Les fleurs R

フランススタイルお花教室

山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信からのコピーです

2021-01-25 07:20:22 | 旅行
コロナウイルス arXiv(23) 2021 年 1 ⽉ 20 ⽇ ⿊⽊登志夫

2020 年 1 ⽉ 15 ⽇、⽇本の最初の感染者が発⾒されました。それから 1 年後の 2021 年 1 ⽉
15 ⽇には、感染者は 314,497 ⼈、死亡者は 4,379 ⼈に達しました。われわれの⽣活は、こ
のウイルスによって振り回されました。
昨年の暮れ以来、⽇本で感染者が急速に増加しています。加えて、イギリスで猛威を振るっ
ている変異ウイルスが⼊ってきたら⼤変なことになります。前回に続いて、変異ウイルスに
ついて詳しく紹介します。よいニュースは、90%以上効果があるというワクチンが利⽤可能
になったことです。しかし、集団免疫を獲得するまでには、⽇本では少なくとも 1 年は必要
でしょう。
飲⾷店対策を中⼼とする緊急事態宣⾔が出されました。しかし、分科会資料を検討すると、
分析はかなり乱暴なことが分かりました。どうしたらよいのか、私の率直な意⾒を申し述べ
ます。私の研究室出⾝の⽊⼝薫前テキサス⼤教授にアメリカのコロナ事情について寄稿し
てもらいました。

(1~4省略)

5.感染対策への提⾔:プロ野球、J リーグであれば
現在のコロナ対策とその結果は、プロ野球、J リーグであれば、監督、コーチ陣総退陣とな
るであろう。誰がオーナーで、誰が監督か、ヘッドコーチが誰かはあえて書かない。しかし、
外野がうるさいと⾔われるかも知れないが、この機会にいくつかの提案をしたい(今回の緊
急事態宣⾔の問題点については、すでに多くの議論がされているので、ここではあえて触れ
ない)。
クラスター主義からの卒業
飲⾷店がクラスターとなっているのは確かである。しかし、クラスター(感染源)と感染経
路は別である。飲⾷店クラスターが原因で院内感染はその結果と考えるのは、誰が⾒ても論
理的でない。そのような⾶躍した論理が分科会を通ってしまうのは信じられない。
40%以上の感染が街なかの無症状感染者から起こることが明らかになったのに、その事実
に⽬をつぶって、クラスターに固執するのは、時代遅れである。今や、クラスターと同じくら
いに、あるいはそれ以上に、クラスターでない無症状者からの市中感染が重要になったのだ。
クラスター主義から卒業するべきである。
飲⾷店、市中感染、家庭内感染、院内感染には、それぞれにあった感染対策を⽴てねば解決
できない。最近の⼾⽥中央病院の 312 ⼈の院内感染が、飲⾷店対策で防げたはずなどと思え
ない。院内感染については、病院、介護施設で働く全員と⼊院、⼊所者に対して、PCR 検
査を繰り返し⾏い、感染者を早期に発⾒するほかにない。
PCR 検査を特別扱いしない
PCR 検査、抗原検査は、肝炎ウイルス検査、HIV 検査と同じように、病院の感染対策にと
って⼀般的な検査となった。PCR 検査を特別扱いせず、ごく⼀般の検査として扱おう。⽇
17
本で PCR 検査が特別扱いになった⼤元は、厚労省が特別扱いしたからである。それに反発
する声が⼤きくなり、議論が⾼まるにしたがって、PCR が特別扱いになってしまった。不
⽑な議論はもうやめよう。
市中に広がる無症状感染者からの感染を防ぐためには、症状のありなしにかかわらず検査
をしなければならない。厚労書の検査指針の①有症状者と②a 無症状者で感染リスクの⾼い
⼈、②b無症状者で感染リスクの低い⼈、に分類している。しかし、健康保険の診断基準で
はないので、症状のありなしで分類するのは間違っている。感染予防の観点で分類しなけれ
ばならない。
8 割おじさんを呼び戻す
理論的に感染を考える⼈が分科会にいなくなった。いまや臨床経験で発⾔する臨床家だけ
で、問題を解決できる状況ではなくなった。8 割おじさんこと、理論疫学者の⻄浦博を分科
会に呼ぶべきである。厚労省の幹部から「⻄浦を⽌めろ」と⾔われるような⼈がいないと、
誰も正論を⾔わなくなる(4)。
ゲノム解析を拡⼤する
変異ウイルスの脅威にさらされている現在、ウイルスゲノムの徹底が⽕急の対策になって
いる。イギリス、南アフリカ、ブラジルの変異ウイルスに共通している N501Y 変異を検出
することが⼤事である。通常の PCR で感染を確定した後、陽性者には、N501Y に特定した
プライマーにより、変異ウイルスを検出するべきである。そのようなシステムはすでに国⽴
感染研で完成していると聞く。
変異はどのように進むか分からない。イギリスなどに続いて、トウキョウ変異ウイルスが出
てくるかも知れない。このためには、ウイルスのフルゲノムの解析が⽋かせない。国⽴感染
研のご苦労には感謝しているが、それだけでは、⼿遅れになってしまう。イギリスのように、
ゲノム分析に経験豊富はアカデミアとコンソーシアムを作り、ゲノム分析をもっと広げる
べきである。すでに慶応⼤学では、ゲノム解析を⾏っている。縦割り⾏政をあらためるとき
である。また、⽇本のゲノム解析の報告は、これまで 2020 年 4 ⽉、8 ⽉、12 ⽉と 4 カ⽉お
きに発表されてきた。これでは間に合わない。せめて、毎⽉定期的に報告してほしい。
(1) Mobility network models of COVID-19 explain inequities and inform reopening |
Nature
(2) How to stop restaurants from driving COVID infections (nature.com)
(3) cyokumen_3tsunokadai.pdf (cas.go.jp)
(4) ⻄浦博、川端裕⼈:中央公論社 202

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