犬と私の１０の約束

これは犬じゃなくてもネコでも小鳥でもハムスターでも、ヘビちゃんでも、
ペットを飼っている人・飼ったの事のある人は共感できる映画でしょう。
いや、ペット飼った事のない人でも、そのかわいらしさに
思わず感情移入しちゃって号泣できると思う。
ネタばれ注意報発令

＜あらすじ＞
１４歳のあかり（福田真由子・田中麗奈）は医者である父（豊川悦司）と
優しい母（高島礼子）と３人で函館に住んでいた。
ある日、元気だった母が倒れ、入院してしまう。父は仕事で帰りが遅く、
あかりはひとりで淋しい日々を送らなければならなくなった。

そんなあかりの元に１匹の子犬が迷い込んでくる。
犬嫌いな父を説得し、その子犬を買う事になる
子犬は”ソックス”と名付けられた。

病院に見舞いに行ったあかりは、母から”犬を飼う時の１０の約束”を教えられる。
それは犬が飼い主にしてほしい１０のお願いであった。

　１．私と気長につきあってください。
　２．私を信じてください。それだけで私は幸せです。
　３．私にも心がある事を忘れないでください。
　４．言うことを聞かないときは、理由があります。
　５．私にたくさん話しかけて下さい。人の言葉はしゃべれないけど、わかっています。
　６．私をたたかないで。本気になったら、私の方が強いことを忘れないでください。
　７．私が年を取っても、仲よくしてください。
　８．あなたには学校も友達もいます。でも、私にはあなたしかいません。
　９．私は１０年ぐらいしか生きられません。だから、できるだけ私と一緒にいてください。
１０．私が死ぬとき、お願いです。そばにいてください。
　　　そして、どうか覚えていてください。私がずっとあなたを愛していたことを。

５匹のソックスがヨチヨチ歩きの子犬から老犬になり、天に召されるまでの
１０年間を主人公のあかりや父母の人生の移り変わりと交えて描いた作品。

んもぉ～ヨチヨチ歩きの子犬が躓いて顔から突っ込んでいく姿、
しっぽをフリフリさせている姿、めっさかわいいし、
成犬になってからの「なんで？」とか「えー？！」てなほねっこゴンタ的
表情も実にいい！

福田真由子vs田中麗奈、友達ススム役の子役くんvs加瀬亮共、
なかなかいいリンク＝顔が似ていて自然な流れでよかったんだけどさ。
今回は脇役だった池脇千鶴ちゃんもおばちゃんキャラもよかったし、
彼女が飼っているワンコもヒジョーにかわいかったさ。

うんだども、ただ”ワンコ、かわいぃ～”だけじゃなかった訳よ。

あかりの母の病気は意外に重く、１０の約束をあかりに伝えて死んでしまうの。
その１０の約束があかりへの遺言でもあったのかな。
でも、「約束する！」って言っておきながら、あまりいい飼い主さんとは言えない
飼い主さんに思えましたわな。

まんず、入院している母にワンコを見せに行っちゃう。
清潔第一の病院にワンコを連れて行くとはこれ如何にです。

子犬だから仕方ないけど、テーブルの上に飛びついて、
父の焼き魚をペロペロなめちゃう。
これも飼い主として叱るべきところでしょー

父の転勤でペット不可の寮に住む事になっちゃって、
預けていた友達が留学しちゃい、久しぶりにソックスに会う。
「寮を出て、ソックスの飼える家に住もう！」てんで、
その寮にこっそりソックスを連れてきちゃう。
これもさぁ～ルールはちゃんと守らなくっちゃだと思う訳。

犬好きな人はいいけど、世の中そうじゃない人もいる訳です。
豊川演じる父も最初はそうだったんだけど、仲良くなれた。
でも、ど～してもダメ！ツー人もいる訳で、そう言う人がいる事を
考慮して街をお散歩してほしいところです。

また、あかりも成長し、就職しで、ソックスの面倒が見られなくなる。
自分も新人で覚えなきゃいけない事がたくさんあって余裕ないのはわかるけど、
あんなにお世話になったソックスの事をウザく思う訳。
外で「中に入れて～」って顔して待っているソックスを
「埃が入るから閉めるね」でガラス戸を閉めちゃう。

なのに、かつてソックスを預けていたクラッシクギタリストのススムが
事故に遭い、指が動かなくなってしまった事を聞いて、
ドッグセラピーだって彼の家に連れて行っちゃう。
そりゃススムとは一時期預けられた仲だから、ソックスにも一緒に暮らした
記憶が残っているだろうけど、あまりにも勝手でないですか？

ワンコ達の演技には号泣モノだったけど、飼い主さまとしての
人間の演技にはちょっと疑問。
ワンコにはかなりの負担をかけていたであろう演技をさせている事自体も、
それを観て涙している私も人間のエゴと言えばエゴなんだよなぁ～。


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