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KYOKO - HAN

Kyoko日和

太郎さんの話

2013年02月13日 01時54分09秒 | 日記・エッセイ・コラム

お客さまも12時前にひけて、冷たい雨も降るし、今日はもう誰もお見えにならないだろうから、ここらで店じまいしようとしていたら、近くのお茶屋の若女将さんがのぞいてくれた。

せっかくだから少し飲みましょうと世間話しをしながら飲んでいると、突然若女将のM香ちゃんが・・・

『京子さんのお隣に太郎さんが来てはります・・・。』

『?。誰なんその太郎さんって?』

ほとんどパニックの私はカウンターで膝を強打しながら草履も脱いで逃げました。

誰?太郎さん?

母も弟も叫び? 店内は身内でパニック?

『太郎さんが逃げるゥ~!』

『・・・ん?何処に?』

ふと見るとこの季節にしては立派なCockroach?

たくましいM香ちゃんはさっさっと捕まえてくれました。

『捕まえてくれて有難う?・・・だけど、ビックリしたよ~太郎さんなんて言うからてっきりおばけかとおもたやん』

と私が言うとM香ちゃんは 『驚かしてスンマヘン。昔、私のいた置屋さんでCockroach?が出た~言うて怒られたことが有って、それから太郎さんとか、花子さんとか呼びますネン。』

なるほど納得だけれど本当に怖かった。

そう言えば昔、これまた家の中で巨大なクモが出た時、私とF愛ちゃんが『デッカイ蜘蛛が出た~?』と部屋の襖を倒しながら逃げ惑うのを見て今はいない祖母が 『ちょっと? お待ちやす? 大きい蜘蛛がでたえ~と御言い? 』っと怒っていたのを思い出しました。

いかなる時にも、どのような場合でも祇園は雅だと感じる私でした。