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リートリンの覚書

日本書紀 巻第十八 広国押武金日天皇 六 ・県主飯粒、钁丁の献上を誓う



日本書紀 巻第十八 広国押武金日天皇 六

・県主飯粒、钁丁の献上を誓う



ここにおいて、
県主飯粒(あがたぬしいいぼ)は、
喜懼(きく)が懐に交わりました。

すぐにその子・鳥樹(とりき)を
大連に献じて
僮豎(しとべわらわ)としました。

ここにおいて、
大河内直味張(おおしこうちのあたいあじはり)は、

恐畏(きょうい)し、
悔やんで、
地に伏せて、
汗を流しました。

大連に申して、
「愚蒙(ぐもう)な百姓は、
罪が万死に当たります。

伏して願うは、
郡ごとに、
钁丁(くわよほろ)をもって、

春の時には五百丁、
秋の時には五百丁、
天皇に献じて、
子孫絶やしません。

この籍によって生を祈ります。
永く戒めの鑒(かがみる)とします」
といいました。

別の狭井田(さいた)六町を、
大伴大連に賄ろしました。

三嶋竹村の屯倉が、
河内県の部曲(かきべ)を
田部とすることの元は、
ここにおいて起しています。



・喜懼(きく)
よろこびとおそれ。一方で喜び、他方ではおそれること
・僮豎(しとべわらわ)
おともについている少年。とものわらわ
・恐畏(きょうい)
立場の上の人などに対して失礼になるために申し訳なくて頭が上がらないこと。
・愚蒙(ぐもう)
おろかな・こと(さま)愚昧(ぐまい)
・钁丁(くわよほろ)
日本古代の屯倉に附属する田地の耕作者
・鑒(かがみる)
手本、先例などとくらべて合わせて考える。また手本、先例などに従う。あるいは、他の例とくらべて合わせて考える。のっとる。かんがみる。かがむ
部曲 (かきべ、ぶきょく)
古代の中国、朝鮮、日本の私有民や私兵などの身分のこと。日本では民部とも書く。
田部(たべ)
日本の古墳時代に設けられた土地や人民の支配制度の一つで、ヤマト王権が直接支配した人民のうち屯倉(みやけ)で耕作した者を指す。



(感想)

(宣化天皇元年閏12月4日)

ここにおいて、
県主飯粒は、
喜びと畏れが懐に満ちました。

すぐにその子・鳥樹(とりき)を
大連に献上して、
おそば近く仕える少年としました。

ここにおいて、
大河内直味張は、

申し訳なくて頭が上がらず、
恐縮し、
悔やんで、

地に伏せて、
冷や汗を流しました。

大連に申して、
「おろかな百姓は、
罪が万死に当たります。

伏して願うは、
郡ごとに、
屯倉に附属する田地の耕作者を

春の時には五百人、
秋の時には五百人を天皇に献上します。

子々孫々、
これを絶やしません。

これにより、
命乞いを願い、
永く戒めの手本とします」
といいました。

別の狭井田六町を、
大伴大連に賄ろしました。

三嶋竹村の屯倉が、
河内県の部曲を田部とすることの元は、
ここにおいて起源しています。

明日に続きます。

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