相場の詩(うた)

青山在住のトレーダーのブログ

「礒江毅・写実考~GUSTAVO ISOE ' s Works ~

2009年06月28日 | アートのこと
磯江毅 写実考──Gustavo ISOE's Works 1974-2007
磯江毅 写実考──Gustavo ISOE's Works 1974-2007
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2009-03-26

30年以上、スペイン、マドリッドで活躍した、日本人画家、礒江毅の作品集。

彼の生涯の、ほぼ全作品を網羅しているほか、彼自身の写実絵画論、交遊のあった、アントニオ・ロペス・ガルシアの寄稿文なども収録、貴重な資料となっている。

現代において、写実とは何か ?  を考えるうえで、最適の書。

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「美しき諍い女」(DVD)

2009年06月28日 | アートのこと
美しき諍い女 デジタル・リマスター版(2枚組) [DVD] 美しき諍い女 デジタル・リマスター版(2枚組) [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2010-03-03

西洋絵画の伝統にとって、「永遠のエーマ」、といった感がある、裸婦画だが、

製作現場における、描く者(画家)と、描かれる者(モデル)の関係そのものを、

テーマとした作品、というのは、小説、映画などを通して見ても、驚くほど少ない(というか、無い)。

西洋絵画にとって、この世界は、それほど、長い間、

公然の禁忌(タブー)だったとも云えるが、

ジャック・リヴェット監督が、

その禁忌の世界に踏み込んだのが、「美しき諍い女」、という作品。

フレンホーフェルという老画家が、

マリアンヌという若い女性をモデルに、

「美しき諍い女」、というタイトルの絵を完成させていく、という物語で、

絵の制作過程の全体

(デッサンに使われる木炭の音、油彩の筆の音、画家の視線の動き、画家とモデルの微妙な心理や息遣いなど、裸婦画、というものが出来上がるまでの、ほとんどすべて)が、

実に、リアルに、映像におさめられている。

主演の、エマニュエル・ベアールが、

4時間近い映画中、ほとんどが全裸、音響ナシ、

という、ある意味、異様な映画だが、

考えてみれば、もし、この映画を異様と云うなら、

西洋絵画の伝統は、なんと呼べばいいのか ? 

そんなことを考えさせてくれる映画だ。

フェミニズムと絵画、という視点からも、必見だろう。

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