「宇宙人王(ワン)さんとの遭遇」を観た。
間もなく閉館(12月2日)してしまう、最期の個性派ミニシアター・シアターN公開作品。閉館を目前にしても実に多彩な作品群をラインナップしている。
SF映画も昨今はニューエイジなストーリーのモノが増えてきた。「第九地区」や「アイアン・スカイ」など一筋縄ではいかない設定モノは事前情報だけでワクワクしてしまう。
しかし、蓋を開けるとB級映画なので過度な期待は禁物なことが多いが・・・
地球で一番多く話される言語の中国語を選択して勉強し地球に来たが、イタリアでもブルーカラーな階層のの人に捕らえられ、挙句に秘密警察に監禁・拷問をされる宇宙人を人権保護団体に引き渡そうとするお話は低予算な宇宙人モノではいいセンスなストーリーだ。
宇宙人のワンさんがビックリする度に頭のとさか状のモノが開いてパサッ!パサッ!と音がするのがまたいい。
オチ的にはアレックス・コックスの「デス&コンパス」と同じような流れなので、まあどんでん返しって程でも無いが、それよりも、事前の宣伝画像でUFOがローマに飛来しているモノを流してしまうのはどーかな・・と思う。
また音楽の使い方がよろしくない。
冒頭から不安な事が起こる事が決まっているような、いちいちな不安なSE。
中国語翻訳者が唐突に国家の裏の世界と宇宙人に遭遇してしまう映画のはずなのに・・・。
それに加え、別断笑わそうとしている映画で無いにもかかわらず、ヴェネチアで笑いが出たと言う事前情報の影響か?鼻から笑いに来ている客に冷めてしまった。
まるで、旬で人気なお笑い芸人が挨拶しただけで笑うグルービーな女子中学生とレベルが変わらない。
オタク感丸出しなこの現象を味わえるのもシアターNならでは。
そしてスッキリしない気持ちになるラストもシアターN作品ならでは。
そんなシアターNのクロージングはアルドリッチの「カリフォルニア・ドールズ」らしい。
最後の最後にもってくるなあ・・・!!