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犬の眼

『日記』卑しさから清浄なることまで

想い出写真3

2005-04-30 02:06:37 | 過ぎ去りし日々
東京の多摩市連光寺にある公園を歩いています。
人はほとんどいません。条件がいいと富士山も見えます。この時はうっすらと見えたのだっけ?
聖蹟桜ヶ丘という街も見下ろせます。
『聖蹟』とは、明治天皇行幸の地ということからつけられた地名です。

僕はあんまり好きじゃないですが、THE虎舞竜が歌った『何でもないようなことが幸せだったと思う』という歌詞の通り、こんな何でもない公園の散歩とか、スーパーでの買い物が、夫婦の穏やかな時間だったなあ、と思う今日この頃です。
もっとも、すでにこの写真の時には危ない状態だったんですけども…。

想い出写真2

2005-04-30 01:53:27 | 過ぎ去りし日々
ずうっと前にも書きましたが、僕は石原軍団は好きじゃないけど、『ちゃん裕』は大好きです。
とくに若い頃の裕次郎のファンです。『俺は待ってるぜ』と『赤い波止場』が気に入っています。『嵐を呼ぶ男』のような豪快で破天荒な裕次郎よりも、デリケートでナイーブな感じの役をやっている彼がいいと思います。一連のサラリーマンものや、一見地味な作品での裕次郎もいいですよ。
小樽の石原裕次郎記念館を訪れた時の写真です。
ヒルトンホテルに泊まりましたが、窓からヨットハーバーと、記念館が見下ろせました。
ここには彼の愛車で僕も大好きなメルセデスベンツ300SLの実車が展示されています。

想い出写真1

2005-04-30 01:43:26 | 過ぎ去りし日々
小樽運河沿いの倉庫を改装した、地ビールがうまい店にこいつがいます。
メインステージではロシアの音楽が演奏されていて、ロシア人とおぼしき客もいます。ステージから離れたフロアでは客席の間をこいつが音もなく歩いているのです。
4年前の写真です。
妻が席を外したすきに、僕のテーブルの真正面の席に座りやがりました。
こういうのをあしらうのは苦手なので、面食らって握手を求めてしまいましたが、無視されました。
おそらく手にもおしろいを塗っているから、僕の手が汚れるのを避けたのでしょう。

旅の計画

2005-03-08 11:01:54 | 過ぎ去りし日々
ロンドンへの旅の計画は、綿密に立てた。
まずガイドブックから行きたい場所を選び出していく。
そして、それを日程のなかに大まかにふり分ける。
つぎに地図をひろげて、目的地から目的地までの距離を縮尺から割り出し、歩く速度で計算すると所要時間が分かる。地下鉄を使う場合も同様。
出てきた所要時間をもとに、さらに細かく時間配分していく。

僕は数字が苦手だし、距離や速度は目分量だから、あまり厳密に組み立ててしまうと、ちょっとの狂いが大きなズレになってしまうので、余裕を持たせたスケジュールにしてある(”大英博物館は3時間、前後に予定は入れない”といった具合に)。
それを手帳に書き写し、旅行中携行する。

結果、行きたいところにはほぼすべて行くことができた。
ふらりと出かけて良い旅ができる、なんていうのにも憧れるが、なかなか難しい。
国内旅行の場合、そんな挑戦をしてみるがうまくいったことは稀である。
この何日か写真を掲載している
北海道へのドライブ旅行はいきあたりばったりの旅だが、行く先も、日数すら決めず出かけて、その手足を大きくのばすような自由な感覚はすばらしかった。

しかし通常(とくに慣れない海外では)、効率の良い、後悔のない旅行をするならば、少なくとも僕はきちんと計画を立てる。
フロリダディズニーワールドへの旅もそのスタイルで成功した。
あの巨大テーマパーク(東京の山手線の内側くらいの面積がある)を一週間たらずでまわるには、よく練られたプランが不可欠だ。
何日もかけて計画を立て、地図上に導線と順番を書き込み、行きたいアトラクションは別紙にデータを書き込んだ。当日は何も考えずその紙に従って進んでいけば、行きたい場所はすべて網羅できるという仕組みだ。
かなりハードスケジュールだったが、充実感と達成感があった。

ふだん仕事などでは僕はこんなことはしない。
僕はAB型だけど、仕事はB型の部分がやってるようだ。大好きな旅の計画を立てるときだけ、A型の僕が顔をのぞかせるらしい…。

血液型の話は冗談だが、こんな細かい作業が何の苦にもならない。むしろ至福の時と言える。
僕の心はもうその時点で、まだ
見ぬ国に旅立っているのだ。

ハワイ旅行は根性がいる?

2005-03-05 11:05:27 | 過ぎ去りし日々
20才の時、初めての海外旅行で単身ハワイに行った。
5泊7日だっただろうか。
その日程の中でオプショナルツアーに参加したのだが、僕はひとりなので食事はどうしても相席になってしまう。
数人のグループのテーブルに、ぽつんと座らされる。
向こうも迷惑だろうし、こちらも気まずい。
それでも同席した同世代の男性と、ぎこちない会話をかわす。
僕がひとり旅だと聞いて、その中のひとりが言った。
「ひとりで来たの? 
根性あるなあ

ひとりで海外へ旅するのは”根性がある”のだろうか?
例えばインドとかネパール、中近東、南米などをひとり旅するのは、僕も根性がいることだと思う。
でも僕の場合、
ハワイだぜ?
大定番の観光地で、日本語だってかなり通じるし、日本人も多い。
”根性”なんて関係ないんじゃないか。

イヤミで言われたのかなあ。
「おまえ、ハワイにひとりで来てんのか」
という嘲笑?
「一緒に来る友達もいねえのか」
という哀れみ?

でも確かに、「ひとりでハワイ」は
キツいものがあった。
釣りやサーフィン、絵を描くなどの目的があるとか、すぐに友達ができるような人はいいかもしれないけど、ハワイにひとりはやっぱり変だ。
その点、ロンドンのひとり旅は、ほとんど苦にならなかったよ。

僕は今度、また独り身に戻るからね。
何となく、そんなことを思い出してしまう今日このごろです。

雪の日に雪の記事書くのは何か癪

2005-03-04 13:14:51 | 過ぎ去りし日々
今日は雪だから、妻の送り迎えはできない。
僕の
ショボぐるまではちょっとの雪道でもムリ。おととし、スリップして激突寸前だったことがある。
そんなわけで、今朝は寝坊。
締め切りの迫った仕事があるから、早く起きてやらなきゃいけなかったんだけど…。

僕はちょっと外へ出ると、イライラ、カッカするから(この記事参照)、正直、送り迎えしなくていいというのはすごく気持ちが軽くなる。
もちろん、仕事先で妻が転ばないだろうか、とか、電車止まらなきゃいいが、とか、べつの心配が出てくるのだけど、勝手なもので、自分が外出するよりは
精神的負担が少ない。

それに、雪の日は静かだしなぁ。気持ちが鎮まります。
僕は大雪の日に生まれたそうだから、雪が落ち着くというのもまんざら気のせいでもないかもしれない。
以前はよく雪を見に行ったな…。
箱根の旅館に泊まりにいって、そこがヒドかったので、急に思い立ってそのまま山形の蔵王に行ったこともある。蔵王はスキー客で溢れていたけど、僕と妻は
平服。妻なんかキュロットで、ヒザが出てた。若かったからだろうけど、それでも寒かったろうね。
別の時は、雪を見るために会津旅行を計画したのに、出発当日、東京が大雪。会津市街より東京のほうが雪が多いくらいだった。

8年前の今日はしあわせ。

2005-02-20 19:49:03 | 過ぎ去りし日々
8年前の今頃は、明日の挙式を控えてロサンゼルスのホテルにいました。
向こうは午前2時くらいだと思うから、その日の僕たちはもう寝ているかな…。
それとも緊張と期待で眠れずにいたろうか…。よく覚えていません。

僕の人生のなかで、唯一、希望と幸福感の広がっていく日々でした。
あれから8年後の今日は、妻と一緒に部屋にいました。
お互いに口には出さないけれど、たぶん8年前のあの日を意識して、ふたりとも朝からちょっとぴりぴりした雰囲気…。

結局、大声を上げてケンカをするという顛末でした。
もうケンカなんか無意味だというのに。

贖罪の言葉

2005-01-06 11:16:52 | 過ぎ去りし日々
10数年前の僕は荒れていた。
すでに20代半ばになっており、思春期特有のものなどではない。
しかし、確かに気持ちがすさんで、いつも苛立っていた。

現在も精神状態は似たようなものだが、
当時のほうが若いぶん、破壊的な行動をとることが多かった。
もともとが小心者なので、本格的な喧嘩や、物を壊すようなことはほとんどなかったが、
自動販売機のアクリルケースを叩き割ろうとしたり(固すぎて手の方が割れた)、
駐輪してある自転車を将棋倒しに蹴り倒したり、
今思えば、せこい子どもっぽいことばかりしていた。
人を殴ることもしょっちゅうあり、たいていは相手が忍耐強くてそのまま終わるのだが、
一度、警察のやっかいになったこともあった。
職場の上司が身元引き受けしてくれて、留置は免れたが、
その恩義にたいして、恥ずかしくない人生をおくることは未だにできていない。
こうやって書いていると、無為でバカな人生だと思うが、
いまも根本的には改善されていないのだから、客観視してあきれてばかりもいられない。

そんなバカな行動の中でも忘れられない一件がある。
ある晩、現在の妻である彼女と、ほかの連中も含めて飲みに行った。
(『彼女』とは言っても、僕のアパートの部屋に来たりすることはあったが、まだ正式につきあうかどうかは決めかねていた)
その帰り、彼女とふたりで駅まで来たが、ささいないき違いで口論となり、僕はすでに平静を失っていた。
そこへ通りがかりの人間が、よけいな口を挟んできたからたまらない。
僕は中年のその男を殴り倒して、そのうえに蹴りを加えていた。
周りに人が集まってきた。
前述の暴行事件では前科こそつかなかったが、再び捕まるとまずいと思った。

呆然と立っている彼女に、ついて来いと怒鳴ったが、怯えた目をして麻痺したかのように身動きもしない。
慌てた僕は、そのまま逃げた。彼女を残して…。
情けない行動だが、どうせ彼女との関係は終わりだと思ったのだ。

やみくもに夜の街に走り出たが、タクシー代もない。

その後、僕は捕まった。
暴行によってではなく、自転車を盗んだ廉(かど)でである。
まったく情けない話だ。
家まで帰るために、道ばたに放置してあった自転車に手をつけたのだ。

ここまで書いておいて、虫のいい話かもしれないし、釈明にならないかもしれないが、とりあえず名誉のために言っておきたい。
僕は本来、人の物を盗むような人間ではない。物心つかないごく幼い頃を除き、人の物に手をつけたことはない。
万引きもしたことはない。信じないかもしれないが、逆に、そういう行為を忌み嫌っている。
その自転車は、放置、つまり捨てられていると思ったのだ。
長い間、使用された形跡はなく、街路樹の下に無機質に転がっていた。フレームが歪んでもいた。
確かに、拾得物横領という罪はある。しかし、その自転車を僕が乗っていったことで困る人はいないと思ったのだ。自分勝手な理屈ではあるが、アルコールが入っていたり、興奮していたことも手伝って、そういう自分なりの倫理観にあてはめてしまった。
たぶん、一度盗難にあった自転車を僕が再び盗っていったのだろう。

指紋採取やら何やらで、かなりの時間を費やし、警察署近くの初めて利用する駅から家に向かった。
始発の時間である。午前4時を回っていた。
電話を入れると、意外にも受話器をあげる音が響いてきた。

彼女は待っていてくれた。
自分を放っておいて逃げた男を、彼女は待っていてくれた。
僕の部屋で…。
僕は彼女の心を理解し、涙を流した。
その後、正式につきあいを始め、結婚したのである。

しかし、僕は今、そんな女性と別れようとしている。
あのときのことを思えば、心が痛む。再び涙が流れる。
でも、どうすることもできない。
彼女はもう、待つことに疲れ果てたのだ。

どうしようもない男の、恥をさらすこの文章を、ブログに公開するのはなぜか…?
自分でもよく分からないが、おそらく何らかの贖罪のつもりなのだろう。
どうやってもあがないきれない罪ではあるが、そうせずにはいられなかったのだ。

ドアマンはナポレオン ~ロサンゼルスの長い話~

2004-12-29 10:28:05 | 過ぎ去りし日々
『Los Angeles』
これを日本語でどう表記する?
※ナカグロ表記(例.『ロス・アンジェルス』)は対象としない。

ロスアンジェルス(Google 32,200ヒット)
ロスアンゼルス(Google 51,500ヒット)
ロサンジェルス(Google 72,600ヒット)
ロサンゼルス(Google 734,000ヒット)
ロスエンジェルス(Google 1,620ヒット)
ロスエンゼルス(Google 433ヒット)

ここまで調べて、同じことをやってる人のサイトに行き当たった。
結果がかなり違ったりするのだが、僕は天の邪鬼なので、人がやってるというのが分かったら、もう調べる気がなくなってしまった。とりあえず僕の調べでは「ロサンゼルス」が圧倒的だ。
スペイン語で、「the angel(天使)」にあたる言葉だということは、ロサンゼルスに興味のある人ならご存知かと思う。
スペイン語での発音がよくわからないのだが、僕個人の心情としては、綴りと英語の発音、日本語の発音を統合して、「ロスアンジェルス」がしっくりくる。でも、字づらがあまり良くない。
やはり「ロサンゼルス」が妥当な線か…? 少し野暮ったい感じはするのだが。

前置きが長くなってしまった(そう、これまでは前置きだ)。
今日書きたかったのはそんなことではない。
僕は7年ほど前に、ロス(結局、略称で表記)のリージェント・ビバリーウィルシャーに泊まったことがある。
知る人ぞ知る、映画「プリティ・ウーマン」の舞台になった高級ホテルである。
素敵なホテルではある。しかし、ビバリーヒルズにあって、著名人やお金持ちが利用するホテルなのだが、ビジネスユースが多いみたいなので、言うなれば「超高級ビジネスホテル」といった印象。
僕は観光だから、ビバリーヒルズホテル(イーグルスのアルバム『ホテルカリフォルニア』のジャケットになった)なんかのほうが良かったのかなあ、と思ったりする。実際に行ったことはないので何とも言えないのだが。

リージェント・ビバリーウィルシャーは旧館(ロデオドライブ側)の裏側に新館が建っているが、その間が車寄せになっている。ロールスロイス、ジャガーなどヨーロッパの高級車が乗りつけ、独特のオーラを放つ場所だ。
実は、この旅行は新婚旅行だった。僕らはハネムーン旅行者の定番、リンカーンのリムジンでこの場所に滑り込んだ。
リムジンは確かに高い。ツアーだと乗り合いバスに乗ればタダである。しかし以前、大勢の見知らぬ旅行者とともに、まるで修学旅行かなにかのように一ヶ所に集められて説明を聞き、名前を呼ばれて備品を受けとるようなことを経験してからは、個別の送迎を頼むことにしている。
僕は神経質なので、よその人と行動をともにするのは苦手なのだ。リムジンはそのための高い代償だが、新婚旅行であるし、違った楽しみ方ができておもしろい面もある。
ただ、この時を含めて3度ほど利用したが、リムジンは乗り心地はそんなに良くない。乗りつけないからなのか、リンカーンだからなのかわからないが、あんまりお薦めできる代物ではない。無意味な注視を受けるのも最初は気持ちがいいが、何となく申し訳なくなって来るし…。

ここまではまだ前置きである。そろそろ本題に入ろう。
そのリージェント・ビバリーウィルシャーの車寄せのドアマンのひとりが、「ナポレオン」という名前だった。
僕は英語が堪能ではない。ブロークンな英語だから、おそらくこんな感じで話しかけてしまったのだろう。
「おめー、ナポレオンちゅうなめえ(名前)かいや!?」
彼はうなづいた。僕は続ける。
「ほー、ええなめえ(いい名前)じゃねえの!」
リムジンで乗りつけたくせに、さえない風体の東洋人にそう言われたナポレオン氏は、「Thank you.」とは答えたものの、明らかにムッとしているようだった。今考えても申し訳ない…。
これが今日書きたかったことだ。

ホテルのロビーに入った僕らは、ブルックシールズがテニスプレーヤーのアガシと逢っているのに出くわした。
アガシは足を怪我して松葉杖をついていた…。おお、これがロスアンジェルスか!