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越中国の歴史と文化

越中国(富山県)の歴史と文化を紹介します。

藩政期越中国と蘭学の関係~西洋の学問と人々

2006-11-29 18:38:21 | 藩政期越中国と蘭学の関係
開講にあたって
越中国は藩政期に各地で町人・農民による文化が成熟し、人々は学ぶことに旺盛でした。当時は儒学の全盛期でしたが、医学に関しては蘭方を学ぶ医者も少なくなく、やがて彼ら蘭方医が加賀藩と富山藩に登用され、蘭書の翻訳、化学実験、兵制改編などにあたることとなります。また測量についてもヨーロッパの道具が導入され、算学に通じた人たちにより正確な地図が作られるとともに、天文学も発達し、暦の改正がなされました。実はこの背景にわが国の文化があったのです。例えば石黒信由の越中全図の大きさに着目してみてください。伊能忠敬の地図も同様なのですが、畳に広げて一覧できたのです。この点で壁掛で用いたヨーロッパの地図とは異なります。 この講座では、技術的なことよりも文化的背景や人物に重点を置き、越中国に蘭学(洋学)が入ってきた過程を俯瞰します。きっと今まで気が付かなかった郷土の歴史が見えてくることでしょう。
■注記
 ● 文中の用語の使い方、使用した漢字、句読点などは、原則として引用した文献に合わせました。
 ● 使用文献は、全講座の最後に一括掲載し、直接引用した史料のみ適宜表示しました。
 ● 文中の年月日は旧暦を使用しています。