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さく蔵さんの「マイ・バック・ページ」初日舞台挨拶《午前の部》

2011-05-30 | イベント(レポート・お知らせ)


さく蔵さんからも「マイ・バック・ページ」舞台挨拶のレポが届きました。
さく蔵さん、ありがとうございます。
しかも、まろうさぎさんと同じく、午後の部もご覧になったそうですよ^^
午後の部は明日、ご紹介させていただきますね。
(記事をまずUPさせてください。コメントはのちほど入れさせていただきますね^^)

さく蔵さんの
「マイ・バック・ページ」
     初日舞台挨拶《午前の部》

樹さん、こんばんは。
「マイ・バック・ページ」初日舞台挨拶、
9時と12時の回に行って参りました。
マスコミありと無しの回で、ガラッと雰囲気の違う内容でした。

まずは9時の回・・・
観客はほとんどが女性ですが、想像していたより年齢層が高く、
この物語の当時に青春時代を送った方々と思われる男性客も多かったです。

上映後、舞台向かって右手から山下監督、忽那汐里さん、妻夫木さん、
松山さん、中村蒼さん、韓英恵さんの順に登場。

まずは妻夫木さんから、
「初日にたくさんの方に来ていただいてうれしく思っています。
ありがとうございます。ようやく公開することが出来ました。
じっくりみんなで作り上げた作品で、ひとつひとつを噛みしめて、
感じて観てもらいたいと思っています。一人でも多くの人に思いが伝わるよう、
皆さんが口コミしてくれたらうれしいです。」

続いて松山さん、
「今日は本当にありがとうございます。
今朝、犬の散歩をしている時に雨が降っていたんで、

(わぁ~、今朝はそんなふうに過ごして、ここにいらしたのね~
幸せそうな実生活が垣間見られて、なんだかうれしいような、
ちょっと知りたくなかったような、フクザツな思い…あ、話を戻します^^;)

もしかしたら諦めて来ない人がいるかと思いましたが、(笑)
たくさんの方が来てくれてうれしいです。ありがとうございます。
この作品が本当に好きで、最初見た時から凄い映画だなと感じていました。
この年代を知らない方もいると思いますが、この年代を知ること自体が
とても大事なことじゃないかと…、この中にある熱だったり、
情熱やハングリー精神がどのキャラクターにも感じられたのが大事なんじゃ
ないかと思いました。よろしくお願いします。」

次に忽那さん、
…と、客席の男性から「しおりちゃーん!」と掛け声がかかり、
固いムードが若干なごやかに。ちょっと年配のお声だったような…?
全共闘世代の方々がいらしてるんだとばっかり思ってましたが、
汐里ちゃん目当てのお兄さまだったんですかっ(^^ゞ

「今日は朝早くから雨の中お越しいただいてありがとうございます。
年齢層の幅が広くて本当にうれしいです。山下監督に憧れていてたので、
作品に参加出来てとてもうれしいです。皆さんに見ていただけて光栄です。
ありがとうございます。」
(帰国子女で日本語が苦手と聞いていたのですが、とても丁寧できれいに
話していらしたと思います。)

韓英恵さん、「悪人」で満島ひかりさんの友人役だった方ですよね。
「おはようございます。雨の中ありがとうございます。
この作品は歴史の話ですが、若い人にも観てほしいと思っています。」

中村蒼さん、「BECK」のサク役が印象的でした。
「芝山を演じた中村蒼です。今日はお越しいただきありがとうございます。
この作品に関われたことを光栄に思っていて、いろんな方々に観ていただいて
人それぞれが想う作品だと思うので、思ったことを大事にしてもらえたらと
思っています。よろしくお願いします。」

山下監督、
「朝っぱらからこんな長い尺の重い映画にお越しいただいて、(笑)
僕から言うことは無いというか映画が全てなので、原作と出会ってから
4年間の思いが続いて、これからがスタートだと思っています。
今日はありがとうございます。」

他の方が、ありがとうございます、と仰るたびに小さくお辞儀をしている
松山さん。
ここでスチールカメラマンが休憩に入ると、ちゃんと司会者の方を向いたり、
動きが出てきました。
ここまでは緊張の面持ちで、じっと正面を向いているように見えたのですが、
撮影し易いようにという心遣いだったのでしょうか。

司会者「皆さんいかがでしたか?」(会場から拍手)

妻夫木「決してニコニコできる終わり方ではなかったと思うんですが(爆笑)
うれしいですね~、ずっと上映前のお客さんの前で宣伝してきて、
直に終わった後のお客さんの反応を味わえるのは初めてなので…」

松山「にこやかに観られるのは、妻夫木さんが最後に見せる、
切り替えて前に進んで行こうとする表情で終わり、マイバックページの曲が
流れるからじゃないかと思います。決して明るい映画ではないですが、
最後を締めくくる曲だと思います。」

司会者「妻夫木さん演じる沢田の人生が変わって行ったように、皆さんに
とって人生を大きく左右するような運命の出会いや出来事はありましたか?」

妻夫木「なんだろうね~(笑)、僕にとっては芸能界、役者になったこと自体が
運命的な出会いだったと思うんですが、元々役者をやろうと思ってなくて、
この世界自体をなめていた。誰でも出来ると思っていたのに何も出来なくて、
挫折したことが悔しくて頑張ってきた。運命的な出会いはひょんなことで、
自分がそう思ったら運命的なものに変わるし、自分自身の問題かな、
病は気からと言うように、気の持ちようで人生も変わるのかなと思います。
役者になれたことかな。」(拍手)

松山「僕も仕事ですね。16歳の時に上京してきたんですけど(うんうん!)
二十歳までバイトがメインだったんですけど、バイトしに東京に来てるのか、
役者って言えるのかフリーターなのか悩んでたんですが、
いろいろな出会いがあって、二十歳の時に大きな仕事が決まって(える~!)
継続出来たからじゃないかなと思います。
人生って一カ月で変わることもあるけれど、大体は徐々に変わって行って、
継続している人にチャンスが来るのかなと思います。
今も選択をしていて先のことは全く分からないけど、今出来る選択の中で
悔いのない選択をするのが大事なんじゃないかと思います。」(大拍手)

忽那「新しい出会いではないんですが、私は上京する時に、家族のもとを
初めて離れて祖父母に預かってもらって、また家族が日本に来てくれた時に、
当たり前という感覚ではなく新しく、家族が大切だと思ったこと…」(拍手)

韓「私も妻夫木さん松山さんと一緒ですが、今も静岡に住んでいるんですが、
この仕事を始めて、テレビの中だったことが今私がやっているということ、
映画を通してたくさんの人との出会いは、この仕事をやってなければ無かった
ことだと思うので、それが最大の転機、出会いだったと思います。」

中村「僕はまだまだ知らないことの方が多いですし、ひとつひとつの作品を
やるたびに新しい考えや物の見方が生まれたりしているので、毎回毎回が、
運命と言うほど大きなものかは分かりませんが僕にとっては大切な出会いで、
ひとつひとつの現場が大切な出会いだと思います。」

監督「今回脚本を書いている向井(康介さん)は大学時代の同級生で、
大学時代に出会った人たちがずっと映画に関わってくれて、
今僕が映画監督をやっているということです。」

原作者川本三郎さんからの手紙を司会者が代読
「私の暗い挫折の物語が映画化されるとは思っていなかった。
人は明るく楽しい話だけではなく、重い敗北の物語にも励まされることがある。
3月11日の大地震の後、日本の社会は劇的に変わり、浮ついた心を捨て、
他者のことを考え、物事を真剣に考えるようになった。
その時にこの映画が公開される、運命を感じます。
若いキャストがあの時代の熱気を描き出してくれたことは驚きです。
青春は二度あるものだと、一度目は過去の青春のただ中で、二度目は今、
文化の中で。若い人と60歳を過ぎた人間が共通の言葉で話し合えることは奇跡。
山下監督と向井さんが、欠点の多い原作を感動的な作品にしてくれた。
ラストは『邦画史に残されるべき名場面』と激賞されている。
原作者としてうれしく、二人を誇らしく思います。
観客の皆さん、この映画には甘い恋愛も楽しい冒険もありません。
シリアスな問題を扱ったこの作品を選んで観に来て下さった皆さんに深く
感謝します。あの時代の若者たちはどう社会と関わって生きようとしたか、
その声を感じ取っていただけたら、そしてこの映画が今、困難な時代を生きる
力になることを願っています。」

妻夫木「川本さんとは何回もお話しさせてもらったんですけど、役作りをする
うえで川本さんに会おうと思わなかった。答え合わせをしちゃいけないと
思っている自分がいた。熱心にその当時のこと、この作品について語って
くれたりしたんですが、僕らにしか出来ない、作品の中での時代を作れたら、
と。その時代を忠実に表現しようとしたわけでも、学生運動の話をやったわけ
でもなく、こういう男たちがいたってこと、良いことだけが人生全てじゃない、
挫折や負けることも人間にとっては大事ということがうまく表現できたんじゃ
ないかなと。川本さんもそう言ってくれてうれしかったです。
僕に似てるって言われます、って言われました(笑)
僕顔色悪かったですよね、っていう話の後に似てるって話になって、
気まずかったです(笑) 顔色悪い状態が似てるってことではないです。」

司会者「最後に山下監督、松山さん、妻夫木さんからご挨拶をお願いします。」

山下「あの時代を描いてる映画でいろんなものを詰め込んでいます。
自分の中で終わってない感じの映画、あの時代を描くと無意識に僕も熱く
なった。今だに体から抜けてかない感じがして。僕は34なんですけど、
僕ら世代が、あの時代を知らないメンバーが本気で作った映画です。
あの時代を分かったつもりはないんですけど、強烈な接点を持ってしまった、
そういった入口になれたら幸せです。本当に朝からありがとうございます!」

松山「今日は本当にありがとうございました。昔を知ると言うことは大事なん
だと感じていて、戦争のこととかも知るべきと思うし、そういう意味で、
知っとかなきゃならない時代だと思います。なかなか(このイントネーション
がいいなー)この時代のものは出なくて、親もギリギリかぶってなくて、
(うん!私も同世代!あの頃10歳ぐらいだったもん)親からもこういう時代が
あったということを聞いてこなかったんですけど、知り合いに学生運動をして
いた人が居て興味深くなったし、分からなくもなって、社会と向き会う問題が
簡単なことではないから皆が熱中していたし、まだ解決してない問題が残って
いるから話が出来ないのでは。この時代を経験してきた人は語ってほしいし、
若い人もこの時代に興味をもって、今を生きる自分と向き合ってほしい。
ありがとうございました!(きっぱり!)」

妻夫木「いっぱい宣伝活動をしてきたんですが、どう伝えていいか分からない
ところが多くて、観て感じてくれ、ってそれしかないんです。
あの時代ってなんだったんだろう、って答えは出ないんですけど、今って何が
足りないんだろうと思った時に、人の人間力、前に進む力が足りないと感じま
した。昔を知ることは大事だし、囚われ過ぎてはいけないが、知ることは大事
で、それだけじゃなく、僕らの時代は僕らが創っていく。目の前の現実、本質
をとらえてどんどん前に進んで行かなくてはならないと思う。
20年後30年後、60、70代になった時に、その頃僕らの世代の人が、
あの時代の話を作る、と言うような、それぐらいの時代をこれから創って
いかなくてはならないと見つめ直す時期だと感じます。
そういう時にこの映画が公開されるのは運命的であり必然だったかも知れない。
僕ら自身が今を見つめ、前に進むべき。そういう役に立っていたらうれしい。
すっげえでかいこと言っちゃってんだけど(笑)
一度しかない人生だから良いことも悪いこともあるけれど前に進んで行けたら。
僕らの時代を創りましょう。ありがとうございます。」(大拍手)

ここからパネルを持って写真撮影。

最後に最後尾に陣取ったテレビカメラに手を振って終了。
手を振る皆さんに手を振る観客は私ぐらいで(^O^)/
全体的に固い感じの舞台挨拶でした。


********
樹さんへ
続きは明日・・・







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3 コメント

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Unknown (まろうさぎ)
2011-05-30 07:40:05
おぉ、さく蔵さんも、午前・午後組だったのですね!監督もおっしゃる通り、題材も重いので、2回も連続で観るのはどうかなぁとためらったのですが、やはりその度に発見があってよかったです(疲れなかったと言えば嘘になりますが)
さく蔵さんとお会いできればよかったな。

>樹さん
違う視線からのレポっていいですね。自分もいた舞台挨拶なのに、また新鮮な気持ちです。
レポが集まる図書館、いいですね。

>さく蔵さん
レポありがとうございます。犬の散歩のところは、「いらんこと言いやがって」的なかすかな怒りと、「まあ、新婚さんの生活を垣間見てしまったわ」的なおのろけにニマニマする感情でしたよ。
最後の妻夫木さんの挨拶、熱い気持ちを感じて、よかったなぁ。「僕らの時代を作りましょう!!」と言われて「そうだ!!」「異議なし!!」と叫びたかったです。
返信する
わくわく ()
2011-05-30 08:40:15
さく蔵さん、とっても素敵なレポ、
ありがとうございます。
凹んだり萌えたり、元気もらったり、というような、
さく蔵さんのお気持ちも投影されていて、
とっても味わい深い物語のようでした。
《散歩》の件はね、しゃあない(笑)
空気読めずに無視、それが作為的じゃなくて、
無邪気なので、
ファンが堪えねばならぬ堪えよというか(笑)
でも、穏やかな日常を教えてもらって、安心ではないですか?

思えばGANTZでは《ひとには役目がある》ということを、
まだ見ていないのでえらそうなことは言えないけれど、
《マイバ》では、自分が積極的に何かのために関わろうとするその気持ちを、
この国の大きな岐路であるこの時期に、
教えてもらっているのでは、と思います。
GANTZは闘いの側面は横においても、
この時期によかったなあといまだに感謝しています。
おひとりおひとりの発言を丁寧にひろってくださって、
ありがとうございました。




まろうさぎさん、
いつもまろうさぎさんのレポを読ませていただく幸せをかみしめています。
が、ひとそれぞれのレポがあって、
それぞれの感動があるから、ひとつひとつが貴重、
というのが私の持論です。
L図書は管理人が出かけないやつなので(すみません)、
本来ならこういうレポはあり得ないのです。
おふたりに感謝しています!!
ありがとうございます。

返信する
Unknown (さく蔵)
2011-05-30 23:27:43
>樹さん、こんばんは。
いつも失礼なことばかりしていてすみません。
またこのたびも拙いレポを記事にして下さって、ありがとうございます。
私が書かなくても、と思うのですが、それぞれの感動がある、
というお言葉に励まされて、ちまちまやってます…。
思えば私の出身地などは(松山さんの地元同様)映画館が無いわけで、
そういう場所にお住まいの方々にも、幸い今気楽に映画館に行ける私が、
みんなが大好きな松山さんの舞台挨拶の様子など、お伝えできたらうれしいなと、
それが役目と言うか、持論です。←どこかで聞いたような…(^O^)

>この時期によかったなあといまだに感謝しています。
GANTZは確かに樹さんが仰るとおりの映画だったと思いますが、
マイバックページはまたちょっと違うけど、
今の時代に無いものが溢れている映画ですし、
この舞台挨拶の皆さまのお言葉を踏まえると、
またたくさんのパワーがもらえる映画だと思います。
樹さんは明日ですか?早くご覧になれるといいですね♪



>まろうさぎさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
絶対にまろうさぎさんもいらしてるって信じてました。
本当にいつか、お目にかかれたらうれしいです!!!

私も2回はキツイだろうな~と思っていたのですが、
苦もなくすんなりと観ることができました。
また観たくなってます(笑)
舞台挨拶も、力強い素敵な内容でした!
「邦画史に残されるべき名場面」
最後まで席を立たずに、たくさんの方に観て聴いてほしいですね。
返信する

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