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創造力復活

2014-06-03 04:27:00 | 日記

​「うわ~もう堪らんな。」

普通に歩いているだけで汗が湧き出てくる。

カッターの内側の下着が湿っているのが判る。

湿度が比較的低いのがまだ救いだ。

 

それにしても何だこの暑さ。

まだ5月の末だというのに連日の真夏日。

今でこれなら7月8月の夏本番が思いやられるってものだ。

 

今年は3月になっても関西で雪が降るような異常とも思える気象だったが、

確かあの頃ラジオやテレビで気象予報士の今年の夏予報なんてのをやっていて、

今年は平年より冷夏だなんて言ってたように思うぞ。

 

冷静に考えりゃ気象予報士に限らずアナリスト、評論家の類を信用するのもどうかであった。

地震が起きれば防災評論家、北朝鮮がミサイルを発射すりゃ軍事アナリスト、

飛行機事故が起これば航空評論家等あらゆるジャンルに彼らは存在していたのだ。

事件や事故が起きないときには彼らは一体どこで何をしているのか

なんて解消されない疑問はさておき経済、政治は勿論スポーツ、料理、音楽、文芸、

芸能なんてチャンネルを捻ればいつでもどこかでお目にかかれるわけである。

 

元々評論家なんてその分野の専門家と言われる者であっても、

あくまで彼等個人の意見、考えを述べたに過ぎないのを金科玉条のごとく報じるマスコミと

それを簡単に信用してしまう一般国民の責任だからな。

 

評論家の肩を持つ気はさらさらないぜ。

寧ろ俺のように意地の悪い者からすればリーマンショックや大震災、原発事故を予測も

出来なかった時点でその分野の評論家達のいう事は信用ならんと思っているのだ。

勿論政治評論家なんてのもその類に入るわな。

 

投機的な興味は全くないけど昨年辺りから散々宣伝されているアホノミクスで

連日のように株価がどうとかこうとか報じられてる訳だけど、

あんなもん安○くんのお蔭でも何でもないでしょ。

例えば高名な経済評論家達が推奨する株を彼らがいくら買ったとか売ったとか

儲けた、損したなんて聞いた事ないよね。

他人には勧めても己が買ってない可能性が高いのじゃないのかと思うのさ。

 

決して資本主義社会を否定している訳じゃないぜ。

でも株価なんてのは需要と供給の関係で上下するという原理を知れば、

皆が買う前に(自己所有の株を持っていれば)値上がりして売れば儲かる、

多くの者が売りたいと思えば株価は下がるのである。

一般の者たちと逆々に行くのが投機的には良いってことだろう。

 

一般国民を誘導してその裏でこっそり儲ける奴等には良い気がしないだけなんだ。

因みにこれも国民の関心を逸らす為としか思えないけど、

国内株取引量の内で既に60~70パーセントが外国人投資家によるのも

日本国民にはあまり知られてないのじゃないかな。

俺の考えは別としてやっぱりそろそろ何かを感じ、考える時期じゃないのかとは思うけどね。

 

 

 

なんて俺に似つかわしくないだろう堅い話をしたいのじゃなかった。

汗だくの日中も夜になると随分と凌ぎやすくなってくる。

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特に海に面した神戸の浜側はその風がとても心地よい。

阪神大震災以降色々な意味でこの街も変わってしまった。

 

建物だけを眺めているとあちこち新しくなってあんな惨禍があったなんて

思いもつかない、いやつい忘れてしまいそうになるけど、

遊びやデートに行った思い出のスポットなんかが無くなってしまった現実を

目の当たりにすると都市が再生されていくのと裏腹に複雑な気持ちになるのさ。

 

何となく中途半端な気になって足が遠のいてしまったのもあって

神戸もたまに三宮にピンポイントで行く以外に殆どうろつくこともなく、

ポートタワーの近くにあるハーバーランドなんてのに初めてやってきたのは

あるライヴを観る為だったのだ。

全くの偶然だけど先日はやこま氏が通ったルートに重なるのは少々奇遇だ。

道中の阪急西宮北口、三宮も同じだしね。

 

さてもうここではお馴染みのギタリスト竹田和夫氏である。

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実は今年は約30年ぶりに「クリエイション」を復活し全国ツアーを始めたばかりだ。

以前一緒に組んでいたベースの大森氏、ドラムの高阪氏と離れてしまったのは

ちょぴり残念だけど彼等も一流のミュージシャン。

個別に連絡取り合える関係なのでJAZZ、R&B、からクラシックまでその気になれば

いつでも堪能できるのはある意味贅沢かも知れないな。

これも竹田氏が友人として紹介してくれたのがきっかけ、つまりはお蔭なのさ。

 

そのクリエイションだが現在全国ツアーの真最中。

先週の日比谷野音から始まり昨日は福岡、今日の神戸、明日の大阪と続いていく。

 

関西の俺としては距離的には神戸でも大阪どちらでも良かったのだが、

今まで行ったことないハーバーランドを選択したのは結果的に大正解だった。

モズライトカフェという名のライヴ会場は雰囲気最高の店だった。

 

通常ライヴ会場は狭い場所に小さなテーブルと折りたたみ椅子みたいな

感じの所が多く、勿論あちらも商売と考えればいたしかたない部分はあるのだが、

ここは生演奏の観られるレストランというのがより正確な表現かと思う。

 

ゆったりとした四人掛けのテーブルとクッションの利いた椅子が程良く余裕を持った距離に

置かれていて隙間に簡易の椅子を並べたり後部に立見席を設けたりもないのである。

個人的な理想はカップルで来るのがベストな場所でしょうな。

 

そこの最前列かぶりつきに陣取るとなれば

そりゃ俺の語彙では言葉に出来ないスーパーエクセレントな状態さ。

 

夕方福岡から神戸入りしたクリエイションの面々が軽くリハした後で竹田氏とも

数か月ぶりの固い握手の再会だった。

 

クリエイションとしてのライヴは初めてだったけど、これも言うことない素晴らしいもの。

もう演奏能力とか音楽性なんてどうでも良いとさえ思うくらいさ。

何十年と付き合ってきた者同士が久々にタッグを組んで廻るツアーは、

傍で見ているだけの俺にもビンビン来るくらいに熱い友情で結ばれているのが判る。

竹田氏のメンバーに対する眼差しが優しさに溢れてこぼれそうなのだ。

 

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また竹田氏を始めとしてミック三国(Kb)、ヒロ小川(Bs)、樋口昌之(Dr)の面々が

これまた羨ましいくらいのエエ歳のとり方なんだよね。

若い頃のギスギス、ギラギラがないのは無論、といって変に老け込んだ年寄臭さも全くない。

ミュージシャンという特殊な職業も関係あるのかも知れないが100パーセントの力を出し切るのじゃなくて、

3ナンバーの車で50~60キロで流しているみたいな余裕を感じてしまう。

 

上手く言えないし比較するのは全然意味がなさない話なのだが、

去年までの大森氏、高阪氏とのバンドは真剣勝負の総合格闘技で、

今回は大人同士の余裕ある息の合った掛け合いパフォーマンスみたいな、

肩の力が抜けたダイラケ、いとこい、やすきよ漫才的なものだろうか。

 

 

「resurrection(復活)」と銘打たれた新譜も購入済みである。

ムフフフ当然竹田氏だけでなく他のメンバーの直筆サイン入りお宝バージョンなのは

生でやり取り出来るライヴ会場の特権である。

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更にこの神戸では他の全国ツアーにはない超サプライズな出来事が。

スペシャルゲストとしてカウンターの隅に座っていたのはナナなんと「エディ潘氏」だった。

知らない者でもゴールデンカップスなら聞いた事あるだろう。

そこのギタリストというだけでなく松田優作でもヒットした「横浜ホンキートンクブルース」の

作曲者でもある最早日本の音楽界ではレジェンド的人物なのである。

よくよく考えりゃ親しくしてもらって錯覚してしまいそうになるが、

竹田氏自身が当然日本のR&B、ロック界ではそういう存在なのだった。

エディ氏とのやり取りで改めて気づかされるのも不思議なものだ。

 

後半エディ氏も加わり4曲ジョイントしたのを聴けたのは幸運だったと思うぜ。

 

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こうしてオープニングアクト1時間半、クリエイションで約2時間半の4時間にも渡るライヴは

時を忘れさせるほどに過ぎていったのだった。

昼間のじと~っとしたヌルさとは全く違うカラッとした熱い一日はこうして終わってしまった。

 

竹田氏の優しい人柄、人物の素晴らしさについては毎度書いても伝えきれないのだが、

今回も店を出る際、「後で(打ち上げに)行くでしょ?」と誘ってもらえたのは嬉しかったね。

 

時刻も23時、今日の夕方福岡から神戸入りして明日も大阪でライヴがある。

第一ツアーメンバーでもない一般客の俺が参加するほど厚顔でもない。

気持ちだけ有難くいただき店を後にすることにしよう。

すっと出された別れ際の右手を強く握り返したのは書くまでもない。

 

今日の結論。

「やっぱり何事もナマが一番」by北の○げおやじ

 

今宵は気分最高、焼酎も旨いっ、帰路の足取りもいつもより軽い気がするぜ!