シゴトから離れて
一番ゆっくり流れているのが朝と昼の食事の時間です。
ゆっくり準備をして
ゆっくり食べる
これは以前はなかったこと。
ツレが軽井沢で買って来たり
三浦や北海道の親しい友人から、ときどき届く
甘くて瑞々しい季節の野菜を中心に
冷蔵庫にあるものから考える簡素な献立。
無駄を出さないように気づかっています。
そのためにはやっぱり
冷蔵庫やキッチンが整理されていて
食材も道具も必要なものだけを少なく持つ
それが大事だなぁと実感しました。
こうして、家でのごはんに時間をさけるのはとても嬉しい。
主婦の方には「え?そんなことが嬉しいの?」って笑われそうですね。
上の写真は、たまねぎをひたすら弱火で炒めてつくる
オニオン・スープ。
バターではなくさっぱりとオリーヴオイルで。
たまねぎの滋味があふれ、われながらとても美味しくできて好評でした。
*
食事の量は、働いているときよりむしろ少なめ。
外食も少なくなった。
実家ではよく動き、バレエレッスンもほぼ同じぐらい
それなのに体重は順調に右上がり(笑)。
体重計に乗らなくても、レッスンで鏡を見ればわかります。
カラダは3月までにすこし絞ります。
・・・と言っているそばから春の香りの誘惑が♪
新しい年が始まりました。
昨夏から始めた休職生活も後半にはいります。
職場から毎月振り込まれていたお給料のない暮らし。
節約に走っているわけではないし
あまり「我慢している」という感覚もない
相変わらずお金まわりにはユルいワタシです。
それでも
カフェでの珈琲やお菓子
おつきあいの外食
本、洋服
カラダのメインテナンス
これらにかかる出費をすこし控えるようにしています。
一方でバレエ公演やレッスン、美術館や大切な友達とのランチ。
そして小さくても、毎日を彩るもの
(たとえばキャンドルだったり、タオルだったり、ひと粒のピアスだったり)。
それらは、実家に通う今だからこそ
じぶんの心をもてなすものとして
出費をゆるしています。
久しぶりに買ってみたValentine's Day限定マグ、心がポっとあたたかく。
*
ニンゲンはおもしろいですね。
不安があると買いものが多くなる。
新しいもの、上質なもの、それらを手にすることで
心の充足を得ることも、確かにありました。
普通預金の残高や人生設計には無頓着
贅沢はしないけど、買いたいものは買い、行きたいところには行く。
他人の暮らしぶりはあまり気にしない、まま来てしまった
そんなじぶんには、けっこういい勉強の期間です。
そして
この期間「節すること」は、モノへの気持ちだけでなく
じぶんのおかれた立場や、人とのかかわりも
一歩ひいて、新しい風景のようにみるという側面も。
ワタシは「何十年もひとつの企業で働いていた」自分を
他人のように、見つめています。
何かドラスティックに変えるところまでいかないけど
ただ自分を客観的に見つめる期間なのでした。
*
会社の友達と久しぶりにお茶。
「復帰したらシゴトいっぱい待ってるよ」って(笑)。
ありがたいような、複雑な気持ち。
すべては今年5月ぐらいの時点の家族のようすと
10ヶ月客観的に見続けてきた「自分の気持ち」で決めよう。
「親のためにシゴト場を離れる」というひとつの価値観。
それは最終的には「じぶんのため」だったように思う
きょうこのごろです。
個人として初めての撮影のお仕事 「プロジェクトD」。
6月に打ち合わせをさせていただいて、
暑さも落ち着き、9月らしい爽やかな天候に恵まれた今日、
第一回目の撮影がありました。
戦後に建てられ、三代を経たご家族の時間を重ねたお宅。
「marble*さんに撮ってほしい」とおっしゃってくれたCさんの
ご実家やご両親に対する想いを大切にしたい
そんな思いで門をくぐるのは2度目。
小津映画に出てくるような味わいのある昭和のお宅は
入るなり心が安らいでしまう。
懐かしく、小さいころ見ていた風景が重なって
「ただいま」と言いたくなってしまうほどなのです。
ツレとふたり、お庭の見える客間へ迎えていただき
お母さまやCさんとひとしきりお喋り。
岐阜・川上庵の上品な栗菓子をいただいたあと、いよいよ撮影へ。
きょうは客間をはじめ、お父さまのご両親が住んでいたエリアを中心に。
今は使われていない茶室や台所。
閉まったままの木の雨戸、窓の擦りガラスの文様
なにげないけれど
古いものが放つ美しさを見つけるたびに
カメラがうっとりとして
3時間あまり夢中でシャッターを切りました。
*
ワタシは撮るヒト、あとはツレのデザインの力で
いいモノができるといいです。
次回の撮影(11月初旬)では
晩秋の庭や、お母さまの作品とコレクション、そして
ご家族のポートレートを撮ってみたいです。
Cさん、素敵な機会をありがとう♪
*
母と歳の近い、お母さまと話していたら
母を思いだし、帰宅してすぐ電話。
元気な声にほっとしました。
静かに、平和に、流れる時間。
母といつでも話せ、いつでも駆けつけられる平日。
目がさめてノビをして「今日は何をしようか」とワクワクする朝。
日常なのに、今までからすると「非日常」な日々。
*
会社生活を離れてまだ4 working days、6日目のきょう。
そんな気持ちです。
*
「看護とシゴトかけもちで、なんとかなるよ」
「無給は大変だよ」
「一年後、シゴトがなかったらどうする?」
「職場の人たち、新しくなったオフィス、好きなんでしょ」
同僚からのアドバイス、日本経済の状況、自分の心の声
ここ数ヶ月だけでなく、すこしずつ考えてきたことが「休む」ということ。
今は、それがとてもよかったと思います。
*
いろいろやりたいこともあって。
少しずつ、はじめます。
きょうはささやかな現実について。
休職を考えるときに避けて通れないのが
経済的なこと。
育児、介護、教育など、会社が提供する休職制度のうち
私傷病など病気休職以外は、すべて無給
休職社員は、生活費を自分の貯金からまかないます。
ワタシの場合は、ほかに会社が補助してくれていた家賃など
一年間、全額負担となります。
*
休職を検討するときに、
自分がいったいいくら使っているのだろう、と
出納について見てみました。
もともとお金には疎くて、支出も貯金もいくらだかわかってないし
いい歳なのに人生設計なんて、ぜんぜんできちゃいない
そんな感じでした。
紙に書く、ノオト好きですが
「出納」については、携帯で管理しています。
出費があるごとにチョコチョコと携帯にメモ。
月別、項目別の出費リストほかに
月ごとの円グラフを見れば、何に使ったか、は明らか
2つの項目の数字が予想どおりダントツ(苦)。
*
これから一年は「つましい」生活になるでしょう。
でもなんだか、楽観視しています。
というのも
受けてみたいレッスン、買いたい洋服、ほしい本
それらをもっともっと吟味していく機会。
お金の流れを見つめる機会。
それらはイコール、自分を発見する時になるでしょうから。
以前、メキシコ人の友人が
メキシコには「労働は人生楽しむための手段であり、働くために人生があるのではない」
といった言葉があるよ、と教えてくれました。
それを思いだしています。
*
ついしん:
しかし、旅だけは例外。
いつも行く軽井沢のほかに、夏に2つ、旅の予定をいれました。
もちろん「母が元気であれば」が条件なのですが。 きょうもよい一日を♪
きょうから6月、
新しい生活が始まりました。
さようなら、週5日シゴトの日々。
きょうは母の通院の日。
クリニックの庭は、バラや草花がとても美しい。
湿気のあがった今日、むせ返るような緑の香りのなか
母との大切な時間をゆっくりと。
*
この庭のおかげで
通院は毎回とても楽しいひととき
母の笑顔を写真におさめました。
*
帰りは住宅街の一軒で「まぐろ丼」
生の赤身、中トロ、大トロとホタテ。
むちゃくちゃ安くて美味しいんですよ、ここ!
まぐろしか扱わない、ご主人は職人さん
はじめはブスっとしています。
でも、話しかけると「まぐろ」のことを沢山教えてくださる
「背まぐろ」や「ねぎトロ」など限定メニューもあるらしいです。
*
母を送って行きながら、銀座の片隅にある
ブルーの幌が美しい SWAN CAFE / BAKERYヘ。
ここはクロネコヤマトさんが
障害をもった人の自立を助けようとつくったカッフェとベーカリー
彼らが生き生きと働いています。
実は・・この白鳥のロゴが大好きなのです。
「SWAN LOHAS - ゆっくりとやさしく」
と、書いてありました。
*
さてロゴでおもいだした・・6月の小さな決意
・ゆっくりと、大切に毎日を送ること
・母とプールへ、ほか幸せな気持ちを共有すること
・清潔&白、肌も家も
・水をたくさんとる
・自然を味わう(東京と軽井沢)
・パソコン一日1時間 & 早起き
・プロジェクトD(代官山のお宅の撮影)
4月に読んだ、ある方の本の「あとがき」。
「ゆっくりと流れる時間を味わうということが
無駄に思えて罪悪感まで感じる。
そう思い込んでしまうような環境に追いこまれてしまう。
・・・
あるときそのような生活が
豊かではないことに気づくことができました。
今の生活を変えることは、勇気がいることかもしれません。
変化を恐れるのは人の常です。
けれどもしあなたが、あなたらしくいられないと
感じているのなら、その生活を変えられるのは
あなたしかいないのです」
*
この最後のフレーズが、ワタシの心をトントンとたたきました。
ワタシにとっての豊かな時間ってなんだろう
シゴトをこなし、両親を助け、合間に家事や雑事
なんとかつくり出す自分のための時間、必ず確保する休息
そんな一日・一週間・一年の積み重ね
それは果たして「豊かな」のだろうか。
経済活動というなくてはならない土台
休日の楽しみのためにも経済的に自立していよう
そう思って何十年も働いてきたけど
ずっと感じていたのは
豊かな自分時間というのはきっと別にあって
「きょうも大切に過ごした」という実感が持てる日々
うまく表現できないけど「日常を味わう旅」のような。
*
そんなわけで
自分の起きている時間の半分をしめていた
シゴトの時間を、この6月から削ります。
1年お休みをいただき
母との時間を増やしながら、自分自身の生活を
見直してみることにしました。
今朝のマネジメント会議で、休職のごあいさつ
日常を味わう旅に向けて、助走中の5月です。
シゴト中心にまわっていた生活が
どう変わって、そしてどのように感じるのでしょう
不安もあるけど、やっぱり・・楽しみです。
ブログのカテゴリーに「日常の旅」を追加しました。
ここには休職にまつわることを書いていきます。