グリム童話は、子どもをとても引きつけます。
おとなだって、引き込まれます。
こども向けに書きかえられたものも多いけれど、
できるだけ、原作に忠実なものを選びたいです。
誰でも知っているかもしれないお話だからこそ、本当のものを。
「ブレーメンのおんがくたい」 福音館書店
絵:ハンス・フィッシャー 訳:せた ていじ
初版1964年 古くから読み継がれる本なのに
古くさくない、絵はなんだかおしゃれっぽいパリな感じ…と思ったら、
フィッシャーさんは、スイス、ジュネーブの芸術学校であの有名な、パウル・クレーから教えを受けたそうです。クレーは私が心惹かれる画家さんだもの、この本にも目が留まるわけなのね。
訳者は児童文学者の瀬田さん、この方の日本語は本当に味わいがあって美しい。少したっぷりめの文章量、でも心地よく響いて飽きません。
きょうも5歳くらいの子が、よくききました。
幼い頃からこのように、いろいろな表現のことばの海で、ゆたかに泳いでゆけますように。