『ありがち日記』

凪良ゆう『流浪の月』

本屋大賞受賞作で映画化もされたことで読んだ方が多そう。


ストーリー
最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。 

9歳で叔母の家に預けられた更紗と、19歳の大学生・文。
居場所のない更紗と文は、文の家で2人だけの時間を過ごす。それは幸せな時間だった。だけど、世間一般的には小児性愛者による少女誘拐事件として扱われ、ある時にその幸せな日々は終わりを告げる。

その15年後、偶然再会した2人。家族でもなく、友人関係や恋愛関係でもないけれど、ただそばにいたいだけ。でもやはりそれを被害者と加害者としか見てくれない世間とのギャップ。デジタルタトゥーの怖さ。

もどかしい…
頑張って説明すればするほど、周りはますます同情的な目を向ける。ただ溝が深まるばかりなんだもん。

そばにいたいという気持ちだけなのに、なんでこんなにうまくいかないのだろう…なぜ周りは理解してくれないのだろう。そんな想いを散々してきた2人が辿り着いた境地に、安心すると同時に無限の哀しさも感じ、「事実と真実は違う」という言葉が重く響いた。

この原作のイメージを持ったまま映画を観たらどんな風になるのかしら。映画館の上映はスルーしてしまったのでWOWOWかなぁ。


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