日高の山に魅せられて !!

ハンパな山男の山行記録 !!

野塚岳~オムシャ~日高十勝岳~楽古岳縦走(春山)!!

2012年05月03日 | 日高山脈
野塚岳(1353.2m)~オムシャヌプリ(西峰1379m・東峰1363m)~日高十勝岳(1457.2m)~楽古岳(1471.9m)縦走!!


赤線が行き、青線は帰りのルート

4月28日(土)~30日(月) ピストン縦走  

単 独

総行動時消費水量    2.300ml(食事を含まないポカリの量)
総行動距離       約20.100km
総行動時間         22時間05分

連休前でも、週末の天候次第では決行と考えていたが、結局、連休前半の三日間での山行となった。三日間ともに快晴と天候にに恵まれ、風もほとんどなく、例年同時期としては雪陵が以外と痩せており雪屁らしき雪屁も見られない。岩陵帯超えに、夏山モードで這い松漕ぎも2ヶ所ほど、P1343m~日高十勝岳の間は切り立っており、変化があり楽しい山行であった!!
 

  
28日(土) 快晴
行動時消費水量 800ml   行動距離 約5.000km   行動時間 6時間28分

自 宅 6:00 → 7:35 野塚トンネル駐車場 8:00 → 10:27 co1147m → 11:27 co1223m 9:44 → 12:23 野塚岳 12:40 → 14:26 P1232m → 15:30 オムシャ(西峰)取付(BC) → 18:00夕 食 → 20:00 就 寝

朝5時に起きる。いよいよ3回目の挑戦である。特別難しいルートでは無いが、過去2回(09、11年)風とホワイトアウトで1日停滞後撤退している。気合いを入れ出発する。天気も良くワクワクする。峠道に入り例年と様子が違うのに気づく。雪が少ないのである。野塚トンネル駐車場に着きトヨニ岳 への稜線を眺めても雪屁があまり見当たらない。沢越えの尾根取付もすでに雪が無くなっている。今年の南部は雪が少なかったのか!?


    出発地点の野塚トンネル駐車場       
                    
                             トンネルからすぐの尾根取付 
    
肩からの稜線、鹿道がしっかりしている 

駐車場には何台かの車が止めてある。単独者がおられ挨拶を交わす。ピリカへ向かうとの事。無事に増水している沢を超えられると良いのだが?気温が高く雪崩の事が気になるので、トンネルすぐ上の尾根にスノーシューをつけて取り付く。笹も少なくブッシュも薄く、いきなりの急斜度はキツイが、マイペースで上を目指す。尾根途中より鹿道があり雪陵帯と交互に利用する。


P1223mへの雪陵 

スノーシューを付けたり外したりでちょっと面倒だ。P1147mに着くとなかなかの眺めが現れる。天気は良いし気分も最高である。それにしても雪は少ない感じだ。


                          野塚岳


          野塚岳山頂 

co1223m辺りに着くころ野塚岳東斜面に単独者が見える。私もそうなのだが、好きな人がいるものだと笑ってしまう。トヨニ岳方面の稜線には雪屁は無い。山肌を眺めてもやはり雪は少ないように感じる。昼過ぎに野塚岳山頂に着く。ザックが一つ置いてある。P1331m方面に人影が。その方のものであろう。ザックの大きさから日帰りであろう。それにしても素晴らしい眺めだ!!北にトヨニ連山、西に太平洋、南に楽古・十勝岳・オムシャの3山、東にも太平洋と何ともしびれる!!


                      オムシャと楽古岳 


                      トヨニ連山 


                      大樹側太平洋 

予定より1時間の遅れである。おにぎり1個をほうばり先を急ぐ。雪の無くなった野塚岳南斜面を下り、登り返すころから体がだるくペースがさらにダウン。P1232m前後の雪陵は一部消え岩陵帯を超えたりと疲労困憊である。今日の行程はオムシャ超えなのだが、あきらめる。何とか頑張りオムシャ西峰の少し取り着いた斜面で幕営とする。へろへろである。水を5ℓ作りながら安着祝い!!へろへろでも焼酎を飲む元気はまだ残っていた。美味い!!!


                      淡い夕日 

淡く染まった夕日を眺め、一人乾杯だ!!この一時が大好きだ!!やはり山中泊である。食事をすませ、明日の行程を見直す。今回、このルートの最大の目的は、09年に楽古岳十勝側ルートより撤退した地点までの遠征である。このBC地点から私の体力では楽古岳までの日帰りピストンは時間的に厳しく、この時点で楽古はあきらめる。折り返しのタイムリミットを11時半と決め、進めるところまでと決め、眠りに着く。一度、小用時空を観たが月明かりが強すぎ、輝く星は街から観るのと変わらず、さっさとシラフにもぐりこむ。
       

29日(日) 快晴
行動時消費水量 1.200ml   行動距離 約 10.400 km   行動時間 8 時間 34分

起 床 4:00 → 朝 食 5:00 → 6:00 オムシャ(西峰)取付(BC) → 6:36 オムシャ西峰 6:40 → 7:03 オムシャ東峰 7:05 → 7:36 P1343m 7:40 → 8:10 P1249m 8:15 → 10:04 日高十勝岳 10:15 → 11:12 P1285m手前コル(目的地) 11:19 → 13:45 日高十勝岳手前コル(トラバース)13:50 → 15:16 P1343m → 15:56 オムシャ西峰手前コル(トラバース) → 16:39 オムシャ(西峰)取付(BC) → 18:00 夕 食→ 19:30 就 寝

目が覚めたが体がだるい。気合いも入らない。外を眺めると快晴!!朝焼けが綺麗だ!!

     
                     力をもらった雲海と朝日 

少しだが気力を盛り返す。昨夜に続き、アミノバイタルを飲む。食事を摂り出発する。日帰りピストン装備なので体は軽い。動きだすとだるさは消え、快調に進む。オムシャ西峰から眺める野塚岳とP1331m峰、裏オムシャか!?東峰を超えP1343mの頂きに立ち、そこから日高十勝岳までの稜線の迫力に驚く。


         十勝岳までの稜線なかなかだ!! 斜面に発達した鹿道が 


                 オムシャ西峰山頂とP1331mと野塚岳 

標高は無いが、なかなか切り立っておりその先の十勝岳への稜線も岩肌があり良い感じである。痩せてはいるが雪陵帯を利用し快調に進む。雪陵がなければ結構な迫力だと思われる。10時過ぎ日高十勝岳の頂きに。眼前にP1231mと楽古岳が!!この角度からの楽古岳は、あのシャープなイメージが崩れてしまう。P1231m直下の目的地へはあと少し。1時間ほどでたどり着く。09の時のキャンプ地は100mほど上なのだが、このあたりまで進んで来ていたので、ここでやっと3年越しの目的が達成された。日没までにBCまで戻らなければ。日高十勝岳までの登り返しに時間がかかるので思い切って結構な北東斜面をトラバースする。雪渓はかなり腐ってきているが滑ってスピードがついてしまうとただではすまない感じである。一歩一歩慎重に進む。

               
                   トラバース時、見上げる十勝岳 

1時間は短縮出来たもよう。風が吹き上げるP1343mを乗り切り、BCへの最後のオムシャ西峰を慎重にトラバース。16時半過ぎBCに戻る。楽しかったが、きつかった。一休み後、食事を摂り爆睡へ。



30日(月) 快晴

行動時消費水量 300ml   行動距離 約4.700km   行動時間 3時間36分

起 床 4:00 → 朝 食 5:00 → 7:30 オムシャ(西峰)取付(BC) → 9:59 野塚岳 10:15 → 11:26 c野塚トンネル駐車場 11:45 → 12:25 ナウマン温泉 13:25 → 14:20 自 宅

外の明るさで目が覚める。テントより顔を出し外を眺めると今日も快晴!!綺麗な朝焼けである。あとは、野塚岳を経由して下山するだけ。なんとなく気持ちが軽い。のんびり食事を摂り、パッキングを済ませ7時半にBCを発つ。大声で「ありがとう!!オムシャ!!ありがとう!!十勝岳!!」と叫ぶ。素直に、この山々に対する感謝の気持ちである。


            野塚岳(右)とP1331m(左)裏オムシャ??! 

野塚岳まで2時間以上掛る。山頂には無数の足跡と、ブロックを積んだ後がある。昨日、日帰りピークハントした方々がいたのであろう。最後に、南日高の素晴らしい眺めを観おさめ、山頂を後にする。P1223m手前のコルから雪渓の沢を尻滑りで一気に高度を下げ沢の合流点へ下りる。

                 
                     沢に押し出したデブリ 

早めに沢の東側に移動し、野塚岳山頂より1時間10分程度でトンネル駐車場に着く。着替えを済ませ、帰りに忠類ナウマン温泉にて体を癒し忠類市街の食堂「若水」でざるそばを食べ帰宅する。




《つぶやき》

この山行、天気に恵まれた。
携帯を落としてしまった。これさえなければ完璧に楽しい山行だったのだが?!
沢沿いルートとトンネルすぐの尾根取り付ルート、距離にして300m程度しか差がない。鹿道が発達しており、この尾根ルートも面白いかも?!
初日に2時間半のタイムロス、まだまだ計画に甘さが!!
野塚岳~オムシャヌプリ、P1343m~日高十勝岳間は岩陵帯があり切り立っており落ちるとただではすまない。ヘルメットは付けたほうが良いと思う。
山中泊、やめられない!!
楽古岳~芽室岳間の単独縦走、残りペテガリ~神威岳~ソエマツ山間とピリカヌプリ南斜面200mとなる。
沢筋の雪渓尻滑りでの下り、下りて見上げてからハッとする。もっと慎重にならなければ!!
熊の気配は全くなかった。
山中では、一人の方を見かけたが、それ以外は誰にも会わなかった。
急斜度の雪渓トラバース、もっと慎重でなければ!!
雪が少ないのでペテガリ~神威間、月末いこか?!
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