再会は突然だった。
日曜日に図書館に行くのは、最近の傾向でその日も、武蔵野市中央図書館に自転車で行った。
そして、一冊の廃墟本(様々な廃墟を探索するのが、最近の隠れたブームでもある)を手にした。
タイトルは、廃墟の歩き方(イーストプレス刊)というというハードカバーで、何気なく期待もせずに借りた。
帰宅して、読み出すと後半部分で一瞬手が止まってしまう。
それは以前から気にしていた映画館<パール劇場>の朽ち果てた姿だった。
まさか、あのパール劇場が廃墟で紹介されているとは、、、。
作者は全国津々浦々の廃墟を数多く訪ね歩いているから、感覚が麻痺しているが、こうやって実体験で記憶している人間が廃墟になっているのに接すると、そこにはただ、ひたすらに悲壮感に打ちのめされる。
斜め前から建物の全景を撮ったのを見ると、一気にあの頃の記憶が蘇った。
余談だけど、パール劇場は映画<砂の器>で若手刑事森田健作が捜査のために訪れる場末の映画館に使われたと思っている。
それを立証する資料はまだないけど、雰囲気がそう思わせる。
その映画館の主人で、へんな伊勢弁で捜査に答えるのは、渥美清だ。
ボクにとってパール劇場は、伊勢の映画館の中で最も重要な映画館だった。
おそらく、一番場末にあったし、かかっている映画も品のないのが多く、なにより三館並んだうちの一館が、市内で唯一ピンク映画専門館なのだった。
それだけにいろんな思い出が多く、もっとも映画を観るという現実から離れるという行動が似合う場所だったのである。
三館も映画館が並んだ風景は、中学生のボクをワクワクさせたし、映画館に1人で通いだしたのはこのパール劇場でいろんなことが起こった。
ボクの映画歴の中で最も回数多く観たことになる<燃えよドラゴン>は、ここでなんと24回も観たのだ。
まだ、半ズボンだった中学1年のボクが、来る日も来る日も冷房の効いた最前列に座っているので、見かねた劇場主のおばさんが
<寒くないかい?>
と、膝掛けを掛けてくれた。お礼も言わずにスクリーンを見続けた。おばさんに感謝せねば、今頃。
ピンク映画の刺激的なポスターを横目に、通った思い出の映画館、パール劇場はいつの間にかその扉を永遠に閉ざしてしまった。
実は、ここ数年でこの場所を訪れているので、すでにこの本のような廃墟ではなく、ごく普通の住宅地になっているのは知っている。
でも、あまりにも普通の風景で写真を撮る気にもなれない。
思い入れが強いだけに、伊勢アンソロジーの中でも特に哀しい場所になる。
日曜日に図書館に行くのは、最近の傾向でその日も、武蔵野市中央図書館に自転車で行った。
そして、一冊の廃墟本(様々な廃墟を探索するのが、最近の隠れたブームでもある)を手にした。
タイトルは、廃墟の歩き方(イーストプレス刊)というというハードカバーで、何気なく期待もせずに借りた。
帰宅して、読み出すと後半部分で一瞬手が止まってしまう。
それは以前から気にしていた映画館<パール劇場>の朽ち果てた姿だった。
まさか、あのパール劇場が廃墟で紹介されているとは、、、。
作者は全国津々浦々の廃墟を数多く訪ね歩いているから、感覚が麻痺しているが、こうやって実体験で記憶している人間が廃墟になっているのに接すると、そこにはただ、ひたすらに悲壮感に打ちのめされる。
斜め前から建物の全景を撮ったのを見ると、一気にあの頃の記憶が蘇った。
余談だけど、パール劇場は映画<砂の器>で若手刑事森田健作が捜査のために訪れる場末の映画館に使われたと思っている。
それを立証する資料はまだないけど、雰囲気がそう思わせる。
その映画館の主人で、へんな伊勢弁で捜査に答えるのは、渥美清だ。
ボクにとってパール劇場は、伊勢の映画館の中で最も重要な映画館だった。
おそらく、一番場末にあったし、かかっている映画も品のないのが多く、なにより三館並んだうちの一館が、市内で唯一ピンク映画専門館なのだった。
それだけにいろんな思い出が多く、もっとも映画を観るという現実から離れるという行動が似合う場所だったのである。
三館も映画館が並んだ風景は、中学生のボクをワクワクさせたし、映画館に1人で通いだしたのはこのパール劇場でいろんなことが起こった。
ボクの映画歴の中で最も回数多く観たことになる<燃えよドラゴン>は、ここでなんと24回も観たのだ。
まだ、半ズボンだった中学1年のボクが、来る日も来る日も冷房の効いた最前列に座っているので、見かねた劇場主のおばさんが
<寒くないかい?>
と、膝掛けを掛けてくれた。お礼も言わずにスクリーンを見続けた。おばさんに感謝せねば、今頃。
ピンク映画の刺激的なポスターを横目に、通った思い出の映画館、パール劇場はいつの間にかその扉を永遠に閉ざしてしまった。
実は、ここ数年でこの場所を訪れているので、すでにこの本のような廃墟ではなく、ごく普通の住宅地になっているのは知っている。
でも、あまりにも普通の風景で写真を撮る気にもなれない。
思い入れが強いだけに、伊勢アンソロジーの中でも特に哀しい場所になる。
最近、廃墟本を偶然図書館で借りて、
市民であるにも関わらず廃墟になったパール劇場に唖然としたものです。
現在どのようになっているのか知りたくて、
こうしてこのブログと出会うことが出来ました。
現在は住宅地なんですか・・
廃墟として再び出会う事よりは、
記憶が残らない住宅地の方が幸せなのかしら?
もし、市内在住でらしたら、一度跡地に行ってみてください。
と、いっても跡形もないのでよくわからないと思います。
ボクはよくわかりませんでしたw
廃墟本の写真は周辺も克明に残していますが、もはや周囲の飲み屋もなにもないのです。
やはりこういった文化的な施設は残しておきたかったですね。別に伊勢に限らず日本人はすぐ壊す国民なのです。