
朝から「大河への道」観てきました
きょうは梅田で8時40分から上映の≪大河への道≫を見てきました。
ほのぼの映画だと勝手に思っていたんですけど、
ハラハラドキドキ、
そしてどうするの?どう言うの?的な瞬間を経て、
感動の一瞬!
そして現代パートへ。
観た人ならわかると思うんですけど、でもネタバレなしには書けないので、
ネタバレご容赦でメモ程度に感想を残します。
*************************************************************************
映画は江戸時代と現代の2つの舞台となっているけれど、
これ、江戸時代だけにしなかったのが成功のカギなんだろうなあと思う。
たしかに、伊能忠敬を知らないひとは数少ないと思うけれど、
日本地図をはじめて書いた、というだけでは、その物語に入ってゆけないもの。
志の輔さんがいくら話の名手だとしても、落語での二時代を舞台とする、
この構造があったればこそ、だったのだろうなあ。
それぞれの時代を役者さんが二役演じているのも面白かった。
役者さんたちはご苦労だったろう。
中井貴一さんと松山さんのコンビがとてもよかった。
ほぼ全編出てるんじゃないの、というくらい中井さんが出てらしたけど、
それが少しも過剰な気がしないし、
地図お披露目の場で、幕臣たちから退路を切られて、追い詰められる場面では
大河ドラマさながらの緊張感があった。
あの瞬間は≪鳥肌≫とは違うと思うのだけれども、
まさか、こんな展開に連れてこられようとは、とドキドキした。
地図は出来上がってしまえば、それで大団円を迎えると思っていたので。
松山さんがお茶目だった。そのお茶目さ加減の塩梅がよくて、
中井さんも松山さんも可愛さが渋滞していた(笑)
松山さんの前では中井さんが「お前なあ・・」と困る上司なのに、
いざ、脚本家さんのところに行くと、おたおたしちゃう、そのギャップが可愛すぎた。
そして最後には、伊能忠敬への敬意のように、脚本家に師事しようとする姿勢が
素晴らしいなあと素直に尊敬できたのだ。
北川景子さんは江戸パートの役が素晴らしかった。
ともすれば男の仕事、ロマン?の話になりそうなところを、
画面に現れない伊能忠敬を愛し尊敬する女性として清々しく、たくましく、そして悲しかった。
ときおり、投げかけるきりりとしたまなざしが鮮やかだった。
唯一の憎まれ役の西村まさ彦さんはいいお仕事をなさっていた。
コメディをさしはさむ余地があるんだ、とにやにやしていたけれども、
墓場で差し替えられた、ちいさなわらじ、墓場から持ち去られた伊能忠敬のわらじが
まさか、上様のまえで、観客涙腺決壊の伏線になろうとは想像もできなかった。
見事だ。
伊能忠敬が亡くなってから、影武者をたててまで、地図作成を続けた人々の
亡き伊能忠敬を大事に守る姿勢と、隠し通し、嘘をついて御用金?を調達しつづけたことへの
責めを受ける覚悟。
自分がやるべき仕事とそのことにたいする矜持がまぶしかったし、胸うたれた。
あらゆることには始まりがあって、伊能組?のような人々がいたのだろうか。
映画公開が去年なら、また感慨はちがったかもしれない。
国のかたち、領土に今ほど敏感な時はないだろう。
草刈正雄さん演じる上様が「これが余の国か」という言葉に一瞬だけこころが乱れたのは、
今回の侵攻が胸のなかにあって看過できなかったのかもしれない。
無名の、伊能忠敬のもとに集まった人々、ひと針ひと針、針をさして地図の位置を確定していくことと、
そんなひとたちが成した大仕事を、自分が築いて得た財産のように鳥瞰する権力者の傲慢と。
橋爪功さんの、老いた脚本家が素晴らしい。
中井さんがいて、そして橋本さんがいることで、映画の世界に説得力が生まれた。
昔、「咳をしても一人」という句を詠んだ放哉という俳人のドラマがあり、
放哉を橋爪さんが演じられていた。そのドラマに感動して、橋爪さんが主役の
「ジュリアスシーザー」を観に行ったことを思い出した。
小さな劇場で上演された舞台で、異国の衣装を身にまとった橋爪さんはとても小柄だったのだが、
その存在感ははんぱなものではなかった。
そして外国の話であるはずなのに、とても身近なものに感じられたのだ。
あの橋爪さんの説得力たるや、オーラとでもいうべきものを帯びている。
だからこそ、観客は、あの脚本家が、なにに≪鳥肌≫がたつのか、
そのことにも引き込まれたのではないかと思う。
実は妹は志の輔さんの声が苦手なのだという。あのだみ声が。
私も桂米朝さんのような、すっきりと聴きやすい、正調上方落語のほうが好きだ。
でも、創作落語は、そのひとの声でしか聴けない。
志の輔さんの落語が聴きたくなった。
≪大河への道≫はやがて、後世に残り、伝えられていく落語になるんじゃないだろうか。
なんとなんと!私も今日、観てきました!!(あ、日付変わったので、昨日ですね)
レディースデーやら、なんちゃらデーやらの割引の日を避けて、すいてそうな平日の午前狙い、
自分の予定を照らし合わせつつ、少しでも早く観ようと思ったら、今日しかなかったんです!!
ええ、ほのぼのだと思っていたのに、ハラハラドキドキでしたね。
大満足です!!☺️
現代パートの松山さん、髪型がすこぶるヘンで…とてもかわいい!!
全編、可愛さ渋滞、ホントに。
江戸のパートは、息もつかせぬ展開で、いや、予想以上に、こんなに泣いて笑って、
コメディーでサスペンスな映画って!!
(チューケイさん、4人目の妻って、どんだけ…伊能忠敬のイメージひっくり返りますよぅ)
狙い通り映画館はすいていて、お客さんはご年配の方が多く、ご夫婦連れもいらして、
クスクス笑いも起こり、『面白かったあ〜』と帰られるご婦人もいて、
関係者でもない私が安堵(笑)
でももっとお若い層にも観てほしいなぁ、と思いました。
松山さんの役名が木下なのは、スポンサーの木下グループに気を遣ってなのかな??なんて、
映画に感動したくせに、大人の事情を考えちゃうのでした。😏
コメントありがとうございます。
返信がたいへん遅くなりまして、すみません。
1週間たちまして、こころに残っているのは、
草刈さんと中井さんが対峙する場面。
そう、あの感動巨編でございます。
さっきあの感動を思い返していたのですけれど、
あの役者さんたち、逆はありえない配役だったなあと。
もちろん全編を通してもそうなんですけど、中井さんありき、なんですけど、
草刈さんも実はすごく大きなお仕事をなさったんではないかなと。
上様の常人ならざる気配、雰囲気というものが草刈さんにはぴったりですよね。
朝ドラではちょっと役の幅を広げられたようですが、
やっぱり草刈さんはこっちでしょ、と思ったのでありました。
映画「桐島、役者やめるってよ」でも桐島は出てこなかったけど、
伊能さんが出てこないのはどう考えても素晴らしいですよね(( ´艸`)
田中泯さんあたりが演じたら、橙子さんもびっくりの、
4人の妻、で「やめてー」の大人女子の悲鳴が聞こえそうです(かなりのお姉さまかしらん^^)
中井さんと松山さんの配役は言わずもがな、
凛とお茶目を2時代で演じ分けの北川景子さんも、
この映画では配役が効いてますねー-。
蛇足ながら、インスタでは農業に勤しむ松山さんの写真がいっぱい。
嬉しいですね。皮革ショップのことだけじゃなくなってきたー。
コメント数が少ないので目にとまるかも、なんてコメントしたりしてますよ。
アイコンはキムソクジン様でごめんなさい、ですです^^
桐島が辞めたのは部活でした。
なんたるこっちゃ^^
ごめんなさい。