Practice Makes Progress

~ナースえいや三十にして立つ~
アメリカでCNA→ICU RN→NP

出産レポ⑤モルヒネにありつくまで

2018-09-26 06:30:00 | 【アメリカ】2人目妊娠出産
前回(出産レポ④)の続きです。

次女が産まれて約2か月半。
忘れる前にこのシリーズ早く終わらせたい。
と言うかすでに忘れかけてます(^^;)

⑥意識が戻って激痛に悶える

全身麻酔による帝王切開で次女が産まれ
私の意識が戻ったのはLDRへ戻る途中のこと。
麻酔科医に肩を叩かれて「手術終わったよ」の声が。
でも、まだまだ麻酔が効いており意識は飛び飛び。
LDRに戻り徐々に意識がはっきりしてきましたが
次に気が付いた時は





下腹部の激痛で目も開けれないし声も出ない_(꒪ཀ꒪」∠)_





アレね、絶対痛み止め切れてたよ。
手術中は鎮痛剤使ったけど
覚醒後に必要な分の鎮痛剤は入れてくれなかった感じ。
あの痛さを言葉で表すなら
内側から内蔵をノコギリで切り刻まれたズキズキ感と
外側から皮膚/皮下脂肪/筋肉を切ったズキズキ感で
2倍お得体感的には痛み100倍増し。・゚・(ノД`)・゚・。ウエエェェン
目も開けられず、声も出ず、丸くうずくまって考えたこと。

死ぬような痛みが10段階中10なら、この痛みは7だな( ̄ー ̄ )
メッチャ痛いし、人生で一番痛いけど、これでは死なない。
痛みの性状は内蔵を切り刻まれるような
鋭くて、突き刺さるようで、ズキズキ響く痛み。
(Sharp, Stabbing, Throbbing Pain)
痛みの軽減方法はうずくまって目をつぶって声を出さないこと。


と自分のPain Assessment(痛みの評価)をしておりました。
自分、どこまでナースなんだよΣ\( ̄ー ̄;)ナンデヤネン
と思ったけど私のアイデンティティの1つなのでしょうがない(^▽^;)

気が付いたら主人が横にいて手を握っていたので
「痛くて動けない」と声を絞り出すのが精いっぱいでした。
次女を見る余裕すらありません。
ちなみに、主人にはこの痛みは10段階中12に見えたそうです( ゚∀゚)アハハ


⑦PCAで痛み軽減

痛みに悶えてると
「あら?痛み止めが処方されてないわねぇ?」
とナースの1人が気づいてくれましたヾ(・・;)ォィォィ
断片的な会話を聞く限り(←痛みで意識もまばら)
どうやらPatient Controlled Analgesia(PCA)が処方されている模様。
PCAは日本語に訳すと自己調節鎮痛法。
モルヒネやヒドロモルフォンなどの
強い鎮痛薬が点滴の機械にセットされており
患者が好きな時に自分で薬を投与出来るものです。
ボタンがついているので、
そのボタンを押すと一定量の鎮痛剤が点滴から流れてきます。

一般的には
 Basal rate→ボタンを押さなくても勝手に入ってくる量
 Loading dose→PCA開始時の初回に入ってくる量
 Demand dose→ボタンを押すと入ってくる量
 Lockout interval→ボタンを押してから次にボタンを押せるまでの時間
 1 hour limit→毎時の最高量
が決められています。
私の場合はモルヒネがセットされており
 Basal rate → なし
 Loading dose → 1㎎
 Demand dose → 0.2mg
 Lockout interval → 10分
 1 hour limit → 1.2㎎(0.2㎎×6回)
となっていました。
これを聞いた時に

Morphine 0.2mg is nothing!!!
モルヒネ0.2㎎なんて無いも同然じゃーん (;´д`)ノ


と思ったけど、本当に無いよりはマシです。
モルヒネ0.2mgって本当に微量なんですよ。
でも10分毎にボタン押せば1時間当たり1.2㎎、
4時間で換算すれば4.8㎎になるので
そこまで悪いわけではないんですが
お腹をバッサリ切った後なんだから
もう少しくれてもいいんじゃない?と思ってしまいました。
もちろん、医師側としては過剰投与による
Respiratory depression(呼吸抑制)を懸念して
この設定量を指定してるので理解は出来ます。
ちょっとコンサバに設定しているのは否めないけどね( ゚∀゚)

それはともかく、激痛の中
ナース達(2-3人)がPCAをセットしてくれるのを待ってたんですが

なんかてこずってる・゚・(ノД`;)・゚・

めっちゃ時間かかりました(T_T)
どうやら産科ではPCAのオーダーが出ることは稀らしく
シリンジのはめ方とか、設定の仕方とか、
あーじゃない、こーじゃないと言いながら
試行錯誤的にやっているので
痛み止めにありつけるまでメッチャ時間かかりました。

シリンジとIV Tubingとポンプの鍵を奪って
自分で設定した方が早かった(ノ◇≦。)

もちろんそんなことしませんよ?

そんな感じだったけど、無事にPCAへ繋がれ
それこそ中毒者並みに(笑)きっちり10分でボタンを押していると
徐々に痛みが薄れていきました。
1時間後には痛いながらも目を開けて話せるレベルに。
この辺で初めて次女を見て抱っこした気がします。


次回(出産レポ⑥)へ続く。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Hit-chanさん (えいや(管理人))
2018-10-02 12:02:25
なんか怖がらせてしまってゴメンナサイ!Hit-chanさんが出産される時はこんな事にならないはずなので大丈夫!そもそも普通に帝王切開で出産できるはずなのに全身麻酔になった時点で、かなり低い確率の宝くじ引いちゃったようなものなので、こんな事態になることって滅多にないとハズ。全然想定していない経路を辿った出産でしたが、稀な経験をさせてもらったと思って、良い方向に考えることにします(^▽^;)
返信する
痛い。。。 (Hit-chan)
2018-09-30 23:34:04
帝王切開の後に痛み止め入れられてないって、めちゃくちゃ怖いんですけど。

なんか、今回の出産は帝王切開でもそうでしたけど、その後も色々あって大変でしたね。無事、赤ちゃんが生まれて、えいやさんも回復されて、本当に良かったです。
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