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Time Out

英国はヴィクトリア朝をメインに創作関係や自サイト、雑記などを写真やイラストと共にお送りしていくのらりくらりなブログ。

久しぶりの映画!

2010-03-15 23:31:39 | 映画/音楽関係
ということでシャーロックホームズを見てきました!
自分の中では大ヒットです。
ヴィクトリア女王の映画を観れずにいたので、これを観てすっきり!
ロバートダウニーJrのホームズはしっくりきててよかったなぁ。
ジュードロウのワトソンの結婚にやきもきして、婚約者に嫉妬するホームズの姿がおかしいようで愛おしいようで、ぜひ皆さんにも見てほしい一本。
ただ、ハドソン夫人や使用人の露出度が少な~~~~い!!!!
というのが不満かなぁ。(需要が無いのか……)
なにはともあれ、全体的にアクションメインななかでホームズの推理や思考はいろんな演出を駆使して表現されているので新しい、でも今までと同じホームズに会えるのではないかと思います。

フォーサイト家のDVDボックス

2007-10-29 17:13:45 | 映画/音楽関係
今手元にあるもののまだ見ていません。今から見てしまうと明日の仕事に差し障ること間違いなしなので。というのも今日は代休でお休みだけども家でしておく必要のある仕事があるのでございますよ。
午前のうちに仕事しとけよ、という話だけども、風邪を引いてしまった自分は病院に早めに行ってました。というのも本格的にしんどかったのは週末。けど仕事で病院に行けない。で、土曜日も仕事。さすがに半分熱を出したままの仕事はバファリンがなければ倒れていたかも。なにはともあれ、代休が元から決まっていて、そのときにインフルエンザの予防接種をしようと思ってたのが、風邪の診察に切り替わったというわけです。
で、DVDはちゃっかりあるものの、先に仕事をして、落ち着いてから内容はじっくりと見ようという考えです。自分好みのまた時代設定で、ヴィクトリア時代の後期からエドワード時代にかけての愛憎渦巻くどろどろな内容だとか。
以下は発売元のハピネットからのストーリ紹介。

「1874年、ロンドンの資産家フォーサイト一族。娘ジューンの家庭教師に恋心を抱いていたジョリオンは、地位も財産も投げ出し、妻と娘を残して駆落ちをする。
一方その9年後、フォーサイト・ソームズは、演奏会場で出会った美しい女性アイリーニに一目惚れをし、ほどなく求婚をする。ソームズの愛を受け容れられなかったアイリーニは“結婚が失敗の時には私を自由にしてほしい”という条件を約束に、彼との結婚に応じるのだったが…。

19c後期、絢爛なヴィクトリア朝のイギリスを舞台に、ソームズとその妻アイリーンの関係を主軸として、上流階級の資産家フォーサイト一族をめぐる愛と嫉妬の物語を、3世代・30年以上に渡って描く壮大なスケールのTVドラマ。


早速、妻子を残して駆け落ちをしてしまうというお昼の奥様劇場ではよくありそうな展開にドキドキです。自分の場合は、このまま時は流れて火サスのような展開が起こるのもおもしろいかもと思ってしまったり。駆け落ちしたが、娘が悪い男にひっかかって脅迫されるのを察知して殺してしまう、みたいな。で、最後に父と娘との再会。しかし父は警察にそのまま連行される。しかし、自分を捨てた父を一生許さないと誓った娘が叫ぶ。「お父さん!」
まんま火サスな展開でした。これでは英国人は満足しそうになさそうなので却下ですね。

という感じで、このところDVDが増える一方。ヘレン・ミレン主演のクィーンが増え、彼女の主演のエリザベス一世も増えるし、このフォーサイトの第二シーズンのボックスも増えるし、多分、ジェラルド・バトラー主演のベオウルフも増えそう。このところ一気に英国ものが発売されている気がしますです。

クィーン・ヴィクトリア 至上の恋

2007-10-21 15:30:04 | 映画/音楽関係
前々から気にはなっていたのですが、DVDにもなっておらず、レンタルビデオ屋にも置いていないという自分の中では幻の作品が衛星放送で放送されてついに見ることができました。

自分の中では時代もバッチシ、さらに出てくる主要人物が使用人の一人なので階下が出るわ出るわ。というかメイドが出るわ出るわ。従僕が出るわ出るわ。自分の中ではうふふうふふの連発でした。

話の内容は、ヴィクトリア女王の夫であるアルバート公が亡くなったショックから未だに立ち直らず、延々と喪に服す女王のために侍医が呼び寄せた一人の男、ジョン・ブラウンとの親愛の物語。です。

ジュディ・デンチがヴィクトリア女王を熱演し、若き日のジェラルド・バトラーが従僕役ででています。自分好みの配役に見入ってしまいました。

とにかく自分のこの作品の見所は、使用人たちの多さと彼らの活動の細やかな動き。影の主役の使用人たちがこの作品では露出が多いのが自分は満足な感じです。普通は使用人の姿よりも主役たちを大きく映す中で、彼らがクローズアップされる率が高いのがいいです。

ぜひとも一度観てみることをお勧めする作品です。

ミス・ポター

2007-09-25 11:43:43 | 映画/音楽関係

公開された次の日に観てきました。まず、ピーターラビットの作者であるベアトリクス・ポターがピーターラビットを出版し、またその編集者との恋愛模様を描いたラブストーリー、という風に捕らえていたのですが、それをいい意味で裏切ってくれました。映画の予告でも恋愛部分とファンタジーの部分を大きくクローズアップしていたのですが、それは映画の本当に一部であって、実際は一人の女性が、あの時代で自立をしていくサクセスストーリーでした。

舞台はヴィクトリア時代が終わった頃のロンドン。今まで書き溜めていた自分の友人である動物たちのイラストと物語を抱えて出版社に出向くポターの心情が語られるところから物語りは始まります。彼女は運良く本の出版をすることになったのですが、実は出版社の思惑としては、素直に彼女の本が売れるから出版を決意したわけではなかったのでした。それを知らされたのは、ポターの自宅に出版社の共同経営者になったばかりのノーマンが打ち合わせでやってきた時でした。
このちょっとした思惑の違いがポターとノーマンの人生を大きく変えることになるのでした。

という感じのあらすじです。詳しい物語はとりあえずは映画館で観て下さい!というのも自分の語りでは語りつくせない、または語れない映像の美しさとか情景描写が多くあるからです。

で、いつもの使用人チェックですが、この映画は使用人がばしばし出てきます。いい味を出してる使用人が多くてうはうはでした。
まずメインキャラクター?といっても過言ではないミス・ウィギン。ポターの行く先、行く先に着いて回る、侍女のようなおばあちゃま。本当に侍女なのか、それともポターのナニーだったのかは不明です。もともとは実在した人物ではないオリジナルのキャラクターなので多くはわかりません。ただ、家政婦のような存在でもあるようで、ポター家で働くメイドをに注意をしている場面もありました。謎です。なにが謎かというと、ポター家で行われたクリスマスパーティーの晩餐会の席に一緒に着いて、食事をしていたことです。彼女は使用人なのか、コンパニオンなのか……。

で、今回のお気に入り使用人シーンは、ポターがある理由で両親ともめているときに、それをこっそり仕事をしているふりをしてのぞきこんでいるシーン。このシーンは本当に自分好みでした。ぜひ映画を観るときにはここをチェックしてください!!!

さて、ヴィクトリア時代はすでに終わってしまっているので、彼女たちの制服も少し変わってしまったのか、黒い制服に白いエプロンはそのままなのですが、帽子がデザインが変わっているのに気がつきました。といっても、昔からあるデザインなんでしょうが、帽子のボリュームが縦についていてちょっと違和感。見慣れていないというのもあるかもしれませんが。ただ、この作品を作る際にかなりの歴史資料と研究をして、細かいところまで時代考証をしているようですので、このミス・ポターの映画からまた自分は多くを学べそうです。


ホリデイ

2007-04-18 17:12:51 | 映画/音楽関係
久しぶりの普通の記事です。
先日ホリデイという映画を観てきました。もともと内容に興味はありつつも(舞台に英国があるんだから気になりますよ)、出演者のなかに苦手な方がいたのであまり映画館で見る気はなかったものだったんですが、前売り特典に魅かれてチケットを購入していたというのが発端です。

「恋に破れた2人の女性同士が、家や車を交換する“ホーム・エクスチェンジ”を試み、人生を開花させていくラブストーリー。」

感想としては普通に楽しめました。出演者もキャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラックと個性的かつ演技も定評のある方々なので見ていても飽きなかったです。

ロンドンのコラムニストのケイト・ウィンスレットとロスの映画予告製作者のキャメロン・ディアスが傷心旅行をするかのように家を期間限定で交換しちゃったはいいけど、そこで出会った男性と恋に落ちちゃって、けど帰国までもう少しだし、さらには元彼も出てきちゃうし、恋した男性は家を交換した相手の……でそれがばれるし、交換した家のお隣さんが実は有名な映画の脚本家でひょんなことから仲良くなるとか―。(どれが誰のことなのかはあえてぼかしてます)

演出で面白かったのが、アリー・マクビールのようにキャメロン・ディアスが自分の恋愛状況の変化を仕事で扱っている「映画予告」のようにナレーションとともに勝手に妄想するというところ。唐突な「予告」が何度も挿入されますが自分は面白かったです。

ただ、不満というかここからはちょっとなぁ、と思ったところ。
英国と米国をいったりきたりの映像表現だったんですが、キャメロンの話が唐突に終わってはケイトの話に移って、今度はキャメロンへの繰り返しで少しせわしない感じ。
どうも内容がキャメロンとジュード寄りなのかケイト・ウィンスレットの存在感がうす~~~~くなってきてる気がしたり。ケイト・ウィンスレットの話は素敵だったのに残念。けどケイトの話の焦点ってジャック・ブラックじゃないんじゃ……。(なぜそう思ったのかは映画をご覧になられた方なら分かると思います)

と、こんな感じです。とりあえず安心して観られて、最後は暖かい気持ちになれる映画だったのでお薦めは絶対できます~。

Nanny McPhee

2006-02-03 21:51:26 | 映画/音楽関係
傘を片手に空からやってきた乳母のメリー・ポピンズは皆さんご存知かと思われます。特に原作版の始終不機嫌なおばさんよりもディズニー映画でおなじみ、ジュリー・アンドリュース主演のミュージカルの頬は薔薇色で若く美しいメリーポピンズの方がしっくりくるかもしれませんね。しかし!あのメリー・ポピンズとは全く毛色の違う乳母の映画が登場である。

その名も、Nanny McPhee / ナニー・マクフィー。
1964年にNurse Matilda・保母のマチルダ(日本では「不思議なマチルダばあさん」で発刊されていました)という題でChristianna Brand / クリスチアナ・ブランド(ミステリー作家だそうです)が書いた幼児向けの本を原作に、エマ・トンプソン主演で送る、ファンタジック・コメディー。

話を見てみると……

ブラウンさんというお宅には7人のお子さんがいるのだが、どうにもこうにも手がつけられない。すでに17人も乳母を雇ったのだけれども、全くもって懐かない。それどころか悪戯ばかりを仕掛けて追い出す始末。
そんなある日、ブラウンさんは乳母がもう来ないのではないのかと途方にくれていたところ、マクフィーと名乗る乳母が家を訪れるのでした。
しかし、乳母にしてはどうもこっけいな姿。
おっきなだんご鼻に、つながった眉毛、大きな耳、そして一本、唇からとび出た前歯。手には長く、ずんぐりとした杖。
少々不気味な彼女ですが、他の乳母を探す当てもないので取りあえず採用してみたら……。なんと今までの家の中での嵐があっという間に消え去ったのでした。これで家庭も安泰と安心するのもつかの間、今度はブラウンさんの叔母のアデレイドが、新しい奥さんを見つけ出せとやってくる。しかしその裏には7人いる子どものうち1人を引き取ってしまおうという考えもあったのでした。
さてはてどうなることやら?

……というお話のようだが、この舞台がヴィクトリア朝末期程のロンドン付近の村が舞台だとかで、も~、うはうはだよ。これはまた。しかもナニーときたもんだ。しかも公式サイト(海外のね)のあらすじを読んだ限りでは、洗い場女中の登場もあるとかで、見逃せませんね~。ただこんな話をしていると、もう一度メリー・ポピンズを見たくなります。そしてメリー・ポピンズといえば現在ロンドンで公演されているミュージカルのメリー・ポピンズが観たい!!amazonでCDは買ったものの、やはし直に観たい!!まぁ、これについてはまた後日ということで~。

『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』が邦題みたいです。

監督:カーク・ジョーンズ
出演:エマ・トンプソン、コリン・ファース 他
[全英公開2005年10月21日、日本公開2006年5月予定]

オフィシャルサイトはこちら(どちらも英語です)
http://www.nannymcphee.com/
http://www.nannymcphee.co.uk/site/flashSite.htm

オリバー・ツイスト

2006-01-30 23:43:59 | 映画/音楽関係
オリバー・ツイストを観てきました。
自分の中での評価は花丸満点ではありませんでした。
作品の造りに関していえば、忠実な再現力と細やかな人物描写、特にオリバー役のバーニー・クラーク君は絶品でした。オリバーの純真無垢な姿を、「演技に見えないくらい自然に」演じてみせたことは奇跡に近いと思えるくらいでした。あの涙を観る度に胸が熱くなりましたし、特にラストについては自分まで涙してしまう、迫力ある名場面でした。あれは映画史に残る名場面になると思います。
脇を揃えるフェイギン一味のボスであるフェイギンの存在は、オリバーの物語が進むに連れて大きく、そして強くなります。フェイギンを演じたベン・キングスレーの才能を今まで以上に感じられました。彼がガンジーや十二夜に出ていた人とは思えないような、陽気で憎めない、そして憐れな存在を熱演していました。
また再現については、ヴィクトリア時代の英国の、特にスラム街がセットに見えないくらいの再現度には脱帽です。また服飾、部屋の装飾、壁のポスターから道端のゴミ、ロンドンの街並、、カントリーサイドの田舎町まで素晴らしい仕上がりでした。特に当時のスラムの姿は忠実に再現されていたと思います。
映画の冒頭は当時の小説の挿絵(ジョン・テニエルの不思議の国のアリスか鏡の国のアリスの雰囲気)の雰囲気の風景画の一枚が映し出され、それが平野を割るように続く木立道へと移り変わり、そこに徐々に色が淡く着き、そして本編へと入ります。また本編の映像描写は丁寧で美しく、やはりオリバー役のバーニー君を丁寧に、存在を最大限に引き立たせるように映し出していました。
では、何が喉に引っ掛かるかといえば、話の流れと原作の存在です。
正直に言うと、話をぶつ切りにしてしまったために、疑問ばかりが残っているうちに場面は次へと移り、その疑問の大半は解消されないまま……。登場人物のスポットの当て方に非常な片寄りがあったことは否めないでしょう。しかしながら、とある縁で親切な紳士(敢えてぼかしてます)の家に住むことになったオリバーが、ある時忽然と消えてしまった後、不自然なほど親切な紳士が出なくなるのには違和感を覚えました。つまり、登場人物が登場しっぱなしで突然フェイドアウト。次の出番まで何をしていたのか不明。とても残念なところがこの点でした。
また登場人物の説明がイマイチされておらず前フリなく、いきなり登場して困惑してしまいました。原作を読んだ方なら、その知識で補充ができますが、オリバー・ツイストを初めて知ったという人には少々不親切でした。
そして自分にとって重要で大切な点が1つあったのですが、それがこの映画オリバー・ツイストで省かれていたことが、ショックでした。原作をお読みの方ならわかると思いますが、オリバーには彼の出生に関してとても重要なことがこの旅で明らかになるのですが、それが映画では一切触れられないまま終わるのです。(謎が知りたい方は小説を読んでみてください。)
脚本家のロナルド・ハーウッドはこの点について、オリバーの善良さが彼の出生からなるものではなく、もともと彼が善良で無垢な存在として描きたかったから、このような独自の視点を取り入れたと話しています。
オリバー・ツイストの映画は、出演者の演技、ヴィクトリア時代の英国の再現、また細かい映像表現の、一つ一つは素晴らしい出来なのですが、それをつなげて全体を観た時に、荒さが出てしまったのが残念な点ではないでしょうか。

なかなか複雑な心境です。賛否両論の反応がありそうですね。ただ、新たなオリバー・ツイストとして、また別角度から見たオリバー・ツイストとして、もう一度観てみたいと思わせる映画でした。また、純粋にバーニー君とベン・キングスレーの二人の演技に涙させられたのは、この映画の魅力であるといえるでしょう。彼らの迫真の演技は一見の価値ありです!


さて、お待ちかねの使用人について。
今回は……収穫が……、ないです。
葬儀屋に引き取られ、そこにいた雑役使用人?と親切な紳士の家にいた、住み込みの家政婦ベドウィン夫人だけでした。
どちらかといえば、使用人ではなく今回は英国ロンドンの裏路地に生きる人々、当時のスラム化している地域に生きる人々がクローズアップされていると思われます。
この点については、DVDかされるてからじっくりと調査してみたいですね。
DVD化の際は、ぜひとも特典盛りだくさん(資料集や追加エンディングなどなど)をつけていただけると、と~~~~~~ってもうれしいですね。

プライドと偏見

2006-01-16 23:51:54 | 映画/音楽関係

今日観てきました、プライドと偏見を。

 もぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!最高に良かった映画ですっ!!!!!

オープニングのエリザベスの登場から、彼女の存在感に感嘆でした。本を読みつつ歩く彼女の姿が今度は、彼女の家に移り、そして母親の歓喜の声が物語の始まりを合図します。
ちなみに、舞台は18世紀末の英国なので、使用人の出で立ちはヴィクトリア時代のそれとは違い、特に制服のようなものを着てはいませんでした。ただし、エリザベスの家庭はどう頑張っても貴族や上流階級の家庭とは程遠いためなのが制服のない理由かもしれません。敢えて制服として付け加えるのであれば、頭に申し訳程度の帽子を付けていたくらいでしょうか?しかしそれをつけていたのは古株のおばあちゃまだけだったような気がします。女性使用人はオープニングではアヒルの世話をしている2人が確認できました。
で、話は戻って、近所に引っ越してきた金持ちのハンサムさんにどうにか娘の誰かを妻にさせたい一心での娘達とのお母様のはしゃぎ様は、微笑ましかったです。そのまま、新しいご近所さんの歓迎の慎ましやかな舞踏会が開かれ、それに場面は移ります。
スクウェアダンスを踊る人々と、新しいご近所さんの到着を今か今かと待ちわびているエリザベスたち。そして登場。独身貴族のビングリーとその妹、そしてビングリーの友人であるダーシーがやってきます。この舞踏会のシーンではやはり片田舎ということで、お世辞にも美しく着飾っているといえる人はいなかったのは事実です。確かに正装してはいましたがどうも野暮ったい。そこにビングリーたちの登場で場の空気が一気に変わります。特にビングリーの妹の登場で。さすが貴族令嬢、さすがロンドンに住んでいただけあって、服も一流品でしょう。かなり浮いていました。この浮いた妹の存在は、後の彼女の嫌味さ加減を印象付けていました。気品のある彼女でしたが、やはり嫌味な女として色を添えていました。
ここでエリザベスはダーシーに興味を持ちます。「なんて仏頂面で陰気な男なんだろう」と。そんななか、自称「繊細」なお母様はビングリー達に挨拶を交わしに家族全員で押しかけます。さすがお母様、喋る喋る。そこで長女ジェーンとビングリーの間に恋心が生まれます。挨拶もそこそこにまたダンスに戻る人々。ビングリーとジェーンは楽しく踊り、それを喜んで見守る一家。ただ浮いているのは自分には格下の人々の集いにうんざりの妹と仏頂面のダーシー。エリザベスの好奇心は彼にちょっかいをかけるように命じたのか、何かと意見し話を聞きだすのですが、どうも相手の感じが悪い。
「プライドの高い嫌な奴」
これが彼女の評価であり、また同じようにダーシーはエリザベスのことを
「傲慢で自分は魅力的とは思わない女性」
と評価する。
この舞踏会も終わると、ビングリーの妹は、兄が好意を寄せているジェーンを屋敷に招くのだが、雨風の吹く中の外出で、ビングリー家で風邪の為に倒れるジェーン。これは心配と、エリザベスはビングリー家を訪れるのですが、ここでビングリー妹と一戦。言葉の一つ一つに含まれる棘でお互いを威嚇しあい、したたかな攻防戦が繰り広げられます。さらにここにダーシーが加わることで微妙な状態に。

さて、このプライドと偏見は主に「言葉」を楽しむ映画だと感じました。上記の言葉の応戦はこれがはじめてではなく、最初にエリザベスとダーシーの「恋愛論」での言葉の応戦は素晴らしかったです。
詩をしたためての愛の深め方の賛否の仕方が自分には印象が強かったです。

話は戻ってしまいたいところですが、これ以上ヒートアップしたことを語るとネタバレになるので今回はこれ以上は語りません。

で、最初の方で話した使用人についてもう少し。
今回映画中に確認できた使用人の種類は以下のものです。(但し、本当に彼らがその種類の人なのかはわかりませんが、見た限りで)
・料理人(古株のおばあちゃまがそれなのかも、ただ家政婦も兼業しているかも):ベネット家
・侍女?なのか家女中なのか?:ベネット家
・家畜飼育用女中?(ただの下女?ただアヒルの世話をする使用人のそばには洗濯物が干してあったので洗濯女中の可能性も捨てられません):ベネット家
・雑役男性使用人?庭師?家畜飼育用男性使用人?どうも男性使用人に関しては表現が難しいですね。:ベネット家
・近侍(ここで特記しておくことは彼らの外見です。ヴィクトリア時代の様に黒いスーツに短く切った髪ではなく、カツラ(ベルバラをイメージしてください)に真っ赤な上着に足元はぴちっとしたズボン。ふくらはぎを強調していました。:ビングリー家

訂正がもしかしたらあるかもしれませんが、ご容赦くださいな。
もし情報などありましたら、コメント、トラックバックでお寄せください。

追記(1/26)
・家政婦:地味目の服を着ていました。坊ちゃま(ダーシー)のことをとてもよくできたお方だとしきりに褒める場面では、やはり自慢の主人だからなのだと感じました。ダーシーに対する偏見をエリザベスに気付かせる役割としての登場でした。残念ながら、腰元の鍵束などの家政婦の象徴などは見ることができませんでした。:ダーシー家

追記(2/3)
第78回のアカデミー賞のノミネートに4部門はいりました~!!
■主演女優賞 キーラ・ナイトレー / やはり主演女優賞のノミネートがとても嬉しい限りです。
■美術賞 / 美術賞は、オールロケだったのでそりゃ素晴らしいできですものね~。
■衣装デザイン賞 / 決して過度ではないドレスやさりげない装飾品は見事です。
■作曲賞 / 映画にベストマッチング!でサントラ購入もしたくなる!ノミネートもうなずける出来です。



新春英国映画情報?

2006-01-02 05:24:22 | 映画/音楽関係

年末から新作映画情報が各メディアで発信されていますが、今年の頭に2本も英国舞台映画、しかも2作品とも18世紀末から19世紀にかけての話なので、自分としてはかなりうはうはです。
で、何の映画やねん?といわれると
プライドと偏見 Pride and Prejudice
オリバー・ツイスト Oliver Twist
の2作品。
どちらも英国文学の作品ですが、実はどちらもまだ未読作品。

前者はジェーン・オースティン Jane Austen の作。この作品以外にエマ Emma (一応森薫さんのエマとは全く関係ないですよ)と、いつか晴れた日に Sense and Sensibility (原題では『分別と多感』というなんとも味気ないだったり)でも有名。すでに両作品とも映画化され、前者はグヴィネス・パルトロウ Gwyneth Paltrow 主演で、後者はエマ・トンプソン Emma Thompson である。両方とも、恋愛もので映像としてはステキな仕上がりでした。やはり目が行くのは屋敷の内部や調度品、それに服装。で、今回の作品はキーラ・ナイトレー Keira Knightley 主演。
さて、プライドと偏見はどんな話かというと、「18世紀末のイギリス。5人姉妹がいるベネット家の隣に大富豪の独身男性ビングリーが引っ越してきた。美しく慎み深い長女ジェーンとビングリーが互いに惹かれ合う一方で、快活な次女エリザベスは、ビングリーの親友ダーシーの気位の高さに強い反発を抱いていた。様々な噂を耳にし、ますますダーシーに嫌悪感を募らせていくエリザベスだったが、なぜか彼の存在が気になって仕方がなく……。」(goo映画より)という男のプライドとそこから生まれた女の偏見の物語っぽい。そこから二転三転する男女の心模様がきっと見もの?

後者はチャールズ・ディケンズ Charles John Huffam Dickens の作。有名な作品は、クリスマス・キャロル A Christmas Carol だろうか?あとは二都物語 A Tale of Two Cities と大いなる遺産 Great Expectations も有名。どれも映画化されているのだが、自分が知っているのはディズニーが映画化したスクルージ・マクダック主演のアニメ。あとはジム・ヘンソン制作のカエルのカーミット主演版。どちらもミュージカル。
で、今回の作品はの主演は、バーニー・クラーク Barney Clark が主演。ちなみに12歳(撮影当初は11歳だったとか)で今作が初主演となる。
 
それはさておき、オリバー・ツイストはどんな話かというと「19世紀の英国。救貧院に連れて来られた、オリバー・ツイストは、粗末な食事に腹をすかせた孤児を代表してお粥のおかわりを要求し、追放処分になる。一旦は葬儀屋に奉公するが、不当な仕打ちに耐え切れず逃げ出してしまう。行く当てもない天涯孤独な身の上では、目の前に延びる街道を遥かロンドンまで、目指すしかなかった。7日間歩き通して、大都会に辿り着いたオリバーは、スリの少年に拾われ、食事と寝床にありつけるからとフェイギンという男に引き合わされる。」(goo映画より)という、どうも不幸な少年の涙を誘う物語っぽい。どこまで主人公に感情移入ができ、物語にのめり込めるかが重要かもしれない?

とにかく、前者は恋愛喜劇とすれば、後者は人生悲劇ってところでしょうか?時代は少しずれるのだが、同じ英国でもここまでの人間の人生の差があったことがこの作品でも見て取れるでしょう。没落したとはいえ、いいところのお嬢様、一方は壮絶人生を歩む孤児。両作品の結末がどのような迎え方をするのかが楽しみです。

では最後に映画情報元などを。
プライドと偏見サイト
http://www.pride-h.jp/(まだ上映されてないから情報が未記入のとこ有り)
http://www.prideandprejudicemovie.net/splash.html(本国版サイト。日本版よりも中身は充実)
オリバー・ツイストサイト
http://www.olivertwist.jp/(こっちはプライドと偏見よりは充実しているけど……)
http://www.sonypictures.com/movies/olivertwist/(本国版。19世紀の英国についてを作品の資料を交えつつ書かれているなど丁寧な作りです。一見の価値はあります)


CHICAGO THE MUSICAL

2005-09-07 16:37:29 | 映画/音楽関係
公演が四時に終わって家路に向かっています。

さて、シカゴ!
ミュージカル!

皆さんは映画のほうが馴染み深いのではないでしょうか?
レニー・ゼルヴィガー、キャサリン・ゼタジョーンズ、リチャード・ギアが出演しアカデミー賞も獲得。
しかし、もとはブロードウェイ・ミュージカル。

今大阪に来ているのは、そのブロードウェイ・ミュージカル!!

時は禁酒時代のアメリカはシカゴを舞台に、ジャズに酒に煙草に殺人をぶち込んで、女と女の熾烈な戦いを歌で見事に調和した、まさに

ALL THAT JAZZ!

ファンタスティックな舞台に食い入るように見ていた自分。
歌もダンスも勿論パーフェクトなんですが一番の見所は出演者達。
出演者全てがセクシーで、日本人にはないあの顔付きから体つきには目を奪われてしまいました。
男性も女性も。

残念なことは、どうしても避けられない私情の為に、第一幕を半分近く見れず、ALL THAT JAZZにCELL BLOCK TANGOも見れず……。

悔しい!!
せっかくボックスチケット買ったのに……!!!


―で、帰宅してから一日経ってからのコメントです。

さて出演者ですが、映画と違って、ヴェルマ・ケリー、ビリー・フリンは黒人の方でした。
これがまた全く印象の違うCHICAGOを生み出してくれて、おほほほほ。

で、結局内容はどうだったのかというと、舞台というだけあって映画のような絢爛豪華なきらびやかなものではなく、まさにキャバレーの中。
黒で統一された衣装がまたセクシー。
男性は上半身シースルーの薄いシャツに身体にフィットしたズボン。
女性は胸の開いたシャツにガーターベルト。
大人向けです。
自分の隣に高齢者の方々がいたのですが、ちょっと刺激が強いんじゃ……?と思ったり。
それよりも話とか分かってるのだろうかと思ったりも。

歌。歌がすんばらしいのなんの。
生歌。
勿論主演の方々の歌声もすんばらしいのですが、スウィングの方々も負けずの美声に思わず聞き惚れてしまいました。

曲。ビリーフリン・楽団の方々がまたすごくよかった!
普通はオーケストラの方々は舞台の前にある音楽ボックスにいて、客席からは見えないのですが、彼らは舞台上にいて、また話の出演者ともなるのです。
彼らの音楽に鳥肌立ちましたよ。

で、一番自分が印象に残ったのは、最後の最後に楽団の方の音楽に手拍子を会場全体で合わせたこと。
初めてのミュージカル体験の自分にはとても感動しました。
もう一度見たいと思えた瞬間でもありました。


ただ、一番の悔しさは最初から見れなかったことでした……。