黒猫洞

黒音呼夜の爪とぎブログです。
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ジャックと天空の巨人

2013-03-27 21:18:43 | MOVIE

基になっているのは、言わずと知れた童話『ジャックと豆の木』。

プラス、民話『ジャック・ザ・ジャイアント・キラー』。

監督はブライアン・シンガー。 

いつも不満を言うわりに、3D(字幕)で鑑賞。

 

ストーリーは非常にシンプルで、アドベンチャーの王道的な作品。

良く言えば分かりやすく、悪く言えば深みがない、といったところ。

肝心の映像も、取り立てた目新しさこそないけれど、非常に良く出来ている。

個人的には、少しムラと言うか、粗が気になった。

CG全盛期になって何年も経ち、技術的・映像的には常に進歩しているけれど。

空想上の世界や美麗な映像に、観客が見慣れてしまっているのも確か。

ゲームでも、ハイクオリティなフルCGムービーが惜しみなく挿入されますし。

そうした中で、『ジュラシック・パーク』や『ロード・オブ・ザ・リング』の時と同じ驚きを与えるのは、ほぼ不可能。

恐らくはそれを打開する次のステップが3Dなのだろうけれど。

現状、そこまで上手くいっていない気がする。

劇場の3D設備の良し悪しに大きく左右される点も問題。

結局、楽しみよりも”見づらさ”や”違和感”が先行する場合が多い。

今作もその例に漏れず、イマイチ世界観にのめり込めず。

 

そんな中、注目すべきは豪華な(助演)男優陣。

ユアン・マクレガー、イアン・マクシェーン、ビル・ナイ。

まだ若い主演男優(ニコラス・ホルト)の脇をがっちり固めている。

映像だけでは観客の心を掴めなくなっていく(であろう)以上、彼らのような実力派スターはさらに必要とされるはず。

ツクリモノの世界にホンモノの命を吹き込み、夢と現実を目に見えるカタチでつなげるのが彼ら。

もちろん、目に見えないところで夢を作り上げるクリエーターの力も偉大だけれど。

 

今作についてというより、映画全体に対するお話になってきたので、ここで軌道修正。

『ジャックと天空の巨人』を簡潔にまとめると、アドベンチャーであり、以上でも以下でもない。

随所に見せ場がある反面、イマイチ盛り上がりに欠けるのが残念。

ユアン・マクレガー好きなのと、なんだかんだ娯楽作には寛容なので、平均点ですが。

ファミリー層、ライトな映画ファン、気楽に楽しみたい方にオススメ。


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