中小企業診断士1次試験お疲れさまでした。
ここはあくまでも通過地点です。すぐに2次試験の勉強を始めてください。
どうもkurogenkokuです。
先週は、経営改善支援先を訪問。
2年前に支援に入った時には、「なかなか厳しいなぁ」と思っていましたが、直近決算を見てびっくり。見事なまでにV字回復されていました。
仮にA社といたしましょう。経営改善支援に入る前、A社はメインバンクから提携する外資系コンサルタントの関与を勧められていました。kurogenkokuもそれを知っていました。そんなときA社の経営者からkurogenkokuに相談の電話が。電話を受けてA社に伺うと、経営陣が集まっていました。その時、経営者にこんなことを言われました。
「銀行に勧められたコンサルタントは財務分析と向こう5年間の計画書をつくるだけ。本当に数千万円支払うだけの価値があるかわからない。kuroさんに支援をお願いすることはできないだろうか。」
A社は従業員数100人をはるかに超える、地域でも有数の中堅企業。銀行にとっても大きな存在です。直近2期は大きな営業赤字を計上しているという状況下です。中途半端ではだめです。ですから待ったなしの改革が求められます。経営陣に言いました。
「本気で改革されるつもりがあるのならお手伝いします」
経営者からメインバンクにその旨を説明。結局、kurogenkokuが支援に入ることで合意しました。
1か月くらいの時間をかけて、経営陣とともに経営改善計画書を作成しました。
売り上げ見通しに間違いがあってはいけません。取引先の動向を1社1社丁寧に分析して、売上を試算しました。費用については、勘定科目ひとつひとつを細かく精査。まさに費用の垢すりです。これ以上ないというところまで、そぎ落とす。新聞の定期購読も辞めました
生産プロセスについては、少ない人材で最大のパフォーマンスを発揮できるよう、平準化生産の徹底などの改善策を。これにより残業代を大きく削減しました。
当時作成した経営改善計画では、2年後まではまだ赤字が続きます。3年後に黒字化を達成するという目標でした。
結論から言えば、1年前倒しで黒字化を達成することができました。しかも営業利益は1億円近い黒字。税引後利益も〇千万円です。
ところで今回いただいた決算書を見て、ある勘定科目に着目しました。役員報酬です。
経営改善計画策定の際、こんなことを言いました。
「経営改善計画では役員報酬に手を付けていません。1年後の進捗を見て、維持するか大幅にカットするか、経営陣でご判断ください」
実際に決算書を見ると、役員報酬は自主的に4割カットされていました。
「結局、役員報酬にも手を付けられたんですね」、kurogenkokuが尋ねると、経営者が言いました。
「はい、でも社員も大変だったと思います。おかげさまで今期は利益を生み出すことができたので、社員には5万円ずつ、特別賞与を支給しました」
自分で言うのもなんですけど、これが経営改善支援です。
良い計画書とは、会社を成功に導くための指南書であって、経営者を動かすものでなければなりません。
外資系コンサルタントが悪いわけではありません。真の意味で経営者が納得し、行動に移し、成果に結び付いたのであれば、見栄えの良い計画書より、ずっと価値があるものになります。
おかげさまで、この2年で筋肉質の会社に生まれかわりました。
多少の資金余力も出てきたので、今度はちょっとおもしろいところに前向きな投資してみたいと思います。
経営改善計画はまだ終わったわけではありません。金融機関に提出したものよりも、ずっと高いパフォーマンスを発揮できそうな気がしています。
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