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モトログ ~ある診断士の終わりなき挑戦~

常に挑戦者であることでkurogenkokuは成長を続けるとともに、人の痛みのわかる診断士を目指します。

面的取り組みの重要性

2015-01-31 08:04:00 | 中小企業診断士

昨日はとある金融機関の新年会に参加しました。

どうもkurogenkokuです。


先日のセミナーでもお話ししたのですが、これから面的取り組みの重要性が増してくる、そのように考えています。
面的取り組みを別の言葉で表現すれば「連携」ということになるのでしょう。

例えば、秩父には秩父銘仙という伝統工芸があるのですが、素晴らしい素材でありながら、なかなかビジネスとして大成しない。
素材はつくれても、地域内で最終製品に加工するだけの技術が群を抜いているというわけではない。また個の企業に着目すれば体力(経営基盤)が脆弱で最終製品をつくっても在庫リスクに耐えられない。
だったらどうすればよいか。秩父は究極の素材メーカーに特化し、ブランド力があって販路を持っているメーカー(時により他の「産地」)の製品の一部に組み込めるような戦略にシフトしてみる。相互の強みを活かした戦略こそ生き残りの道なんじゃないかと考えたりするわけです。
お客様の視点に立ってみれば「秩父を買いたい」のではなく「よい製品(機能・価値)」を欲しいに決まっていると思うのです。一例として、現在、ある織元に「ひな人形」のメーカーを紹介しています。相手の高付加価値製品の一部に組み込まれるのであれば、素材としての価値も上がるし、在庫リスクの問題も解決するし、一石二鳥だと思うのですが、果たしてどうなるでしょうか。


我々の業界もそうです。
同業者のみで解決するより、行政、金融機関、大学等と連携しながら支援を進めていった方が、事業者にとってメリットがあります。

平成26年度補正予算や平成27年度予算の中身に目を通すと、このような面的取り組みに対し厚く配分されているような気がしてなりません。


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【593冊目】地方消滅 東京一極集中が招く人口急減

2015-01-30 06:58:00 | 読書部

kurogenkokuです。
593冊目は・・・。



地方消滅 東京一極集中が招く人口急減
増田寛也 著  中公新書


もともと人口減少問題について強い危機意識はあったので、本書で衝撃的なデータを見せられてもそれほど驚かなかったのですが・・・。
大切なのはこの事実(人口の推移は特殊要因がなければ間違いなくデータに近い状態になると思うので)と向き合った場合、単に驚くだけでなく何をしなければならないか真剣に考えることだと思いますし、何を優先すべきか正しい判断を下せることなんだ(曖昧な表現ですみません)と思います。

本書の中にこんな一文があります。
**************************
すなわち、現在の「人口減少」の動きを食い止め、「人口の維持・反転」を目指すとともに、地方が持続可能性を有する人口・国土構造を構築する「積極的政策」と、人口減少に伴う経済・雇用規模の縮小や社会保障負担の増大などのマイナスの影響を最小限に食い止める「調整的政策」とに、同時並行で取り組まなければならないのである。
**************************

人口減少の要因は低出生率によるものと、地方においてはさらに人口移動という問題が拍車をかけて起こるのですが、その両方に並行して取り組むことが重要というのが本書の核心です。

当然のことながら子供を産むのは当事者の自由なので強制はできませんが、経済的にも社会的にも少なくとも子育てしやすい環境整備は大切です。個人としてハード面の施策についてどうすることもできませんが、子供を持つ社員に対し休暇取得を快く受け入れるなど、ソフト面の支援に対しては可能な限り理解しているつもりです。

人口移動の流れを変えるのも地方にとっては簡単な話ではありません。著者の提言にもあるとおり、地方中核都市をつくりコンパクトなまちづくりを進めていくことは必要でしょう。そのためには地方生活圏を構成する自治体が互いのエゴに走ることなく、将来を見据えて協力していく姿勢がなければなりません。長期的視点にたち、複数自治体が医療や福祉、教育、文化施設などを共同利用するなど、ある程度のダウンサイジング化をすすめておき、コンパクトなまちづくりに移行しやすい体制をいまから整えておくのも優先されるべき事項ではないでしょうか。



ところで秩父は都市部よりも子育てがしやすく出生率が高い地域と思い込んでいましたが、実はそうとも言えない。悲しいデータを埼玉県のホームページで見つけました。

【合計特殊出生率の推移】
https://www.pref.saitama.lg.jp/b0713/documents/583804.pdf

母数そのものが少ない地域なので、年による多少の変動はあります。合計特殊出生率なので未婚率なども関係するかもしれません。いずれにせよ本書の指摘以上に人口減少の激しい地域だということを自覚して、いま何をしておくべきか正しいアクションが求められるでしょう。
kurogenkokuにとってはこちらのデータが衝撃的でした。


【目次】
序 章 人口急減社会への警鐘
第1章 極点社会の到来――消滅可能性都市896の衝撃
第2章 求められる国家戦略
第3章 東京一極集中に歯止めをかける
第4章 国民の「希望」をかなえる――少子化対策
第5章 未来日本の縮図・北海道の地域戦略
第6章 地域が活きる6モデル
対話篇1 やがて東京も収縮し、日本は破綻する 藻谷浩介×増田寛也
対話篇2 人口急減社会への処方箋を探る 小泉進次郎×須田善明×増田寛也
対話篇3 競争力の高い地方はどこが違うのか 樋口美雄×増田寛也
おわりに――日本の選択、私たちの選択


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新規事業開発セミナー

2015-01-29 05:41:00 | 中小企業診断士

あまりに疲れていたので、昨夜はさっさと帰宅。
子供たちと一緒に寝たから、HP回復です。


どうもkurogenkokuです。

昨日は秩父市雇用創造協議会主催の新規事業開発セミナーで講師を務めさせていただきました。

私達のまちの地域資源の有効活用で新たなビジネスを!
「秩父資源を活用した新規事業のすすめ」
https://www.c-koyo.com/ai1ec_event/1001/


いただいたテーマが地域資源だったのでそれを組み込んだ新規事業開発の話をしなければならなかったのですが、地域資源を活用したビジネスで成功するって実はそんな簡単な話ではないんですよね。
ですから「地域資源を活用した商品開発を行おうとするのではなく、事業の成功のために地域資源を活用してください。地域資源を活用しなければと思いこまない方がいいです」なんてところからスタートさせていただきました。


ところで講義の中で、こんな話をしました。
日頃、kurogenkokuがいろいろな企業と接して感じた「失敗する新規事業の特徴」です。

●商品開発ありきで販売計画は二の次
●コンセプトに一貫性のない商品ラインナップ
●商品・サービスの魅力に対する過度な思い込み
●試作品の評価メンバーが身内のみ
●投資や資金調達に関する計画が皆無
●事業化後の要員が不明確
●自社は見えれどライバルは見えず
●補助金ありきの新規事業開発


8つあげましたが、特に「商品・サービスの魅力に対する過度な思い込み」
これから創ろうとしている商品やサービスって、過大な自己評価をしてしまうのですよね。このあたりは昨日のブログでも書きました。
http://blue.ap.teacup.com/motokuni/4344.html



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成功する中小企業者の特性について

2015-01-28 03:29:00 | 中小企業診断士

経営革新支援も佳境に入っています。一分たりとも無駄に過ごす時間がないとはこのことです。


どうもkurogenkokuです。


昨日は、某金融機関の若手経営者勉強会設立記念総会にお招きいただきました。
発足時点では約80名の会員が集まりました。これから経営に必要なノウハウ習得のためのセミナーなど頻繁に開催されます。さらに多くの参加者が集まり、基礎体力の向上を図る企業が増えてくれたらいいなぁと思っています。kurogenkokuもオブザーバーとして、ちょこちょこ顔を出させていただく予定です。




総会終了後の基調講演。講師はは明治大学政治経済学部の森下先生。kurogenkokuが日頃、お仕事で大変お世話になっている先生です。「成功する中小企業者の特性について」と題して、データと事例で約一時間お話しいただきました。


特に共感したのは「イノベーション実践の成果」に関する先生の見解です。先生は、イノベーションの三大分野として以下の三つをあげています。

①新製品・新サービスの提供、新生産方法の導入等の生産技術面の開発
②新販路開拓、新物流系統等のマーケティング・営業活動
③新組織形成等の組織運営面の革新

そのうち、「①はなかなか成功するのが難しく、まずは②の可能性を追求すべし」とおっしゃっていました。つまり「いまの製品・サービスを購入してくれるお客様が他にいないか」ということです。


新事業活動促進法の経営革新の類型には以下の四つがあります。
1)新商品の開発又は生産
2)新サービスの開発又は提供
3)商品の新たな生産又は販売方法の導入
4)サービスの新たな提供方法の導入

常々経営革新支援をしている立場として申し上げると(あくまで私の場合ですが)、「1)と2)は実現可能性が難しく、3)と4)に取り組む事業者が多い」のが特徴です。特に小規模事業者ほどこういった傾向が見られます。
→本日午後は「新規事業開発セミナー」で講義をするのですが、その中でも同様のことをお話しする予定でした。



ところで講演中で先生が以下のサイトを紹介されていました。

【おもてなし経営企業選】
http://omotenashi-keiei.go.jp/

豊富な事例が用意されています。
経営の参考にされてはいかがでしょうか。




話は変わり、現在、秩父商工会議所では経営発達支援計画(商工会議所の経営革新計画みたいなものです)を申請しているところですが、我々の小規模事業者支援が個者または地域にどんな成果をあげたのか(あがらなかったのか)、向こう3年間定点観測していただくことを森下先生にお願いしております。
有識者に客観的に分析していただくことで、我々も緊張感をもって経営支援に打ち込むことができます。こういうことってすごく大切だと思うのです。



さて仕事の話ばかり書きました。

今週末は家族でスキーに行きます。
日曜日はチビクロの誕生日だし。。。

仕事と家族サービスはメリハリをつけながら全力投球します。


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2~3ヶ月先の目標を設定すること

2015-01-27 07:11:00 | 中小企業診断士

夜遅くまで会議があると、どうも飲んでしまう・・・。


どうもkurogenkokuです。


駅伝大会に出場してふと思ったのが、2~3ヶ月先に具体的な目標を設定すると充実した日を過ごすことができるということ。
長すぎると息切れするし、短すぎると準備不足になる。この2~3ヶ月先というのが非常にいい。

秩父の朝はめちゃくちゃ寒いです。
午前5時50分、家から外に出るのには相当な勇気が必要です。でも目の前になにか目標があると、折れかけそうになった自分を後押ししてくれるんですよね。

もし目標が半年後に設定されてたら、「何日か休んでもいいや」と逃げ出す自分が想像できます。


駅伝をひとつの例に挙げましたが、2~3ヶ月になにか集中して打ち込めるものを見つけてみようかな。特に子供と一緒にできることなんてのがイイですよね。


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