家計が変わる、じぶんが変わるコンサルティング事例

個人相談の事例と解決方法をご紹介してます。(尚、お客様の特定が出来ないよう詳細は変えております)

早期退職後のライフプラン

2016-06-03 13:20:38 | 退職前後
<プロフィール>
夫 会社員 55歳 
妻 パート 49歳

長女 26歳 社会人 同居
長男 21歳 大学生 関東で一人暮らし

貯蓄 800万円
退職金(予定) 1500万円
 
住宅ローン残高 1300万円 返済終了年齢(夫)67歳

退職後は関連企業に再就職の予定


<相談内容>
 60歳を待たずに半年後(55歳)で退職する予定。下の子どもが大学3年生で仕送りが必要です。就職難ということと、理工系という理由から大学院への進学を希望しています。

教育費は、退職金の1500万円と貯蓄が800万円あるため工面はできますが、このまま切り崩していって大丈夫でしょうか。

また、今後は再就職をしますが、退職前の手取りで50万円あった月収が15万円まで下がるため生活費を大幅に見直す必要があります。

退職が早めだったため会社の説明がほとんどなく、年金や保険の手続きがきちんとできているか心配です。


<お客様の課題>
貯蓄は退職金と合わせて2300万円あるものの、住宅ローンも1300万円残っており、正味の財産は1000万円です。
 さらに、子どもの教育費や仕送りが2年延びることで約500万円の教育費が余分に必要です。

今後の30年以上にわたるセカンドライフ全体を見据えたマネープランが必要です。


<アドバイスとその結果>
キャッシュフロー表で確認すると

子どもの大学院進学、結婚資金、住宅のリフォーム等行なっていった場合ご主人が70歳時点で貯蓄が底をついてしまうことがわかりました。

①まず、手元の支出を見直します。
仕送りもあり、生活費を使っているつもりはなかったようですが、月額7~8万円の使途不明金(何に使っているかわからないお金)があることがわかりました。そこで各支出を予算立てして管理するようにしました。

②現在加入中の保障は死亡保険金額が合計で5,000万円もあり、高い保険料を払い続けることになっています。

幸い会社の団体保険を退職後も移行して続けられるため、医療保障5,000円と死亡保障1000万円(一定年齢ごとに保障額が下がる)をこの団体保険で確保し、他は解約しました。

これで月3万円程度支出をカットできました。

③公的年金額を確認したところ、年金加入期間が33年間ということで思ったより年金額が少ないことが判明。

 62歳から受け取れる部分年金を補完するため、またより年金を増やすことが大切だとわかりました。そこで、再就職先で厚生年金に加入しながらできるだけ長く働くことができるよう準備をすることになりました。

 また、今後の働き方によってはご主人の年金受け取り開始時期を繰下げることで年金を増やすことも視野に入れています。

④退職金は企業年金で受け取った方が受け取り総額が多くなり、受取期間の運用利率もちまたの金融機関の金融商品の利率より高めのため、一部を企業年金で受け取ることにしました。

⑤住宅ローンは教育費との兼ね合いで当面500万円を繰り上げ返済に充てることにしました。これにより、返済利息が160万円、返済年数が7年短くなり60歳で返済が終わります。


<お客様の感想>
今後の支出を考えたら、退職金があってもムダはできないことを実感しました。

今までどんぶり勘定だったことを反省して、計画的に家計をすすめていくきっかけになりました。

健康保険の選び方や、公的年金の金額や受け取り方の違い、雇用保険から支給される助成金のことなど、「知らないと大きな損」になることが退職時にはたくさんあるのだと驚きました。

ご助言大変参考になりました。





子ども独立後のライフプラン

2016-06-03 13:18:09 | 退職前後
<プロフィール>
夫55歳。妻57歳。
長女28歳は結婚して他県へ。
長男25歳は社会人。関西方面で勤務。

<ご相談内容>
自宅から会社に通っていた長女が結婚して他県で暮らすことになりました。
夫婦2人だけになり、急に家が広くなったように感じます。
妻は従来から考えていた今の一戸建てから市内中心部のマンションに移り住みたいと考えています。対して夫は長男が帰ってきたときのことを考え家を残すべきだと思っています。

<お客様の課題>
一戸建てを将来リフォームして居住する場合(二世帯住宅への建て替えも検討)の費用とマンションに住み替えた場合の費用を比較して、今後の住居のあり方を検討したいとのことです。

そこで、

リフォームをした場合と住み替えをした場合のそれぞれの費用とその後のキャッシュフローを比較しました。

また、あわせてそれぞれのメリット・デメリットをあげてみました。

*住み替えの場合

メリット
①2人で暮らせるサイズのマンションに住み替えることで、掃除等の家事負担が軽くなる、防犯も鍵ひとつで容易になる
②中心街のマンションを選ぶことで買い物、医療施設へのアクセスが徒歩圏内に
③中古マンションをリフォームすることで、バリアフリーにも対応。価格も新築よりリーズナブル。将来売却をすることを考慮して値段の下がりにくい立地を厳選した。どちらかが万が一のことがあったときに再度住み替えが行いやすいように配慮


デメリット
①管理費・修繕積み立金の費用負担発生
②郊外から中心街への住み替えなので思ったほど固定資産税も下がらない
③新しい場所で人間関係を作り直さなくてはいけない


*一戸建てを2世帯住宅にリフォーム

メリット
①将来的に同居することで親・子世代が生活を支えあうことができる
②マンション購入に比べ高額になるが、超過分は子どもが負担する


デメリット
①同居ができない、解消するなどした場合の対応策を考えておく必要がある
②二世帯住宅の費用は2,500万円から3,000万円を予定。住み替えのマンション+リフォーム費用が2,000万円程度と比較して高額となる
③2,000万円までは親が、1,000万円子どもが負担する予定


<アドバイスとその結果>

今回の場合、資金計画の上ではマンションへ住み替えるほうがトータルで費用負担が少ないことがわかりました。

さらに、資金計画を見ることがきっかけに、夫婦の老後のイメージ(介護状態になったらどうする、どちらかが独りになったらどうする)ということを明確にしていただき、その上でどういう住まい方がベストなのかを改めて判断していただきました。

その結果、マンションを購入することになり、物件探しと現在の家の売却のお手伝い、さらにはリフォーム業者との折衷もいたしました。(関連会社LMFにて受注)

築27年の住宅のリフォームをきっかけにでてきた終の棲家を考慮にいれた新しい住まい方を提案させていただきました。