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南相馬市ふるさと回帰支援センター

南相馬市ふるさと回帰支援センターより、南相馬の情報や移住の案内などを発信。なんでもきいてけろ。

あなたの「足跡」をふるさとに残してくれてありがとう!    ~南相馬市ふるさと見聞録~

2012年10月12日 | 日誌

 大震災から1年7ヵ月が過ぎました。

 あの日容赦なく大切なものを奪い去った海が、菜の花の種を

 植えた畑から驚くほど近くに感じられます。

 防風林が完全に消滅し、今はある意味自然体の海岸がそこに

 在ります。

 震災の1年ほど前、地元のおばあちゃんが言っていた言葉が

 ふと、頭をよぎります。

 「昔は萱浜のあたりは砂浜があったんだよぉ。そこでよく遊んでたんだから」80歳を超えたというそのおばあちゃんは

 この辺りでは珍しく都会的な装いで身を飾り、その風貌とお話しされる昔話とのアンバランスからよく覚えていました。

 ここ雫の畑から見える海も、そのおばあちゃんが遊んでいた頃の海岸に戻っているのでしょうか?

 時々やわらかく打ち寄せていた白波が何かに驚いた仔猫のように、1メートルほど跳びはねるのを見ていると何だか

 あのおばあちゃんが笑っている顔を思い出すのです。

 道の駅まで散歩をしに来ていると言っていました。多い時は一月に何度もお見かけしました。

 時にはにっこりとあいさつをされ、時には何十分かこの地域の昔の話しなどをおしゃべりして帰られるのでした。

 そのおばあちゃんとは震災以降、まだお会いしていません。お名前も伺っていませんでした。

 
         

 1年7ヵ月が過ぎ、ずっと継続して支援活動をされている方、初めてこちらに来られこの現状に目を向けて下さろうと

 する方など、今、色々な方が南相馬市にはおいでになられます。

 ふるさとに残されたそのひとつひとつの大切な支援や思いやりという「足跡」から少しでも多くの方が笑顔を取り戻し生きて

 いけるようにと願わずにはいられません。

 きっといつか、皆様の「足跡」から希望や未来という小さな芽がたくさんでてくるに違いないのです。

 
 あなたの「足跡」をふるさとに残してくれて本当にありがとう!

 

  >>南相馬市ふるさと回帰支/援センターHPへ  (写真は先日植えた菜の花です。こんなに早く可愛い芽がでました)


マスコットキャラクターの愛称募集。愛称もさることながらぬり絵も力作ぞろいですぞ♪  

2012年10月11日 | 日誌
 にこやかにマスコットキャラクターの愛称募集のポスターを手にして下さっているのは応募箱が設置されている原町観光協会様。

 市内にはここの他に道の駅南相馬と原町商工会議所の合計3ヵ所に応募用紙と応募箱が設置されています。
 
 
 この前から募集を開始しました南相馬市ふるさと回帰支援センターの

 マスコットキャラクターの愛称募集ですが、応募用紙がかわいいぬり絵

 になっている為、力作が結構多いです。

 切り離してのご応募も大丈夫ですが、上手に塗れた方は是非切り離さず

 にご応募ください。

 市内の幼稚園や保育園の方にも子どもたちがぬり絵をしながらご家族と

 一緒に愛称を考える楽しい時間を過ごして頂けるようにとの願いをかけ

 て800枚以上をお届けしました。

 この数は年長さん以上のお子さんだけの数です。

 震災時から考えると1年半を過ぎ、こんなに多くの幼児がここ南相馬市内に居住しています。

 この子どもたちがきらきらした目で想い想いのイメージで楽しんでくれるマスコットキャラクター。

 みんなで考える愛称募集の締切は11月15日、七五三まで!

 
>>南相馬市ふるさと回帰支/援センターHPへ 


菜の花で みんなの笑顔 みんなの元気をふるさとへ!  ~南相馬市ふるさと見聞録~    

2012年10月09日 | 日誌
 
 

 「菜の花で みんなの笑顔 みんなの元気をふるさとへ」

 10月6日(土)全員が菜の花色のタオルを巻き、菜の花の種を蒔きました。

 台風が去った10月最初の週、毎日毎日どんよりとした雨まじりの南相馬の空を恨めしげに眺めては

 溜息をつく日々が続く。

 まだ、肥料も蒔いてないのにどうしたらいいんだろう?

 明日こそは!明日こそはで今日まできてしまったなぁ…と、これが2日前。

 やっと雨があがったぞ!それ~!と、これが前日です。

 海に面した畑は思っていた以上にぬかるんでいて、長靴が自分の体重も相まってずぶずぶと容赦なく

 沈んでいく。それでも明日は菜の花の種を皆で植える!その為の準備と作業を寡黙にされていた高田

 さんの背中がそういっているような気がした。高田さんとセンター会員の農家の方が数人集まり肥料

を蒔きながら泥と化した畑の土と格闘していく。4ヵ所お借りした畑の2ヵ所だけは何とか種まきが

できそうだ。明日になればもっともっと水が引いててくれるはず。

 「ここに来年の春、菜の花がぱぁっと咲いていればそれでいいんだぁ…」

 今回、快く畑を貸して下さった高田さんはそう言いました。

 南相馬市雫(しどけ)地区。震災前は地元の方によってひまわり畑が作られ、その鮮やかな黄色い

絨毯を見物に地元の方だけではなく、遠方の方も訪れていました。

 その地区が津波によって大きな被害を受け、防波堤を超えて襲いかかった津波は大切な家族をも巻き

込みました。目をつぶると、どど~んという波のうなりが耳に透き通るように沁み込んできます。

 あれから…。本当に海が近い。そう感じるのはわずかに残った4本のもみの木しか目印がなくなって

しまったからかもしれません。

 私達はNPO法人菜の花プロジェクトネットワーク様とともに、菜の花でこのふるさとの大地を、地

域の皆様を、少しでも笑顔にそして元気になって頂きたいと願いを込めて、菜の花の種を一粒一粒想

いを込めて植えることにしました。この作業には地元の企業や団体様を相馬農業高校の先生や生徒さ

ん、あぶくま信用金金庫様、東北大有志、東京農工大有志、飯舘村有志様など約120人が参加して

下さいました。

 やっと迎えたこの日。

 来年の春、ここが菜の花の黄色い絨毯で埋め尽くされ、みんなの笑顔が見れることを心から願いなが

ら、残されたもみの木にそのメッセージを掲げました。



             
             
           >>南相馬市ふるさと回帰支/援センターHPへ 

 

 

 


  

未来へと希望を繋ぐ試験田 頭をたれて何を想うか  ~南相馬市ふるさと見聞録~     

2012年10月02日 | 日誌

     

 実の秋を一番感じる光景は何といっても小金色に輝く稲穂ではないでしょうか?

 原発事故災害の影響により、南相馬市では野菜や果物などの作付は許されていますが、日本人の主食、米は許されていません。

 放射能汚染の影響を調べるため市内には約130ヵ所(警戒区域が解除された小高区にも7ヵ所)に「試験水田」が行われていま

す。平成25年への農業へ希望と未来はあるのか?それが試されているのです。

 
  新規就農を勧めてきたセンターでは、原発事故からこれまで、

  多くの農家の方の苦しみや怒り、絶望を視てきました。

 一生の仕事としての選択。

 いきがい。

 自然と共存しながら、農業と共に生きる。

 土に触れる喜び収穫の楽しみを教えてくれた農業の道。 

 この日、そのわずかな水田で重たそうに頭をたれなが

 ら下をむいている稲穂が何を考えてるのか知りたくなった。

 で? どうなんだい?

 

 >>南相馬市ふるさと回帰支/援センターHPへ 

「ここはふるさと 相馬野馬追の里」  子どもたちへ受け継がれるもの ~南相馬市ふるさと見聞録~

2012年10月01日 | 日誌

   「復活、相馬野馬追」今年行われた相馬野馬追は

 そんな地元の熱い情熱が感じられました。

 その同じ想いを子供達が絵を描いて表現してくれる

 絵画展がJIIの主催で10月29・30日の二日間、

 道の駅南相馬 観光交流館内の大ホールで開催され多

 くの市民が足を運びました。

 地元ではおなじみの絵画展となり、すっかり定着して

 いますが、全国的にもPR活動をされており、10月

 中旬には九州でも開催されるそうです。

 子どもたちは、夏休み中に制作に取り掛かり作品を仕

 上げているとの事です。

 「ここはふるさと。野馬追の里」と称される南相馬市。

 震災にも負けず未来へ継承する国指定重要無形民族文化財、相馬野馬追。今年は警戒区域解除となった小高神社に於ける

「野馬懸」もご披露され、三妙見揃い踏みされました。

 子どもたちの作品の中には、そんな嬉しい思いが描かれた勇壮な絵を見つけることができました。

 
     

 この絵画展では出展されている作品に金賞や銀賞、また銅賞というものが設定されていません。

 ですから、鑑賞される方が審査員になったつもりで自由に賞を決めて頂く楽しみもありました。

 それも実際「あり」かと思います。

 伝統行事とはいえ、そのままの描写ではなく新しい感性で表現する子供の絵も見つけたからです。

 また、来年子どもたちが描くふるさとの伝統行事に触れてみたいと思います…。

 絵画展は地元だけではなく九州でも展示されるそうです。お近くの方は是非ご覧下さい。

   
 
   >>南相馬市ふるさと回帰支/援センターHPへ