る「本当にそこにものがあることが大切だ」という言葉も、
大変印象的であった。

飛躍的に申し分ないほど発達したCG技術を見慣れているであろう参加者たちも、
その「実物が目の前に存在する」という当たり前のことに、飢えているようにさえ思えた。

会場の人々に感じたその「飢え」に、ミニチュア布教活動のヒントと可能性があるのかもしれない。

最後に、このイベントにご協力くださった多くの方々、そして参加者たちに感謝の意を述べたい。


「ミニチュア特撮課外講座」リハーサル風景



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プレゼン映像(その5)

2012年08月21日 | マネージャーのつぶやき
撮影当日、早朝からスタッフによる準備が始まった。
光量の問題もあり、撮影は晴天の日に弊社の駐車場を使い行われた。

4Kの鮮明な映像を扱うため、42インチのモニターをカメラ近くに設置し、
入念にフォーカスのチェックを行った。


そして撮影本番。
亀甲船の操演技師の根岸氏による壊し用の仕掛けが、一瞬でミニチュアビルを破壊した。
いつものことではあるが、壊しの撮影はあらゆる準備に時間をかけるが、撮影自体は一瞬で終わる。
失敗は許されず、その緊張感は画の中にも現れてくる。

撮影自体は、現時点でのこちらの意図としては、成功であった。
背景との合成による仕上げの画作りも無事に終わり、再度アメリカの窓口となるプロデューサーに送った。
後は返事を待つだけだ。

その返事を待つ間、今度はスタッフ全員を引き連れ、再び立教大学へと足を運んだ。
目的は、社内で撮った壊しの映像を4K対応のプロジェクターとスクリーンで観て、
その感触を肌で感じるためだ。おそらく、4K撮影されたミニチュアビルの壊しを
日本で見る初めての会社になるだろう。

そして映像の上映が始まる。
スクリーンを観ながら「ここまで見えるものなのか」、スタッフが口を揃えて言った。
従来の特撮、映画で行っていた大げさな汚しの表現やテクスチャの凸凹などが、
そのまま画面に写しだされてしまう。はっきりと見えすぎてしまうのだ。
言い換えると、ごまかしの効かない、本当に精密なミニチュアでなければ、
この4K映像には耐えることはできないということだ。

映像を見たあとは、佐藤教授の大変なご協力により、大学内の施設を見せて頂いた。
そこでは、大学内の映像制作における充実した設備に驚かされた。
スタジオ、編集室、その他機材など、一般の制作会社のそれを上回るほどであった。
中にはRED EPICを扱える学生までいるという。技術の底上げは着々と行われているようだ。

設備への驚きと、4K映像の余韻を残したまま、我々は大学を後にした。


立教大学にて。その設備と広さに驚くマーリングスタッフ↓


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プレゼン映像 (その4)

2012年08月09日 | マネージャーのつぶやき
日本ではまだ4K での撮影は一般的ではない。
理由は、4Kでの上映環境が整っていないためである。

しかし調べを進めると、いろいろなこぼれ話を耳にするようになる。
Blu-rayの製作に4Kマスターが使われていたり、CMなどでは、REDの4Kで合成ベースは撮って、
合成部分を貼り付けやすくするなど(映像内の情報量が豊富な為、マスクを切る時間はかかるが
完成後の後処理が楽に美しく仕上がると言うことから、非常に好まれるらしい。)
アメリカでは、2K 上映されている映画も実は4Kで撮影されたものを2Kのプロジェクターで上映しているなど
(こちらも4K画像の情報量が豊富なため、2Kに圧縮した映像は、自然と密度が濃くなる。)
情報と言うものは、近づくと自然に集まってくるものだ。

ただ、今年は4Kフィーバーとでも言うか、沢山の映像機器メーカーが4K画質にこだわったものを出してきている。
東芝から年末に4K TVが発売されることは有名だが、ソニーも数年内に4K 規格の薄型TVを発売するとコメントしている。
JVCケンウッドからは、4K業務用カメラGY-HMQ10が発売され、こちらは東芝などの
4KTVにスルー出力が可能と言う。カメラ好きな人なら、個人で購入と言うこともありえる。
CANONは5月下旬に関係者に向けた新しいCINEMA EOS SYSTEMと、4K製作環境について紹介するイベントを開催。
先に米国で告知したビデオカメラと一眼レフカメラに合わせて、モニターも紹介した。

6月の初旬には、ハリウッドで開催された‘シネギア‘で、冒頭で触れた朋栄による世界初の超ハイスピード撮影が可能な
‘FT-ONE‘の発表があった。
SONYが今年の1月に発売した4Kカメラ、CineAltaカメラF65は、すでにナイト・シャラマン監督の新撮映画に使用されている。
さらに、4月の米国での展示会ではRED社による、4K3Dの映像が発表された。

高画質の嵐に、ミニチュア特撮へのハードルは高まるばかりである。


さて、プレゼンリールについて話が戻る。
「もう、どうにもならない。このままこんなプレゼンはやめてしまおうか」と思った矢先、
マーブリングの元アルバイト、谷雅彦氏が日本へ帰国。
彼は現在、世界最先端のCG環境に身を置く人物となっており、
自ら写真集も出版している。http://www.borndigital.co.jp/book/detail.php?id=239
その売り上げは全額、被災地の施設へと送られている。

そんな彼に的確なアドバイスをもらいながら、彼の紹介により、日本で初めての4K映像作品を撮影された、
株式会社4Dブレインの秋山氏とお会いし、沢山の助言をいただいた。それと前後するように、
立教大学の佐藤教授がお忙しい中大変なご協力をして下さり、初めて4K 映像を体験できることとなった。

そして社員数名で4K映像を目の当たりにした後、その精度を踏まえて今回はもう一人の造形のチーフである、
冨田が製作を行うこととなった。
西尾氏が用意した5K静止画で撮影したテスト映像で、ビル壁面などの質感のチェックを入念に行いつつ、
壊しの仕掛けに関しては、亀甲船の根岸氏に参加して頂き、ミーティングを重ねた。
そしていよいよ、日本で初めての「4K撮影によるミニチュアビルの壊し」撮影日を迎えた。
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