『ありがち日記』

高殿円『上流階級 富久丸百貨店外商部』

 
ストーリー:
天下の富久丸百貨店芦屋川店で、外商員として働く鮫島静緒(37)。日本一の高級住宅街・芦屋に住む本物のセレブたちに、ロレックスの時計やダイヤの指輪を持参してお買い物をしていただくのが仕事だ。新人外商員の静緒に課されたノルマはなんと、月1500万円! 職場の正社員としては珍しく高卒からのたたきあげで働く静緒は、顧客の要望に応えるため、そしてマンネリ感満載の百貨店業界を立て直すため、前のバイト先・パティスリー「ローベルジュ」での人脈をフル活用して全力で奔走する。
 静緒をパティスリーから引き抜いたカリスマ外商員・葉鳥士朗の勧めで、静緒は実家から芦屋の高級マンションに引っ越した。ところがそこには思わぬ同居人が。大嫌いな同僚の桝家修平(29)も、葉鳥の勧めでその部屋に住んでいたのだ。バツイチ独身の静緒だが、桝家は実は、セクシャリティの問題を抱えていて……。

百貨店の外商部とは縁のない生活なので、何となくのイメージだけでお金持ちの豪遊風景が浮かんできてしまうのですが、それはただ知らなかっただけで、実はいろいろな人間ドラマがあるんだなということを知りました。もちろん!小説なのでフィクションとして楽しみつつも、知らない世界を知ると見え方や考え方は変わるというか。

この本もただのお仕事小説としてだけではない面白さがあります。まず真っ先に、一癖も二癖もあるようなお客様の要望に対応していく外商員ってすごい。商品の知識だけじゃなくて、人としての品格みたいなものが試されるなって😅

そして、百貨店のスタッフでは女性が多いイメージですが、外商部はむしろ男性が多い部署。そこで女性外商員として奮闘する静緒の成長を描いているだけではなくて、同僚でなぜか同居する羽目になる桝家のセクシャリティに関する問題や、恋、家族との関係などいろんなものが盛りだくさんに詰め込まれています。詰め込み過ぎではないですか?ってくらい。でもどれも面白いんですよね。

1冊では収まりきらないと感じていたら、ちゃんと続編も出ていました。安心。あの人どうなっちゃうの?って気になるところがまだまだあるので。

知らなかったんですけど何年か前にドラマ化されていたんですね。竹内結子さん、斎藤工さん、草刈正雄さん。うん、なるほど。私の脳内イメージとはちょっと違ったかな。。。 

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