読んだ感想は、面白かったのだけれど、もうあとちょっと一ひねり、何か欲しかったという、若干物足りなさみたいなのを感じました。3つ★半
小川洋子さんの小説に登場しがちな不審なおばあさん(若干ストーカー気味な)を連想させられる、黄色いカーディガン女の主人公。
途中までは凄くワクワクして、どうなるんだろう・・と楽しく読んでいましたが、
★以下ネタバレ★
紫のスカートの女と仲良くなるチャンスは、あったと思うのだけれど、結局最初に声をかけ接点が出来たのは、最後の方でしたね。不倫していた所長が階段から落ちて死んだかと思った時の、あれしてこれして・・という指示。これには、少々ビックリ。
その通りにロッカーまで行ったみたいだけど、結局トンズラされてしまったみたい。
紫のスカートの女は、途中から普通の人に段々なって行きました。
死んだと思っていた所長が怪我で済んでいて、お見舞いに行った先で、主人公が「時給をあげて欲しい」とお願いすると、君みたいに欠勤遅刻が多い人は・・って言われるのだけれど、紫のスカートの女と所長が言い争いしていた時に聞いた、ホテルに泊まった芸能人の下着を拝借した話をこっそり言って、所長に「考えておく」と言わせる。
その後、あの公園でクリームパンを買って食べる主人公 以上
ホテルの清掃のバイトって、シャンプーとか拝借してる人も多いんだーとか、お客さんが残して行った食べ物とかフルーツや、有料のお菓子なんかも、たまに食べちゃったりするの?という、驚きがありました(ホントなのかな)
女ばかりの職場での嫌がらせとか、そういうシーンも多くて、あんまり気持ちの良い内容ではないかも・・・。
「こちらあみ子」を面白く読んだのが2012年だったんですね・・。7年も前だったのか・・。3年位前の気がしていたけれど、自分の感想を読んでも、殆ど思い出せないという有様。7年の歳月を感じます。
今村さんのその後の新刊、読んでみたいな、と思っていたのに、すぽっと抜けていました。
今年、芥川賞を受賞したというニュースを聞いて、今村さんのことを思い出して、慌てて図書館にリクエストするも、回って来たのが、今と、ずいぶん待ちました。
やっぱり賞を取ると凄い人気になるものですね。
むらさきのスカートの女 2019/6/7 今村夏子
内容紹介 近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性のことが、気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で働きだすように誘導し……。
こちらあみ子
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