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上海 オフィス内装設計

2013年06月18日 | 建築設計・内装設計
日本では住宅の設計、商業施設の設計が多かったのですが、中国では、そもそも中国で事業を始めるきっかけとなった上海環球金融中心での金融機関のオフィス設計を皮切りに、現在に至るまでオフィスの設計に携わる機会が多くなってきました。

お客様がオフィスを開設するに当たり、最もお悩みになる事の一つに“レイアウト”がありますが、そもそもオフィスのレイアウトを決定する為には、“ストーリー”が必要不可欠だと思います。
俗に言う、“結果”としての“コンセプト”とは少し違い、“ストーリー”は時間や状況により変化します。

さて、建築、内装設計とは、その空間(部屋)に必要とされる要素を的確に注入し、具体的な形を作り上げていく作業の事です。
そして、各空間(各部屋)が連続する事ではじめてその建物、内装の用途と機能が達成出来ますので、いかに空間に繋がりを作るか、そして最終的にお客様が必要とされる目的をいかに実現させるか、つまり空間を連続させる“ストーリー”作りが重要になってきます。

私たち設計者は、各プロジェクトにおいて、その空間に見合う“ストーリー”を組み立てます。
ですから、“ストーリー”は、少なくとも世の中に存在する設計者の数以上は存在するはずです。

そんな世の中に存在する設計者の数ほどある“ストーリー”なのですが、設計者がそのプロジェクトに携わる事ではじめて“ストーリー”作りを始めますので、お客さまは全ての設計者の“ストーリー”を見る事は出来ません。

ですから、お客様と設計者との出会いとは、一期一会であるとも言えます。

もし、お客様の趣旨にぴったりの“ストーリー”をその設計者が組み立てる事が出来、お客様に満足して頂く事が出来たなら、それほど幸せな事はないと私は思っております。