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咲いた万歩

さいたま市在住。 デジカメ片手に、四季折々の花木草を眺めつつ、 万歩ウォーキングで健康な日々。

旧中山道とさくら草通りの交差点の今昔

2020年07月18日 | 日記
大正4年出版『浦和案内』の(付録)浦和電話番号表で「山口」という名前をみると、山口清三郎(旅館)、山口治太郎(医師)、山口屋支店(待合)、山口屋(銅鉄農具)の4軒がある。
このうち、最初の山口清三郎(旅館)は2020年07月13日ブログで触れた「旅人宿 山口屋」のことだと思う。そうすると大正4年当時、浦和には「山口屋」が少なくとも3軒はあったということになる。

大正4年出版『浦和案内』に銅鉄農具商山口屋は広告を出している。
明治45年出版『浦和案内』にはこのような広告がある。「山口屋」の名前(屋号)はないが、広告の内容はこの広告と一致する。
明治45年出版『浦和案内』の浦和町栄業振り短評には「鈴木金物店」としてこのように案内されている。
明治42年出版『實業之埼玉』の広告は山口屋の名前(屋号)がある。

2020年04月06日ブログでさくら草通りを東へ向かった時、私は左手山口屋本店ビルを見た。
2019年03月17日ブログでは旧中山道の西側(ここ)で左手の山口屋本店ビルを見た。

山口屋本店さんと『浦和案内』電話番号表の銅鉄農具山口屋との関係はわからない。

現在の地図(ヤフー)に旧中山道とさくら草通りの交差点を赤で示す
山口屋本店ビルはその交差点の西北側角にある。
山口屋本店さんの北隣りには埼玉りそな銀行さんがある。

浦和市史に掲載の明治35年の浦和町営業便覧でその場所を見る。
現在のさくら草通りは停車場道と表示されており、十字路ではなく丁字路になっている。
停車場道の突き当たりを半回転して拡大する
停車場道の突き当たりには「角屋」「恵比壽屋」がある。

明治45年出版『浦和案内』の浦和町栄業振り短評には「角屋」および「恵比壽屋」はこのよう案内されている。
角屋洋品店は「停車場通りより高砂町に斜突き當り」とあり、恵比壽屋は「高砂町通にて停車場通りの突當りにあり」と案内されている。
大正4年出版『浦和案内』には角屋の店舗写真入り広告がある。

浦和町営業便覧で恵比壽屋の北隣りを見ると「度量衡販賣 鈴木恒三」というところがある。
明治45年出版『浦和案内』のこの広告には度量衡の販売があった。
平成21年さいたま市立博物館発行『街にキネマがあったころ』所載の昭和7年(1932)の地図で旧中山道の停車場通りの突き当たりを見る。
停車場通りを黄線で示す。①の角屋本店、②の恵比寿屋は明治35年と同じであるが、③は武州銀行になっている。
明治35年の恵比寿屋の北隣りは「度量衡販賣 鈴木恒三」だった。

ウィキペディア武州銀行には “ 武州銀行(ぶしゅうぎんこう)は、大正7年(1918年)11月に埼玉県北足立郡浦和町(のちの浦和市)に設立された銀行。本店のあった場所(さいたま市浦和区高砂2-9)には現在埼玉りそな銀行浦和中央支店がある ” と記述されている。
大正7年武州銀行本店の写真。
武州銀行本店はその後新築し、昭和7年に完成した。ウィキペディア武州銀行に掲載の新築された武州銀行本店
昭和9年の写真「浦和市街(絵葉書)」を見る。左側の手前から3軒目に武州銀行が見える。
昭和49年浦和市編纂『浦和のあゆみ』に挿入された “ 昭和7年の浦和中山道の中心街風景 ” という写真を見る。左右を反転させると「浦和市街(絵葉書)」の風景(建物配置)と一致する。
武州銀行の手前の商店の看板は「山口屋」だと思う。

この建物(黄矢印)とこの建物(角屋)は異なると思う。
「浦和市街(絵葉書)」の武州銀行手前の商店は「山口屋」と「恵比寿屋」だと思う。
昭和7年の地図の②③の間に「山口屋」はあったのではないかと思う。

平成12年浦和市立郷土博物館編集発行『記憶の中の風景-写された20世紀の浦和-』に掲載の昭和33年の写真を見る。武州銀行は埼玉銀行になっている。
平成5年浦和市発行『図説浦和のあゆみ』に掲載の昭和34年の空中写真を見る。
『記憶の中の風景-写された20世紀の浦和-』に掲載の昭和62年の写真を見る。
ウィキペディア埼玉銀行によれば、1977年(昭和52年)5月に本店を浦和市高砂から同市常盤(常盤小学校跡地)に新築移転した。
昭和62年の写真に写っている埼玉銀行は支店である。
平成22年(2010)の写真を見る。

山口屋さんの建物は端っこの方しか写っていないが、昭和62年の写真に写っている山口屋さんの端っことよく似ている。同じビルだと思う。

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