今日もアレコレありまして

あれとかこれとか

ペースメーカーとの日々 Season2 ~20~

2024-05-24 09:17:30 | ペースメーカーな日々
主治医「退院おめでとうございます。急なことでしたけど、お疲れさまでした」

つき「こちらもバタバタとした感じで…

そもそも入院予定なんてなかったもんね!

食事(主に減塩)、水分摂取、普段の生活の諸注意を改めて伝えられました。
とりあえず、ジェットコースターは禁止です。

また、私の症例は稀であると言われました。
病名は「心室頻拍」。「拡張型心筋症」の疑いあり(検査していないのでまだ断定できない)、とのこと。
この病気は発症年齢の平均が60~70代。
40代での発症は珍しく、データも少ない。
と、言う事でデータ協力の依頼を受けました。
データと言っても血液採取されるぐらい。これでデータが取れて今後の医療の役に立つのであれば、と了承。

主治医「5年生存率50%と言われていますが、発症年齢が60~70代なので寿命の可能性もありますし、つきさんの場合は平均寿命までは生きられると考えています」

なるほど💡
5年生存率のカラクリ?発覚。他の病気でもありそうだなぁ…

主治医「A医師からも聞いているのですが、お子さんを希望だとのことで?」

つき「そうですね」

年齢としては40代前半。最後に産むとしたらギリギリのところ。
自然妊娠が難しいのであれば、不妊治療も考えてはいました。

主治医「つきさんの状態では、妊娠は勧められません。もし、妊娠したのであれば、私は中絶を勧めます。」

つき「…妊娠が、出来ないということでしょうか?」

主治医「そうですね。…妊娠は可能ですが、つきさんの状態で妊娠から出産まで診てくれる病院は無いと思います。もし、あったとしてもつきさんか子供かどちらかの選択になります」

私は言葉が出ませんでした。それを察したのか、主治医の先生は続けます。

主治医「つきさんが意識を失った時、心臓は止まっていました。そのまま死んでもおかしくなかったんです。意識が戻って来たのが奇跡です。それが6回確認されています。」

6回死んでいると考えて下さい。それぐらいの状態だったんです。

その言葉は、何回も言われた言葉でもあります。

主治医「せっかく助かった命なんです。大事に生きてください」

つき「…はい。ありがとうございました」

自分の状態をきちんと理解出来ていなかったんだなとショックでした。


ペースメーカーとの日々 Season2 ~19~

2024-04-04 10:54:24 | ペースメーカーな日々
昨日から始まったリハビリですが、基本的には自分でやりましょう!的な感じでした。

リハビリ担当さんが様子を見に来て、その日の様子を記録する。
他の方のリハビリをしている所を私はスタスタ歩いていました。

退院時には診断書を頂くことになっているし、あとは無事に何事も無く退院日を迎えるのみ。

しかし、退院日が2日後と言うときに異変が起きました。

ご飯が食べられない。

固形物が食べられなくなりました。

咀嚼しても飲み込めず、液体で無理矢理流し込む状態。

汁物、お茶と言った飲み物は大丈夫。フルーツやヨーグルトも飲み込める。
ただ、主食とおかずが食べられない。

半分は食べようとしていましたが、退院前夜には液体しか受け付けられない体になってしまいました。

約1ヶ月の入院だったので、体が拒否したのかと今は思っています。
味付けも決して不味くは無かったのに。

無理矢理一口ずつ飲み込み、残すことを大変申し訳なく思いながら箸を置く。
食べることが辛いと感じたのは初めてです。

就寝時間まで1時間を切った頃、主治医の先生が「こんばんは」と訪れました。

手術翌日振りです。

主治医「お伺いするのが遅くなって済みません。退院後のお話をしたいのですが、大丈夫ですか?」

とのことなので、場所を個室に移動。

長くなるのかな?と、どこまでものほほんとしておりました。



ペースメーカーとの日々 Season2 ~18~

2024-03-15 21:34:42 | ペースメーカーな日々
リハビリ担当「おはようございます。体調は如何ですか?」

つき「おはようございます。まだ怠い感じが残ってるような感じがします」

リハビリ担当「手術お疲れさまでしたね。退院日聞きました?」

つき「来週の水曜日と伺いました」

リハビリ担当「では、退院後に向けてリハビリ開始しますよ」

つき「はい…」

今回のリハビリは約1ヶ月の入院で衰えた筋肉を戻すモノ。
だからといって激しい運動は出来ないのでひたすら歩きます。


リハビリ担当「歩く速さと姿勢に気を付けてくださいね」


スマホのような機械を植え込み型除細動器(CRT-D)にかざすと、脈拍と消費カロリーも表示されます。
今の医療って進んでるのね💦

リハビリ担当のスタッフと共に、ひたすら廊下を歩きます。
歩く速さと姿勢をチェックされながら数分。

リハビリ担当「これぐらいの運動を一回分と考えて毎日歩いて下さい」

つき「これ以上はダメですか?」

リハビリ担当「疲れたり、不調が出たりしない程度であれば。ただ、これよりゆっくり歩いてもリハビリにはならないですね」

なるほど。
確かに今は疲れてしまっている。これが今の限界なのでしょう。

考えてみれば一月ベッド上軟禁生活をしていた訳だから、体力も筋力も落ちまくりでしょう。

朝晩2回は病院内を歩こうと密かに決意しました。

だって脚がプルプルするぐらい筋力落ちていたんですもの(;´д⊂)

目指せ!日常生活!!



ペースメーカーとの日々 Season2 ~17~

2024-02-23 22:32:32 | ペースメーカーな日々
植え込み型除細動器の手術跡は、大きなクッション材で保護されていました。
上半身はテーピングでがっちり固定中。
左腕は上に挙げないよう気を付けながら行動します。

と、今度はまた別の先生が登場。


医師I「じゃあ、針抜きますよー」

つき「シャワー行けますか?」

医師I「大丈夫ですよ。保護シート張りますから」

やっほーい✨

首の針と右腕の針が抜かれました!
…が、左腕の針だけ現状維持でステイ。

曰く。
「もしもなんかあった時のための予備です」
とのこと。

私の腕の血管はボロボロで、新たに注射針を射すのがかなり困難な状態。
「もしもなんかあった時」に迅速な処置が出来るように、薬剤投与の為の手段は確保しておきたい、らしい。

首元の針痕にはべったりと透明な防水フィルムが貼られ、豆腐サイズの保護材はお役御免。

シャワーを浴びるときは防水フィルムが貼られることになりました。

2日ぶりのシャワーを浴びるために全裸になると、あちこちに手術の痕が残っています。

以前よりサイズが大きくなった新しい機械はその大きさが分かるほどで。
また力が入らなくなった左腕は弱々しく、ボロボロの血管に射された針の痕はやけにくっきりと針の穴の大きさが確認できてしまいます。

見えない所ではリード線が1本増えて、新しく入ったリード線と機械で心臓が動かされていることでしょう。

傷口はまだ確認出来ませんが、やっと「終わった」と思うことが出来ました。


その日の夜、翌週半ばでの退院が決まりました。



ペースメーカーとの日々 Season2 ~16~

2024-02-13 15:36:03 | ペースメーカーな日々
術後2日目。

術後の経過は良好。食欲も少しずつですが戻ってきました。

…が。

どうしても左あばら下が気持ち悪い。
びくんびくんと結構な頻度で動くんですよ。
それが食事中だともう気持ち悪くて仕方ない…。

どうしたもんかと思っていたら、血管担当Y医師が登場✨

医師Y「機械の調子はどうですか?何か気になるところありますか?」

つき「えーと、機械の影響だと思いますが、左脇腹付近がビクビク動くのが気持ち悪いです」

医師Y「えー、触って分かる感じですか?」

つき「胎児がめっちゃ元気に暴れてる感じです」

医師Y「…分かりやすいです」

触診であばらで胎動(仮呼称)を確認し、機械と共に再登場。

もう1人、K医師も一緒。

新たな生命体を感じてしまう体の動きは、ペースメーカーの電圧によるもの。
電圧を微調整していただき、胎動もどきは落ち着きました。

電圧を下げたことにより、電池寿命がほんのちょっとだけ伸びるそうです。

以前はペースメーカーと呼んでいた機械ですが、正式名称は植え込み式除細動器と言うらしい。
機械が電流を流しているので、AED入ってます✨ってことになりました。

機械がどれだけ大きくなっているのか分かりませんが、機能は増えてる。
ついでに言うなら携帯のスマホらしき物体が一緒にあるのも気になります。

今日から心不全の説明も始まりました。
退院後の生活に向けてのものなので、少しずつゴール(退院)が見えてきました。