![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/c1/61859a7d3193c609b24db497e9c18d2a.jpg)
この映画ほど、観終わった後に誰かと語り合いたくなった映画もひさしぶり。
謎が謎のまま終わり、解釈は観客に委ねられる…
「恐ろしく知的な監督による驚異的な映画」
このコメントが本当に納得できる、大変に知的なものすごいインパクトのある映画でした。。
冒頭シーン、とある一軒家をただ映しただけの映像が延々と続く。。
ときどき通行人が通ったり車が走り去ったり…
一軒家の住人が出勤などで出かける風景が間に挟まっていたりするものの、映画が始まってしばらく経ってもそのほとんど動きのない「画」が続いて、なんだろう?と興味をそそられつつも、その日ちょっと疲れていた身体と頭で「ヤバイ、生まれて始めて映画観ながら眠っちゃうかも!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_zzz.gif)
」なんて思い始めたところで、夫婦の会話が聞こえ、映像が早回しされて、これが送られて来たビデオの映像だとわかる…![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock2.gif)
巧い、、、これでまずやられました。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
主人公ジョルジュ(=ダニエル・オートゥイユ)はTVキャスターとしてそこそこ成功している、ちょっとした有名人。
出版社に勤める妻アン(=ジュリエット・ビノシュ)と息子のピエロと幸せな生活を送っている。
ある日、ジョルジュの元に送り主不明のビデオテープが不気味な絵とともに何度も届くようになるのだけど、その第1弾が冒頭シーンの映像のビデオというわけだ。
映し出されているのは、ジョルジュの家の風景と日常だけという意味不明のものだったが、「自分達が見られている」という不気味さがどんどん増幅されて、回を追うごとに家族の不安は恐怖へと大きく変わっていき、それはやがてお互いへの不信感も招いて家族の中に亀裂が生じてしまう。。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
いったい誰が何のために???![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_oro.gif)
この単調なビデオテープの映像は、観客にも全く意図がわからないので、主人公たちの不安や恐怖がまるで自分のことのように心かき乱されて、いつの間にか落ち着かない心象を抱いていることに気づかされます…![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock2.gif)
たぶん、この映画には音楽がまったくなくて、いわゆる生活音と会話だけという演出のせいなのもあるだろうし、ときどき明かりを消した室内など暗い映像がスクリーンいっぱいに広がるからかもしれません。。
そしてなによりも冒頭シーンのような「長まわし」のカット。。
さらに主人公の潜在意識のフラッシュバック。。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_alone.gif)
これらの映像が、主人公の視線だと思っていたら、ビデオテープの映像だったり、その逆だったりといろいろ交錯していて戸惑ってしまうのです。
こうした映像トリックと練られたストーリー展開、そしてなによりゆっくりとした“間”にかえって観客は「想像する余裕」を与えられて、とにかく緊張感がずっと途切れずに、わたしは謎めいた冒頭シーンの直後から、気づいたらその落ち着かないドキドキ感が最後まで胸に重くのしかかっていました。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock2.gif)
そして、やがてジョルジュはある遠い日の記憶・・・6歳の子供の頃についたある悪意のある嘘によって1人の人間の人生を狂わせた出来事を思い出し、「罪の意識」を呼び覚ますのだが・・・
すっかり忘れていたその人物(=アルジェリア人のマシッド)を思い出し、てっきり彼の仕業と決めつけるジョルジュ。
そして自分のやましさゆえに、周囲に嘘をつき続け、恨まれていると怯えているからこそ、かえって過去を暴露した(と思い込んでいる)マシッドに高圧的な態度で暴言を吐き、脅迫までする。
それはフランス人(=ジョルジュ)が、アルジェリア人(=マシッド)を心の奥底で差別していることにも繋がっているようだ。
一方マシッドは、むしろジョルジュが逢いに訪れたことを懐かしみ、驚き、もちろん恨んでもいて最後には・・・。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock1.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/99/967d32c11b1a307fa8a7551c0c15f481.jpg)
実際に犯行が可能な人間も絞られてくるわけなのだけど、結局のところ、犯人探しそのことよりも、ジョルジュを取り巻く状況に「現代社会の“闇”」を感じ、ジョルジュが取った行動によって「人間の持つ“残酷さ”や“狂気”」を、そしてマシッドの息子が語った言葉「やましさ」についていろいろと考えをめぐらすことこそが、ミヒャエル・ハネケ監督が描きたかったことなのではないだろうか?
そしてわたしは個人的に、夫婦の信頼関係の在り方みたいのも考えさせられました。
お互いを思うことと、信頼するということの差みたいなこと。。
「ラストカットに全世界が震撼」![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
宣伝文句となっているラストカットそのものよりも、ずっと以前に出てくる衝撃的な2つのシーンは、今後わたしのトラウマになるかもしれません…![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
そしてラストカットそのものも、別の意味で衝撃的でした。
ただ、このシーンは意識して観てないと、気づかないうちにいきなりエンドロールが始まってしまいます。(^^;;;
ラストシーン(学校のシーン)が始まったら、とにかくスクリーンを注意深く観てください。
とても意味深で重要なシーンが用意されています。
このラストシーンの解釈いかんによって、この映画の意味?が広がっていく感じです。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en1.gif)
って、ネタバレしないように書くとなんだか意味不明なレビューになってしまいますね。(^^;;;
ということで、以下↓完璧ネタバレで感じたことを書きます。
未見の人は絶対に読まないでくださいね☆
知らないで観た方が、より深さが実感できるはずなので。
いずれにせよ、映画を観てからいろいろと考える時間を与えられることは、とても楽しく面白いものです。。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_pink.gif)
・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★★★★(90点/100点満点)
※万人受けするかは微妙かもです。ですが、面白いです(笑)
ただ衝撃的なシーンがあるので、心臓が弱い方などには薦められないかも(マジ)
ジュリエット・ビノシュアレルギーも大丈夫でした(^^;;;
※以下反転ネタバレ注意!(未見の人は読まないでくださいね☆)
ラストシーンには、ピエロと、マジットの息子がさりげなく登場します。
意味があるのか、まったくないのか…新たな謎かけです。。
でもたぶん、彼らは以前から知り合いだったということなのだと思うのです。
このことから、この一連の出来事が彼らの仕組んだことだと想像できます。
彼らが共犯関係にあったのなら、いろんなことが頷けるし可能になります。
最初に「アレ?」と思ったのは、ジョルジュが家で友人達と食事をしているシーンで、玄関に誰かが来て外まで見に行って戻って来た時にドアにビデオが置いてあったシーン。
これはピエロがやったことなら可能ですもんね。
ただ、彼らはいつどのようにして出逢ったのか、どちらが最初に持ちかけたのかはわかりません。
おそらく、マシッドの息子がまず父親から聞いていた話からジョルジュに恨みを抱いてピエロに近づき、ピエロもまた母親に対して嫌悪感を持っていたことなどから、家庭を壊すため?なのか単なる好奇心なのか協力することにしたのだと思うのですが、逆なのかもしれません。
父親に対する嫌悪感が感じられなかったのが、少し疑問ですが。。
いずれにしてもピエロのほんの出来心、好奇心が、出逢う予定でなかった2人を引き合わせ、悲劇を起してしまったわけです。
マシッドは最初から、「もし再会することがあるとすれば自分の死ぬ間際だと思っていた」みたいなことを言っていたので、息子には2人を引き合わせたら父親が自殺するかもしれないこともわかっていたのかもしれません。
となると、これはまたこれでとても深い問題になると思う。
でもたぶん、そこまでは想定してなかったと思います、というか思いたいです。
いずれにしてもピエロの心にキズは残ると思うのですが、2人が共謀関係にあったことなど大人達は知らないということが、現代社会の闇のようにも思えます。
そしてジョルジュがもっと違った対処をしていたら…
「罪の意識」を心の片隅に持ちながら、それに向き合わずに無関心でいることに慣れてしまっている加害者の驕り。。
このことがもっとも誰にでも起こりうる、怖い問題だと思いました。
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当ブログの【映画レビューINDEX】
謎が謎のまま終わり、解釈は観客に委ねられる…
「恐ろしく知的な監督による驚異的な映画」
このコメントが本当に納得できる、大変に知的なものすごいインパクトのある映画でした。。
冒頭シーン、とある一軒家をただ映しただけの映像が延々と続く。。
ときどき通行人が通ったり車が走り去ったり…
一軒家の住人が出勤などで出かける風景が間に挟まっていたりするものの、映画が始まってしばらく経ってもそのほとんど動きのない「画」が続いて、なんだろう?と興味をそそられつつも、その日ちょっと疲れていた身体と頭で「ヤバイ、生まれて始めて映画観ながら眠っちゃうかも!
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巧い、、、これでまずやられました。
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主人公ジョルジュ(=ダニエル・オートゥイユ)はTVキャスターとしてそこそこ成功している、ちょっとした有名人。
出版社に勤める妻アン(=ジュリエット・ビノシュ)と息子のピエロと幸せな生活を送っている。
ある日、ジョルジュの元に送り主不明のビデオテープが不気味な絵とともに何度も届くようになるのだけど、その第1弾が冒頭シーンの映像のビデオというわけだ。
映し出されているのは、ジョルジュの家の風景と日常だけという意味不明のものだったが、「自分達が見られている」という不気味さがどんどん増幅されて、回を追うごとに家族の不安は恐怖へと大きく変わっていき、それはやがてお互いへの不信感も招いて家族の中に亀裂が生じてしまう。。
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いったい誰が何のために???
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_oro.gif)
この単調なビデオテープの映像は、観客にも全く意図がわからないので、主人公たちの不安や恐怖がまるで自分のことのように心かき乱されて、いつの間にか落ち着かない心象を抱いていることに気づかされます…
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たぶん、この映画には音楽がまったくなくて、いわゆる生活音と会話だけという演出のせいなのもあるだろうし、ときどき明かりを消した室内など暗い映像がスクリーンいっぱいに広がるからかもしれません。。
そしてなによりも冒頭シーンのような「長まわし」のカット。。
さらに主人公の潜在意識のフラッシュバック。。
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これらの映像が、主人公の視線だと思っていたら、ビデオテープの映像だったり、その逆だったりといろいろ交錯していて戸惑ってしまうのです。
こうした映像トリックと練られたストーリー展開、そしてなによりゆっくりとした“間”にかえって観客は「想像する余裕」を与えられて、とにかく緊張感がずっと途切れずに、わたしは謎めいた冒頭シーンの直後から、気づいたらその落ち着かないドキドキ感が最後まで胸に重くのしかかっていました。
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そして、やがてジョルジュはある遠い日の記憶・・・6歳の子供の頃についたある悪意のある嘘によって1人の人間の人生を狂わせた出来事を思い出し、「罪の意識」を呼び覚ますのだが・・・
すっかり忘れていたその人物(=アルジェリア人のマシッド)を思い出し、てっきり彼の仕業と決めつけるジョルジュ。
そして自分のやましさゆえに、周囲に嘘をつき続け、恨まれていると怯えているからこそ、かえって過去を暴露した(と思い込んでいる)マシッドに高圧的な態度で暴言を吐き、脅迫までする。
それはフランス人(=ジョルジュ)が、アルジェリア人(=マシッド)を心の奥底で差別していることにも繋がっているようだ。
一方マシッドは、むしろジョルジュが逢いに訪れたことを懐かしみ、驚き、もちろん恨んでもいて最後には・・・。
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実際に犯行が可能な人間も絞られてくるわけなのだけど、結局のところ、犯人探しそのことよりも、ジョルジュを取り巻く状況に「現代社会の“闇”」を感じ、ジョルジュが取った行動によって「人間の持つ“残酷さ”や“狂気”」を、そしてマシッドの息子が語った言葉「やましさ」についていろいろと考えをめぐらすことこそが、ミヒャエル・ハネケ監督が描きたかったことなのではないだろうか?
そしてわたしは個人的に、夫婦の信頼関係の在り方みたいのも考えさせられました。
お互いを思うことと、信頼するということの差みたいなこと。。
「ラストカットに全世界が震撼」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
宣伝文句となっているラストカットそのものよりも、ずっと以前に出てくる衝撃的な2つのシーンは、今後わたしのトラウマになるかもしれません…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
そしてラストカットそのものも、別の意味で衝撃的でした。
ただ、このシーンは意識して観てないと、気づかないうちにいきなりエンドロールが始まってしまいます。(^^;;;
ラストシーン(学校のシーン)が始まったら、とにかくスクリーンを注意深く観てください。
とても意味深で重要なシーンが用意されています。
このラストシーンの解釈いかんによって、この映画の意味?が広がっていく感じです。
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って、ネタバレしないように書くとなんだか意味不明なレビューになってしまいますね。(^^;;;
ということで、以下↓完璧ネタバレで感じたことを書きます。
未見の人は絶対に読まないでくださいね☆
知らないで観た方が、より深さが実感できるはずなので。
いずれにせよ、映画を観てからいろいろと考える時間を与えられることは、とても楽しく面白いものです。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_pink.gif)
・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★★★★(90点/100点満点)
※万人受けするかは微妙かもです。ですが、面白いです(笑)
ただ衝撃的なシーンがあるので、心臓が弱い方などには薦められないかも(マジ)
ジュリエット・ビノシュアレルギーも大丈夫でした(^^;;;
※以下反転ネタバレ注意!(未見の人は読まないでくださいね☆)
ラストシーンには、ピエロと、マジットの息子がさりげなく登場します。
意味があるのか、まったくないのか…新たな謎かけです。。
でもたぶん、彼らは以前から知り合いだったということなのだと思うのです。
このことから、この一連の出来事が彼らの仕組んだことだと想像できます。
彼らが共犯関係にあったのなら、いろんなことが頷けるし可能になります。
最初に「アレ?」と思ったのは、ジョルジュが家で友人達と食事をしているシーンで、玄関に誰かが来て外まで見に行って戻って来た時にドアにビデオが置いてあったシーン。
これはピエロがやったことなら可能ですもんね。
ただ、彼らはいつどのようにして出逢ったのか、どちらが最初に持ちかけたのかはわかりません。
おそらく、マシッドの息子がまず父親から聞いていた話からジョルジュに恨みを抱いてピエロに近づき、ピエロもまた母親に対して嫌悪感を持っていたことなどから、家庭を壊すため?なのか単なる好奇心なのか協力することにしたのだと思うのですが、逆なのかもしれません。
父親に対する嫌悪感が感じられなかったのが、少し疑問ですが。。
いずれにしてもピエロのほんの出来心、好奇心が、出逢う予定でなかった2人を引き合わせ、悲劇を起してしまったわけです。
マシッドは最初から、「もし再会することがあるとすれば自分の死ぬ間際だと思っていた」みたいなことを言っていたので、息子には2人を引き合わせたら父親が自殺するかもしれないこともわかっていたのかもしれません。
となると、これはまたこれでとても深い問題になると思う。
でもたぶん、そこまでは想定してなかったと思います、というか思いたいです。
いずれにしてもピエロの心にキズは残ると思うのですが、2人が共謀関係にあったことなど大人達は知らないということが、現代社会の闇のようにも思えます。
そしてジョルジュがもっと違った対処をしていたら…
「罪の意識」を心の片隅に持ちながら、それに向き合わずに無関心でいることに慣れてしまっている加害者の驕り。。
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当ブログの【映画レビューINDEX】
コメントありがとうございます♪
それで、そうなのそうなの観終わった後もしばらく心をとらわれていた映画だったので、思わずコメントしちゃったのです。
わたしはほとんど予備知識なく、ただ「ラストカットに全世界が震撼」というコピーだけ直前に知って観たという感じだったので、このハネケの手法にはドキドキされっぱなしでした。
ハネケの映画にはいろんな種類の怖さがあって、それをいろいろと考えさせられるのも、ハマってしまう要因かもしれませんねー
劇場で見たかったです、この作品。
かなりの緊張感だったでしょうね。
私なんてラストシーンだけもう一度再生して見直したくらいです。
>「罪の意識」を心の片隅に持ちながら、それに向き合わずに無関心でいることに慣れてしまっている加害者の驕り
これは怖いものがありますね~。
移民という観念に乏しい私たちですが、フランス人にとってはかなり深刻な問題なのだろうなと思いました。
そうなんです、この映画の最初のシーンがあまりに長くて意味もわからなかったしで、この日すごく疲れて映画館に行ったので危うく寝てしまいそうになりました。
それくらい逆の意味でインパクトがありましたよね。
フランスの移民問題って本当に根が深そうです。
でも新しい大統領のサルコジ氏って、顔だけ拝見するとこの映画のジョルジュみたいなタイプっぽい気がするので、何も解決しなさそう・・・
いやあ、僕なんか、しょっちゅう映画館でも居眠りしているので、またVTRで確認するなんてお間抜けなことをしていますが。
現在でも、アルジェリア人はフランスにたくさんいますね。
今度、大統領も変わりましたが、移民問題も根は深いのでしょうね。
この映画は本当に皆さんそれぞれに解釈があって、本当にあらゆる意味で面白い映画でしたよね。
犯人は、わたしはそう思ったけど本当のところはどうなんでしょう???
でも夢オチじゃなく、映像が全て(夢や潜在意識のフラッシュバックも含めて)“事実”だとしたら、そこから考えられるのはこういうことなのかなと。
>あの二人の関係からこの作品のテーマが見えますね。
本当にそうですよね。
フランスとアルジェリアの関係も、この映画を観なければほとんど考えることもなかったし、臭いモノに蓋をしてなかったことにしてしまう加害者のやましさとか、現実にもありがちなことに気づかされもしたし。
でも、息子たちの談笑には、考えてみると背筋が凍りましたわー
おぉー非常にわかり易いまとめ!やっぱりあの二人が犯人なんですかねぇ・・・てか、ラストショット気づきませんでした(爆)
マジッドの自殺の動機、正直そこまでするか?って思ってたんですけど、ルールーさんの記事読んで納得。相当悲惨な人生送ってきてたんでしょうね。あの二人の関係からこの作品のテーマが見えますね。
コメントありがとうございました。
ところでわたしも本当にこの映画にはしばらくとらわれたままでしたよ。
ブロガーさん達の間でも話題騒然という感じですよね。
ノラネコさんもかなり評価が高いようですね。
わたしも映画としてはかなり優れたミステリーだと思います。
ところでノラネコさんのブログ、わたしのPCからだとうまく反映しないんですんのー
で、さきほど携帯から読ませていただきました。
きっとPCのバージョンが低いからかな。。(涙)
一人で観に行ったので、なんだか悶々としてしまいました。
心の中で反芻しないと整理出来ない映画ですね。
コメント&TBありがとうございます
わたしは気分が悪くなることはなかったんですけど、でもしばらくの間やっぱりこの映画が頭から離れませんでした。
おっしゃる通りいろいろなメッセージも込められていつつ、やはりミステリーとしても人それぞれに想像力を掻き立てられ、本当に面白かったですね。
内容にあまりにも惹き付けられたので、本当はジュリエット・ビノシュアレルギーなんですけど、あまり気にならなかったほどでした。(^^;;;;;
ハネケ映画祭再々上映があるんですかー
行きたいけど、、、無理かな~
ということで今後ともよろしくです~
いや~それにしてもイイ試合でしたね~
負けてもこれだけハラハラするイイ試合だったから面白かったのではないでしょうか?(^^;;;;;
今年はおつきあいしませんからねー
川上で負けた!
この3連戦はとりあえず川上で勝って、
残りを1勝1敗の予定だったんですがw
コユキめ…
明日こそは!
いや~、なんだかこの映画、人それぞれに解釈がいろいろあって、わたしなんて本当に単純だなーとつくづく思っている次第ですわ。
ところで、そうですね、いよいよ明後日から交流戦ですね☆
昨年はお互いこの期間がシーズンの行方を決定的に(もうダメ!な方向に
って、一番最初の対戦じゃないですかー
お手柔らかに~
つーか、負けませんよー
お返事遅れちゃってゴめんなさい。。
動機…たしかに漠然としか説明できない感じですよね。
わたしはマシッドの息子が父から聞いた話から、ジョルジュ本人に対してと、もしかしたらジョルジュのように加害者なのにそれを忘れてしまっているフランス人に対する意味も含めて、「罪の意識」や「やましさ」についてきちんと向き合ってほしくて仕組んだことが発端だと思ったんですよね。
現実の世界にも、妙に(というか病的に?)正義感の強い人っているものだし、彼の立場(アルジェリア人の、いわゆるあの事件の関係者の子孫として)なら、あれくらい回りくどいことをするのもアリかなと。
ピエロを巻き込んだこともある意味ジョルジュへの復讐みたいなもので、で、ピエロにとってはほんの好奇心か出来心、あるいは息子から話を聞いて親への嫌悪感から加担したのではないかと。
この2人の意志は、想定外の出来事まで引き起してしまったわけですが、最後の談笑というのはなかなか説明できないですね。
そこまで怖い息子達だったのかなと、ちょっとこのことの方が怖くなりました。
それからマシッドの自殺の仕方ですが、衝撃的だけど、それだけ彼はジョルジュを恨んでいたということだと思いました。
「もし再会することがあれば自分の死ぬ間際と思っていた」というようなことを最初に言ったので、万が一再会することがあったら自殺すると、自分では決めていたのかも?
それぐらい過酷な人生を強いられてきて、恨んでいたけどでも時間が解決してくれかけていたところへ、またしてもジョルジュが自らのやましさから自分を陥れようとしている…
そのことに対する抗議として、以前鶏の首を切らされたことと同じことをしたのではないでしょうか。。
基本的に夢オチとかで終わらせてほしくないタチなので(^^;)、わたし的にはすべて現実として(自分の心の記憶がたまに夢や潜在意識のフラッシュバックとして映像となるけど)受け止め、そこからわかることについて考えさせられることこそが、ハネケの意図していたことと思ったのですが。。
どっちにしてもこうしていろいろ考えさせることこそが、ハネケの思うツボなんでしょうね。(^^;;;
気づいた時は既に二人が談笑していて、
彼らから推察することができませんでした。
なるほどー。
ところでそろそろ交流戦ですね。
ルールーさんの日ハムも僕の中日も去年は散々。
今年は勝ち越したいですねぇ…
こんなにドキドキが持続するのってすごいですよね。
ラストショットが現実だとして、息子の復讐心が動機だとすると、あそこまで手の込んだこと(実家の撮影までしたり)をして、結局何を求めていたのだろう?というのがわからないんですよね。ジョルジュにやましさを感じさせたかっただけで、こんな面倒くさいことするのはヘンだし。マジットがあんな衝撃行動にでちゃう理由も思いつかないんですよね。あてつけにしては過激すぎ・・・。というわけで、私は現実的に考えることを放棄気味なのですが・・・。
とにかく、おもしろかったです。
わたしもあのシーンが始まってすぐにはこれがラストシーンだとは気づかなかったんですけど、でもきっと登場するはずだとウオーリーをさがせ!状態で目を凝らしていたんですよね。
それで結果的にラストシーンだったことがわかった次第で。
>ずるいな~と思いつつ凄いな~と思ってしまいます。
ホントですね~
今後ともよろしくです~
ホントホントーーー!(笑)
わたしは1人で観たから、もう誰かと話したくてたまらなくなって、思わず一緒に映画館を出たカップル(ちょうど彼女の方がラストシーンがわからなかったみたいで、「どういうことー?」なんて言っていたので
本当にいろいろに解釈している人がいますね。
でも、わたしたちのは単純だけど辻褄はあっているよね???
でもそれでもまだまだ謎ばかり残りますけどね。
よかった・・・ルールーさんとほぼ同じ見解で。
でも他の方も解釈をみるとホントにさまざまです。
あのビデオ映像は実はジョルジュの心の映像だと考える人、マジットは自殺ではなくジョルジュが殺した考える人・・・結局、あの一連の事件の全てはジョルジュの客観的な精神世界だと解釈している方がいて、ホントに感心してしまいましたよ・・。でもね、そうすると最後のシーンの説明がつかなくなるでしょ?
そもそもこの作品に説明なんて必要なにのかもしれないけど・・・。睦月は案外あっさりとラストシーンに気づいてしまったので幸運でした(笑)
もう・・・!じっくり語ってすっきりしたい。