『ありがち日記』

アガサ・クリスティー『ナイルに死す』

加島祥造さん翻訳のハヤカワ文庫版で読みました。
アガサ・クリスティーはもはやどこから手を付けてよいやら…という感じなので、
『そして誰もいなくなった』と『オリエント急行殺人事件』しか読んでませんでした。
なのでこれは読むのは3冊目となります。

どうやらアガサ・クリスティーの長編小説の中では一番長いらしいですね。
確かに、すごい長かった~(;^_^Aしかも、人物が多い…!
最初は人物の名前と関係性を憶えるためにゆっくり、ゆっくり読みました。
まあどちらにせよ、殺人の起きるのはだいぶ経過してからなので、そうならざるを得ませんが。
最初は各登場人物と舞台となるエジプトの描写がメインです。
エジプトには行ったことはないのですが、昔から憧れみたいなものを持っていた国なので、
まるで自分もエジプトを旅しているかのような気分になれました。
それも殺人が起こるのはナイルを行く船の上。めちゃめちゃドラマティック。

ざっくりあらすじ。

美貌の資産家リネットと若き夫サイモンのハネムーンはナイル河をさかのぼる豪華客船の船上で暗転した。突然轟く一発の銃声。サイモンのかつての婚約者が銃を片手に二人をつけまわしていたのだ。嫉妬に狂っての凶行か?…だが事件は意外な展開を見せる。船に乗り合わせたポアロが暴き出す意外きわまる真相とは。

リネットと夫のサイモン、リネットの親友でサイモンのかつての婚約者ジャクリーン。
この3人の恋愛模様(三角関係って言っていいかな?)が事件を引き起こします。
そこに盗難事件や別の殺人事件の犯人も複雑に絡み合ってきて、ますます混迷…

ポアロはその複雑に絡み合った糸を一本ずつほぐしていくように、
真実へとたどり着いていきます。

ネタばれはつまらんので犯人は書きません。
途中で「この人じゃないかな…」というのはありましたが、だいたいそれで50%かな。
完全にはわかりませんでした。
ただの犯人当てにとどまらず、動機とか計画とか含めてさすがですね。
オリエント急行でもなんかきゅ~っとしましたが、こちらもなかなかにドラマティック(2回目)。
女性ならではの視点もあると思います。

文章として読むと理解するのが難しい面があるので、映像化したものも見てみたい。
昔の映画やドラマがあるらしいので、時間があったら見てみようかな?
ケネス・ブラナー版ポアロ、昨年「オリエント~」が映画化されましたが、
続編は「ナイルに死す」なんですよね?
全米公開が2019年らしいという情報が出ていました。
オリエントのほうでもキャストはかなり豪華でしたが、
それよりも登場人物も多くて個性的、それを演じるのが誰になるのか…
特にメインの三角関係の3者を誰が演じるのか、それがものすごい重要。
そんで、エジプトでしょ?船上でしょ?ラブロマンスありでしょ?
完璧に豪華にやってほしいな~!!とことんやってほしい笑

これは確かに傑作だと思いました。
読むのに時間はかかりましたけど、その分いろんな意味で読みごたえがありました。


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