G. creation -secret chamber-

michiruの女神研究録

ブログの感想

2010-03-14 12:44:44 | 日記
そういえばエアレーサーの室屋さんに「ブログ見たけど難しくて何を書いてあるのか全然わからなかったよ」と言われました。ひゃー。確かに最近、自分の思考メモ的な意味合いが強くて、ろくに解説していないことが多いですね。それにしても当ブログの感想を、リアルの場でうかがえるのは、とても嬉しいことです。「なんと! アナタ様の貴重なお時間を、ワタクシの駄文のために割いていただけるとは、ありがたや、ありがたや…」という気分です。

先日も、以前勤めていた出版社の友人に、「あのコーヒー飲んだことあるよ」なんて言われて、とても近く感じました。不思議。原稿とは違う、私的で気楽な文章は、なんとも言えない解放感があるのです。執筆業の方々がツイッターにハマる気持ちがわかります。

空のF1レーサー

2010-03-14 12:25:39 | 冒険
F1も開幕しましたが、昨夜はアジアで唯一のレッドブルエアレース・パイロット、室屋義秀氏の2010年開幕戦(26日~アブダビ)に向けての壮行会に出席しました。空のF1と呼ばれるエアロバティック・レースで、アブダビ、ウインザー、ポルト、ブタペスト、バルセロナなど世界各地で大会が催されています。室屋さんは昨年2009年初参戦にして、上位8位に食い込むという大健闘を見せてくれました。F1同様にマシン性能やチーム力、資本力などが戦況を大きく左右する中、室屋氏のチームは「いわばプライベートチームのような規模」で戦いながら「ここまで上位に食い込んでいるのは本当にすごいこと」(室屋さんを追っているライター浅田氏談)。その大変さや凄さをもっと知ってもらえたらと思います。

パーティでは某テレビ局で長年レース関連の担当をしている女性と同席し、いろいろお話しました。軽やかな印象の方で、男っぽい世界の中でキャリアを積んだ女性ならではの清々しさがあって、一晩経った今でも印象に残っています。日本でのエアレース開催に向けて是非頑張っていただきたいです。

室屋さんは明日、日本を立たれるそうです。ご健闘をお祈り申し上げます。

女性の日

2010-03-09 08:41:07 | 女神
昨日は国際女性デーということで、鳩山首相がミモザを贈ってニュースになって
いましたね。最近女性性、女神研究がマイブームの私はピクピク反応。
今夜はこれに行くつもりです。http://femmes.exhn.jp/litterature.html
平野啓一郎さんが進行役ということで、女性集団の中にひとり男性。
「タジタジになっているであろう僕を暖かく見守って下さい」とのこと(笑)

(wiki参照「国際女性デー」とは)
現在は国連事務総長が女性の十全かつ平等な社会参加の環境を整備するよう
加盟国に対し呼びかける日となっている。2000年には、国連人権高等弁務官の
メアリー・ロビンソン(Mary Robinson、アイルランド初の女性大統領)が
21世紀に向けて「女性が権利の獲得に向けたこれまでの歩みを祝うと同時に
女性被害者は、いまだに跡を絶たないことを想起する日」であると言明する文書を
発表した。イタリアでは女性が互いにミモザ(ギンヨウアカシア - Cootamundra
wattle)の花を贈り合い(もともと男性が女性に贈る習慣がある)、この季節を
迎えると街中にミモザの花がみられる。
――

現在は女性の美を讃える日、というニュアンスが強くなっているようですが
過去には二月革命の発端となったり、深い歴史があります。

『抱擁のかけら』スタイリングが語ること

2010-03-08 01:10:24 | 女神
続きです。
この映画はスタイリングが饒舌な映画でした。私にとって最も印象的だったのは
レナのイメージを探るために様々なヘアメイクを施していくシーン。ヘア担当の
ゲイの男の子が、プラチナブロンドのウイッグを熱烈に勧める場面がありましたが
それは、もちろんマリリン・モンローを彷彿とさせるスタイリング。
(これは「camp」のお約束スタイル)
その変身の瞬間は、女優レナが生まれることを表現しただけでなく
不本意な生活から脱却しようという女の決意を象徴しているように見えます。
(そしてマリリンのような運命も…)

さて。このシーンの最大のポイントは、このとき彼女が着けたビアスが
邪視除けの青い眼のモチーフだったということ。これはナザール・ボンジュウといい
トルコを中心とする地中海~イスラム圏に多く見られるお守りです。

「邪視」という概念がある国は、結構あると思いますが、特に若い女性や美しすぎる
女性はこの邪視(=嫉妬や羨望から来る邪悪なエネルギー)の悪影響を受けやすいと
考えられています。この青い目のお守りは、そんな美しさ故や嫉妬から降り懸かる
災難を除けるとされるもので、非常に暗示的というか、この映画の流れの大きな
伏線となっていることがわかります。

映画パンフレットやWEBにはこのシーンがほとんど掲載されていないのが不満です。
パンフの裏表紙がかろうじてこの写真なのだけど、なぜかこの写真では
グローブトロッター風のクラシックな旅行鞄のピアスになっているのです。


『抱擁のかけら』

2010-03-04 00:59:38 | 女神
またまた少し前の話ですが、アルモドバル監督、ペネロペ・クルス主演の映画
『抱擁のかけら』を観ました。観終わった後には愛の記憶が次々に押し寄せ、
軽く恐慌的陶酔状態。とはいっても不幸な恐慌というのではなく、幸せの断片的な
シーンが走馬灯のように押し寄せて、「あの時間」や「あのときの思い」が
そのままにあってほしいと願う…そういう類の震えと陶酔に襲われる映画でした。

多分に投影をしながら見ている私は、映画館の真ん中でひとり号泣、
隣に座っていたおじさんはしきりに「そんなに泣けるの?」という視線を私に
向けていたのですが、映画はひとりで泣いたもん勝ち?ですから、いいの。

村上春樹の『1Q84』の中に登場する老婦人が主人公の青豆に言う台詞に
「年を取ると女性は愛された記憶で身体を温めることになる」というような
意味のものがあって、私はよく思い出すのですが(上巻P.286です)
これは未知の領域ながら真実だろうと予感しています。そしてこの映画を見ると
男もそうなのだろうか?と思わされるのでした。

愛は決して同じ状態では続かない。どんどん変化していく。
けれど、きっと心の中にあるのは、完璧に溶け合って求め会って
抱き合っていても笑いがこみあげてくるような「あの瞬間」の記憶。
その記憶が永遠にあるからこそ、その人への想いを持続できるのだと思う.
それはもう幻影かもしれない、けれど自分が救われたと思えている限り
これ以上ない幸福な記憶と思えている限り、その想いは持続する。
もう一度その瞬間を味わいたいと願いつづけ、何度でもその記憶を心の中で
転がして、何度でもその時間に戻ることができる。

主人公マテオは映画監督で脚本家。彼は愛する人レナの写真を撮る。
もちろん映画のためでもあるし、おそらくは自分がその女をどう見ていたかを
忘れないためでもある。ふたりの絆をどこかに定着させようとするかのように
数々の写真や映像が記録され、そのシーンが丁寧に重ねられていく。

愛の時間を映像や写真に記録すること。時が流れていくこと。
それを消去すること。
消去しても存在しなくなっても、
心に焼き付けた深い愛の時間は決して消滅しない。

だって本当の記憶はフレームの外に、物語はその前後にあるから。

そんなことを久しぶりに思わせてくれた映画でした。もう一度観たい。
http://www.houyou-movie.com/

いい香りの朝

2010-02-28 15:04:24 | グルメ
昨日は2回目のグラン クリュ カフェの瓶が到着しました。
焙煎された豆が、このようにシャンパンボトルに詰められて送られてきます。
コーヒーの世界には消費者と生産者間の情報の乖離が著しく、本当にfinestと
呼べるものを生産することがとても難しくなってきている世界的な状況があります。
伝統工芸などでもそうですが、本当に時間と手間をかけてこだわり抜いた
モノづくりをする作り手が生き残っていけないのは、文化の消失に繋がります。
このグランクリュカフェの生産者について私が記事を書いたwebがありますので
よかったらご覧ください。取材で出会って愛用者になることが時々ありますが、
このコーヒーもそのひとつです。
http://www.faust-ag.jp/#acp/interview/interview009.php

禁ツイを経て愛を叫ぶ?

2010-02-28 14:14:25 | 日記
先週Twitterを3日間自主規制しておりました。
TW中毒になりそうだったからですが、禁止しているとどうしても書きたいことと、
そうでもないものがわかってきて面白いです。TWジャンキーの皆様、
ぜひ、リハビリテーションに「禁ツイ」をお試しください。

まず禁止して辛かったのが自分へのコメントへの返信。禁止してからも
ウケ狙いでちょこちょこ禁断症状の辛さをTWしていたのですが(笑)
突っ込んで下さる優しい皆様のコメントがいちいち面白くて
「ぐうぅ。でもここで返してはなりませぬうぅ」と勝手に苦しむ私でした。

そして美しいものを見たとき。キムヨナの演技にしても、春霞にしても
映画でも美術館でも美味しいコーヒーでもワインでもなんでも「感動を共有
したい、伝えたい」という気持ちを抑えるのはなかなか大変なことです。

例えば誰かを愛するときに、私が最も重要視するのは、美しい満月や、
美しい景色を見たとき「あの人に見せたいな」と思うかどうか。
「連れてきたかったな」「食べさせてあげたいな」「一緒に経験したかったな」
そういう気持ちが勝手に湧きあがる、これ愛情のバロメーターです。
メール時代は1対1でそういう気持ちを伝えたけれど、今は世界に向かって
そういうことを伝えているのね。それがTwitterの魅力なのでしょう。

春霞

2010-02-25 10:42:28 | 日記
今日は春の陽気。五月並と言われています。
11時近い今、窓の外を見るとまるで雲の中にいるような春霞。
写真は今朝。薄桃色に染まって綺麗でした。
春の訪れは、いつも心躍ります。

私をつかまえて

2010-02-20 04:03:47 | 日記

本日はジュエラーのショーメの新作展示会に行きました。
アトラップ・モワという蜂をモチーフにしたシリーズの新作展です。
私を捕まえて---
とろけるような密の色。蜘蛛と蜂の競演。女心をくすぐられるテーマ。
値段もハイジュエラーにしてはお手頃なものもあったので、プレゼントに
いいかも知れません。 私としてはゴールドベース、蜂蜜色系が断然好き。
SAVE THE BEESという、近年劇的な減少が危惧されている蜂の保護を目的に
したチャリティアイテムでもあります。
http://www.chaumet.com


ところで、先日話した若い作家氏との話に出てきた『動物化するポストモダン』を
アマゾンで購入、今朝届きました。読む前から内容がわかっているような気も
するけれど、読んでみることにします。10年ほど前に岡田斗士夫氏が書いた
オタク文化論とニュアンスが近い本でしょうか。(まだ読んでいませんが)
再び若者と話すのが今から楽しみ。

そして『群像』1月号にて瀬戸内寂聴さん×山田詠美さんも絶賛されており
私の中でも突如気になる人No1になっている平野啓一郎氏の著作を遅ればせ
ながらまとめ買い。Twitterでもマクイーン死去のニュースへの反応の良さと
コメントの幅の広さが、単に頭がいいだけでなく非常にバランス感覚の秀でた
人という印象で、大変に興味を惹かれています。『Swich』誌にて彼のTweetsの
再録が連載になるらしいですね。平野さんのTweetsは難しすぎない平易な言葉を
使っているのがさすがです。

若かりし日に、坂本龍一氏と村上龍氏と知のフロントランナーの鼎談集
『EV.Café 超進化論』(講談社1985年刊)という本を読んでアカデミックな
世界の断片を見せていただき好きだったのを思い出す。(ゲストは吉本隆明氏、
河合雅雄氏、浅田彰氏、柄谷行人氏、蓮賽重彦氏、山口昌男氏)。
ペヨトル工房の出版していた『Ur』という本も好きでした。中でも
「19c音楽進化論」の回は今でも本棚に大切に取ってあります。
それはアーティスト三上晴子さんとウイリアム・バロウズが巻頭特集の回で、
表紙は三上さんの作品「Information Weapon」が表紙でした。
くー。カッコいいーーーー。今一度読み返すとまた発見があるかもしれない。
そういうワクワクするクールな本、今何があるでしょう。


最近とみに当ブログの一貫性がありませんね。
しかし現代人の嗜好は画一的には括れないもの。
ご覧頂いている方は何を読みたいかなと考えたりもする今日この頃です。

Kopi Luwak グルメイタチの贈りもの

2010-02-19 10:09:49 | グルメ
今のところのMy Best Coffeeは川島良彰さんのGran Cru Cafeなのですが
先日バリのお土産でこんなコーヒーをいただきました。Kopi Luwak Coffee
というもので、コーヒーの産地としても知られるインドネシア島のもの。
ここに生息するイタチのような生き物「ルワック」はコーヒーチェリーが
大好物で、真っ赤に熟したものだけを食するグルメ君。彼らルワックの
胃と腸を通ったコーヒーの実は、まったく自然な形でファーメンテーション
されるわけであり、コーヒーの森にはルワックが食べた綺麗に剥かれた豆が
落ちている。その豆を拾い集めて、通常の豆と同様に洗浄、焙煎したものが
ルワック コピ。中でもピーベリーのみを選り分けたものというから、
手間暇かかっていますね。

コピとは、インドネシアなどアジアでのコーヒーの名称で、
普通はエスプレッソ並に細かく引いた粉を直接カップに入れてそこにお湯を注ぎ
その上澄みを飲むわけで、それが素朴なアジア流の味なのです。フレンチプレス
でも雰囲気が出ますが、私はこのルワックに関してはせっかくなのでスムースな
状態で飲みたいと思い普通にフィルターで濾して飲んでいます。これが、また、
まろやかな、コクのある、本当にすっと飲める上品な味なのです。

インドネシアに行ったら、探してみてください。