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小島慶子「そろそろ本当のことを言おうよ」(女子アナ内定取り消し裁判)

2014-12-21 | 気になったニュース



小島慶子「そろそろ本当のことを言おうよ」
          (女子アナ内定取り消し裁判)


>「いい子であれ」という抑圧の象徴が「女子アナ」という記号である (日経ウーマンオンライン)


この記事はとても読み応えがあり、あらゆることに通じていて、

いったんたちどまって考えるにふさわしいと思います。

女性蔑視はこうも歴然と赤裸々にあったのだと思いつつ、

その風潮を考えもせずにスルーしている自分を反省しました。

少し抜粋します。


>一体、清廉性ってなんでしょう?学生の内定取り消しの理由として「ホステスのアルバイトをしていたから」と
言った放送局を批判して、「玉の輿狙いの女子アナのどこが清廉なんだ!」と書いている雑誌もあったけれど、
より条件のいい男性を求めて計画的に行動することを清廉ではないというのも、
女は無垢で無欲であって欲しいという男の勝手な言い分です。

 どうやらホステスが問題らしいですね。男に侍(はべ)って酒をつぎ、飲ませて儲けるのがいけない。
欲望をやりとりするのは汚らわしい、有名企業の看板娘にはふさわしくないと。

 じゃあ、ええと、看板娘はいいんでしょうか?若さと美しさでお客さんを呼び込むことは同じですが?
男性の劣情を利用して金儲けするような女は卑しいと言うなら、テレビ画面の中の人物を隅々まで鑑賞して
好き勝手なことを言う人びとの視線も、酒場で酌婦のスカートの奥を想像する男と同じように浅ましいとは思いませんか?
そんな野次馬の視線を知りながら、無欲で清廉な人物を演じることもまた、あざとい欲望のやりとりだと思うのですが。





>しかしテレビに出るのに自分の欲望を晒さずにすむのはアナウンサーにとっても都合のいい話です。
「人気者になりたい」「頭がいいと思われたい」というダサい本音をお堅い肩書きで覆い隠し、
「別に目立ちたいわけではありません。あくまでも会社員として職務を果たしているだけです」という体で、
全国ネットの番組に大学を出てすぐに出演できるのです。なんの実績も技術もなく、
ただ有名企業の新入社員だというだけで。

 もしも本当に出演することに興味がないのなら、1000倍もの競争率を勝ち抜いて内定を勝ち取ることはできません。
むしろ、出たがり屋であることは採用する側もされる側も百も承知の上で、無垢を装い通すことができる能力を
はかられているのです。どんなに見え透いた嘘でも「いいえ私は無欲です」と言い張れる演技力こそが、
「高度の清廉性を求められる出演者」には必要なのですから。それが女性でも、男性でも。



>このプレイをより見応えのあるものにするためには、女の子がより選ばれた人物である印象を与えることが大事です。
視聴者は、自分の職場の新人よりも100倍可愛いOLが、会社員という役割から逸脱しそうになるのを必死に
こらえているうちに思わずぼろが出てしまう、というプレイをぞくぞくしながら見ているわけですから。



>有名企業のお抱え技術者、しかも社を代表したアナウンス(発表)を行う優等生であるという特権は、保険にもなります。
内輪ネタを晒して巷の注目を集めておきながら、いざとなったら「いえ、あれは余興で、本業はこちらです」と、
高度の清廉性を誇示するためのツールが、アナウンス技術です。アイドル女子アナが中年期を迎えてニュースキャスターに
鞍替えするのもこの論法。いえいえ、私もともと知性派だし。あれは若い頃、会社に言われてやってたことですから、
って真面目な顔で、渡された原稿を読む。まるで10年前から報道の現場にいるみたいな顔をして。
第二幕の始まり始まりです。


「ホステスのバイトしてたのをなんで正直に言ったんだろ?」

という疑問を抱いた私は、

まったく事の本質をわかっていませんでした。

猛省する次第であります。



ぶつぎりの抜粋だけでなく、全文を下記からぜひお読みくださいね。




【小島慶子さん寄稿】女子アナ内定取り消し裁判に「そろそろ本当のことを言おうよ」
(日経ウーマンオンライン)
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/trend/20141126/195601/?P=1&ST=career&n_cid=nbpwol_else





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