まろうさぎさんの「マイ・バック・ページ」初日舞台挨拶、午後の部です。
午前午後でなんと1万文字を超えていますよ。
まろうさぎさん、お忙しいのに、お疲れですのに、本当にありがとうございます。
(私のコメントはのちほど入れさせていただきますね)
まろうさぎさんの
「マイ・バック・ページ」
初日舞台挨拶≪午後≫
私は入口の見える場所に座っていたのですが、
なんと原作の川本三郎さんが、いらしていました。
こっそりと舞台挨拶を見にいらして、舞台挨拶が終わるとすっと姿を消してしまわれて…。
舞台上でお話をうかがいたかったです。
12:15〜上手から登場。午前と並び方は同じ。
妻:(拍手とともに歓声が飛ぶ)
どうも!えーさっきの試写会、試写会じゃねえや(笑)、
さっきの舞台挨拶と違いを感じて気付きました。マスコミって緊張するんですよね、
僕らだけでなくて、お客さんの方も。
だから、さっきは「きゃー」ってならなくて、
みんな「パチパチパチ(拍手の真似)」って真面目で(笑)
年齢層の幅が広いからかな、と言ってたんですけど、
ここに来て関係ないなってわかりました。
だって、俺も普通にしゃべれますもん!(笑)
さっきは、すげー真面目にしゃべっちゃった(笑)
あ、今が真面目じゃないって意味じゃないけど(笑)
大阪の舞台挨拶の時に、大阪はノリがいいって思ったんですが、東京も熱かったね!!
松:
今日はお越し頂きありがとうございます。楽しんでいってください。
(え?それだけ?と、客席が噴き出す)
妻:
いや、いいじゃないですか、後からまだしゃべるんだし、ねぇ(笑)
松:
言うべきことはたくさんあるんですけど、今は短く!と思って、
自分ではすっごく気を遣ったつもりなんですけど(笑)
忽:
雨の中、お越しいただきてありがとうございます。
いち早く見て下さって、楽しんで帰ってください。
韓:
おはようございます。今日はありがとうございます。短くいきます。
どうか、よろしくお願いします。
中:
中村蒼です。お越し下さってありがとうございます。
初日を迎えられてうれしく思います。楽しんでいってください。
山:
えー、雨の中、ありがとうございます。
あのー、とにかく妻夫木くんと松山くんを凝視、しっかり見てください。
ややこしい知識とかも出てくるんですが、二人を見てれば伝わる映画だと思っています。
いとう:
すでにこの映画をご覧になったという方はどのくらいいらっしゃいますか?(挙手)
妻:
あーーリアクションが取りづらい人数でしたね。
半分以上とかだと、「おぉ!」ってなりますけど、まあまあ、1/3くらいっていう。
いとう:
では、原作をお読みになった方は?
妻:
似た感じですかね、まあまあまあって言う(笑)
(入口近くにいらした川本さんの周りでは、少しどよめきがおこりました)
いとう:
共通質問です。もし、自分がこの時代に生きていたら、誰に一番近い、共感しますか?
山:
人間として近いのは、沢田なのかなぁ。それは編集してから思いました。
脚本の段階では、沢田と梅山の二人の話だったんですけれど、
編集していくうちに、気持ちとして沢田の話にしていったのは、
沢田に近いからだと思います。
妻:
僕ですか…沢田ですかねぇ。
僕がしおりちゃんが演じた女の子って言っても「お前、男だろ!」ってなりますしね(笑)
いとう:
どんなところに共感しますか?
妻:
どんなとこ?僕も挫折から役者の道に進んできたんで、そこですね。
芸能界に興味はあったけれど、なめてて、何もできない挫折から入って、
何クソっと負けず嫌いの精神で突っ走ってきて、その挫折に共感できます。
松:
梅山ですかね。二回目の方はわかると思いますけど、あの人って振り返ってないんです。
沢田は葛藤していて、学生側にいないことに葛藤していたけれど梅山は突き進んでいく人。
やりたいことが明確で、利用できるものは利用していこうっていうハングリー精神の塊で
そこが自分にない部分で、自分もそうありたいと思って意識して生きている。
やってることは間違ってるし、いいことではないけれど、
その時代のハングリー精神が美しく見えますね。
忽:
そうですね、難しいです。迷ってますけど…梅山です。(おぉ!とざわめき)
その、撮影現場でも、年代的にも、私には計り知れない時代で、
事件も正しいかどうかは別として、
私も過程としては迷うけれど、突き進むので、梅山でお願いします。
韓:
全然普通なんですが、七恵だと思います。自分が演じたせいもありますけど、
私もブームに乗っちゃうタイプで、
あの時代のブームだからやってるところもある部分が似ているなって思います。
共感って言うよりは、
わかんないけど、みんながやってるからやろうというところがあるんで。
中:
僕は…柴山ですかね。この時代のことは想像でしか演じられないですけど
今でもわからないんですが、柴山は人間らしい表現豊かな人なので、
共感してもらえたら嬉しいと思って演じていました。
いとう:
では、これから見ていただくので、これを知っていると楽しめるというような
エピソードがあればお願いします。
(妻:あー、あー(とマイクテスト) あ、入ってたね、すみません)
妻:
そうだなぁ、そうですね〜、うーん……何ですかね。
例えば、松ケンの髪型とかって言ったら、みんなそればっかり見ちゃうでしょ(笑)
(松山さんが、何か言う)
一番最初の脚本と印象が変わったのが松ケンだったんですよね。
完成作の方が、人間のもろさ、どうしようもないなっていうのが出ていて人間味があって、
ダメなヤツなんですけど、引き込まれると思います。
松:
僕は、最後まで見ていただきたいと思います。
(え?そこ?当たり前でしょ?という雰囲気の笑い)
エンドロールが流れるまで、皆さんちゃんと見ていただけますか?(OK!の拍手)
曲がめちゃくちゃ素晴らしいですし、あの物語に花を添えているし、
あの最後の表情と曲があっての映画だと思います。
妻夫木さんがもう出ないから、いいや、じゃなくて(笑)
「最後まで映画」というのを一番感じた映画です。
いとう:
最後に一言ずつお願いします(妻・松コソコソ話)
山:
個人的に複雑なんですよね。皆と会えなくなるって言うのと
何かが終わっちゃう感じがして。
もちろん、ようやくこれから映画が公開されて、お客さんのものになっていくんですけど。
まあ、それは置いといて。
ぼくら世代が時間をかけて、思いのつまった熱気を帯びた映画になりました。
一つの答えを出すような映画ではないので、一緒に見た方といろいろ話してほしいです。
おもしろい時代だったことの全ては描けていないけれど、いろいろ語ってほしいです。
あと、松山くんじゃないけど、ラストまでみてくれると嬉しいです。
ありがとうございました。
松:
はい。今日はありがとうございました。
そうですね〜〜・・・・・・・・・
何言おうとしていたか忘れちゃった(笑)
自分でもびっくりしてます(笑)
えー、この作品は悲しい事件を扱っていますが、男の青春物語でもあります。
年代やしゃべり方、学生運動独特の単語とか出てきますが、頑張ってついてきてください。
食らいついてきてください。いいものが残ります。
妻:
台風が来てますけど、明日明後日は、大雨で大変なことになりそうですが、
そんな中で映画館に来るようにするためには、ぜひ口コミをお願いします!
「プリンセス・トヨトミ」とか「パイレーツ・オブ・カリビアン」も大事ですよ。
もちろん、そういうエンタテイメントも大事だけど、でもね、こういう映画も大事!!!(強調!!笑)
地味な映画で(地味というところで、監督を見ると、監督苦笑い)、
三浦さんが来ないと神戸牛も出ないような予算のない映画です(笑)
こういう映画もあるんだな、
さっきの映画より、この映画を見てよかった!って言ってもらえたらいいなと思います。
映画を宣伝していく中で、どうしたらいいのか迷うことが多くて、
どうしても、答えというかメッセージを求められるんですが
こう伝えたいから、こう作ったではないので、それぞれで見てほしいです。
どう感じて、すすんでいくのか、それが大事。
答えはないし、迷っちゃうけれど、あの時代には人がよかった、前に進む力があった。
僕らの時代は、30年後、40年後に映画にされる時代なのか。
そういう時代にするために未来に向かって進んでいかなきゃいけない。
いろいろ周りに気を遣って自粛しなきゃっていうのがあるけれど、
一人一人の力で、自分を変えれば、世界は動くし、
この映画が、そういうきっかけになればいいと思います。
まあ、大きなことを言いましたが、気楽に見てください(笑)
口コミをちょっとしてもらえたら、「プリンセス・トヨトミ」に勝てるかなぁ(笑)
(まろうさぎ:いや、それはちょっと…笑)
午後の舞台挨拶、
マスコミが入っていないと、リラックスできてよかったですね^^
これだけ雰囲気が変わるんだ、とびっくりしました。
《沢田》か、《梅山》か、
自分がどちら派かっていういとうさんの問いかけ、GJでしたね!!
妻夫木さんと松山さんがそれぞれ、自分が演じた役を、
演じたからというのではないだろうけれど、選んでおられるのが興味深いです。
ちなみに私は沢田です^^
何か成し遂げたひとに共感したりサポートしたりしたくなる性質なので
(たぶん突っ走る勇気がないんだろうけど^^)
こういう問いかけをいだきつつ、マイバを観ると自分に引き寄せられますね。
自分の足りないものも見えるかもしれないし、
沢田の挫折も違って見えるかも。
結果として、
午前の舞台挨拶で、
映画史に残る最後の場面、と言われるのが、
ますます楽しみになってきました。
まろうさぎさん、お疲れ様でした。
朝から贅沢なごちそうをいただいた気分です。
ありがとうございました。
まろうさぎさん、臨場感溢れるレポートをありがとうございます。
妻夫木さんの、午前の部で熱く語る様子と午後では「プリンセス・トヨトミ」を気にしてジョークを言ってるる感じがギャップがあって、おちゃめな人なんだなあと^^(って、そこかいっ!)
松山さんの、エンドロールも観て欲しいという言葉に、作品に対する強い想いを感じました。
「最後まで映画」にとても共感します。
沢田か梅山か、自問しながら食らいついて観てきたいと思います。
まろうさぎさん、長い時間お疲れ様でした。
ありがとうございました!
午前と午後では、妻夫木さんのリラックス度(そして観客のリラックス度)が全く違いました。松山さんに対するフォロー(ツッコミ?)も見られましたし(笑)
「沢田」か「梅山」か、非常に難しいです。どちらに感情移入できるか、と言われると、実は映画の中の彼らにのどちらにも感情移入は出来ないんですけれど、でも、彼らが共通して「本物になりたい」と熱望し、挫折していったことには共感を越えて、自分の物語としてとらえました。最後の場面、いいですよ!!
(最後の最後に、とってもよい映画になる、ともいえます。やや辛口か?)
>ychanさん
コメントありがとうございます。
「プリンセス・トヨトミも大事だけど、こういう映画も大事!!」とかなり大きくはっきり言われたのが印象的です。
本当にそうですね。もちろん、興行的には比較にならないでしょうが、映画の大事さ、という点においては引けをとらないはずです。
「最後まで映画」という意味は、本当に実感でできます。エンドロールで流れる「My Back Pages」の「♪あの頃の僕より今の方がずっと若いさ」が実感できる人には、なおさらエンドロールを見る(聞く)べきだと思います。
まろうさぎさんのレポは会話の様子もきちんと拾って、活き活きと伝わってきて、
その上、川本さんがいらしたことも気付いてらしたなんて、すごいです。
私は、お顔も存じ上げませんでした。
それくらい何の予習も無しに、難しそう、おじさまの回顧主義?などと
失礼極まりない先入観を持っていたのですが、とっても素敵な映画でしたね。
今日は一日中、耳の奥であの曲が流れてました♪
舞台挨拶といえば上映後の回の方がネタばれ御免で盛り上がるものかと思っていたら、
今回は上映前の回の方が楽しかったですね。
あの時代の映画を作ろう、と後世の人から思ってもらえるような時代に、
僕たちがしなければ、という言葉にも感動しました。
ちなみに私は、七恵に近いと思います(笑)
コメントありがとうございます。
上映前の舞台挨拶が盛り上がるって珍しいですよね。
川本さんのお顔は、何となく存じ上げていて、しかも明らかにスタッフさんとは雰囲気の違う面持ちで立っていらしたので気づきました。舞台にいたキャストの皆さんは知ってたのかなあ。ぜひ舞台で感想を直接お聞きしたかったです。
自分の前では、マンガを読みながら笑ってスパゲティをすする梅山が、重子が来た途端にマンガを隠して真面目になるところを見せつけられる喫茶店のシーンでの七恵の表情が良かったですね。あそこで見限ったんだろうなと七恵の秘めたる恋心に切なくなりました。