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日々新たなり/日本語学2020

敬語の文体論理

2022-03-22 | まさしこと

国語は敬語法と説明する。法は、文法規則の敬語の用い方である。敬語と言う説明で、ウイキペディアに国際、地域の言語の説明がある。
しかしそれは、たとえば、人物間の上下関係や親疎関係を反映した言語表現にとらえるということをもとに記述するものである。

>ヨーロッパ近代語に敬語があるかないかは敬語の定義次第である。敬語を広く「人物間の上下関係や親疎関係を反映した言語表現」と定義すれば、ヨーロッパ近代語にも以下のような例がある。

したがって、日本語を敬語に見るのはヨーロッパ近代語に残存する敬語の定義に当てはめた見方になる、それも日本語の使い方においては全体の問題として注意に及ぶものであるから、この国語による敬語の説明からいかに論理的な言語の使用法にするかが、近代以降、現代における重要な日本語の問題である。

その糸口になるものとしては、丁寧な言い方とはどういうものかをとらえる。


主体(書き手、話し手など)とその相手(読み手、聞き手)やその話題中の人物との社会的関係(親疎、権力の大小)と態度を表す言語表現
 『文部科学省学術用語集:言語学編』
ポライトネスを実現する手段の1つ
 Shibatani 1994 (柴谷方良). 1994. Honorifics. The Encyclopedia of Language and Linguistics.
狭義には体系的に文法化されているものを指すが、広く敬称などの語彙的表現を含む場合もある
 Kibort, Anna. Respect. Grammatical Features. 7 January 2008.
http://www.grammaticalfeatures.net/features/respect.html
>Respect  Anna Kibort
 What is 'respect'
 Expressions of 'respect'
 The status of 'respect' as a feature
 The values of 'respect'
 Oddly behaving respect markers
 Problem cases
 Key literature


ウイキペディアより
>日本語の敬語を含めた日常語は、主従関係、親疎、ウチとソト、自らが相手に持つ敬意感情あるいは親しさを「自己表現」したものである。この表現を誤ると、聞き手に、この話し手は自分の地位を認めない無礼な人間だ、と思われる事が起こり得る。一方で敬語によって相手との力関係や距離感を示すことは侮辱ともなりうる。
>過去の都である京都を中心に敬語が発達した。従来は、父親を「お父様」と呼ぶような、上下関係における絶対性を位置づけた「絶対敬語」だった。とりわけ戦後の日本ではそうではなく、敬語ではなくパパなどと呼ぶように、使用場面によって使い分けられる「相対敬語」へと変化した。

この記事の説明には次の文献が作用する。

井上史雄『敬語は変わる』大修館書店〈大規模調査からわかる百年の動き〉、2017a。ISBN 978-4-469-22260-9。
井上史雄『新・敬語論 なぜ「乱れる」のか』NHK出版〈NHK出版新書〉、2017b。

丁寧語
話や文章の相手に対して丁寧に述べるもの。広義として聞き手に対する配慮を表すもろもろの語を含める場合があるが、文法的に語末に使われる現代語の「です」「ます」「ございます」、古語の「はべり」「候ふ」などを指す。
丁寧さを添える「です・ます」で終わる文体を敬体、普通の「だ」や動詞・形容詞の終止形で終わる文体を常体と呼ぶ。
丁寧を表す語形変化は以下の通りであるが文法カテゴリーに応じて語彙を変える場合があり、文法的には丁寧語というよりも丁寧体として分析される。

です
名詞+繋辞 - 学生だ→学生です(現在)、学生だった→学生でした(過去)、学生ではない→学生ではありません(否定)、学生だろう→学生でしょう(推測)
形容動詞 - 綺麗だ→綺麗です(現在)、綺麗だった→綺麗でした(過去)、綺麗ではない→綺麗ではありません(否定)、綺麗だろう→綺麗でしょう(推測)
ます
動詞 - 見る→見ます(意志)、見た→見ました(過去)、見ない→見ません(否定)、見よう→見ましょう(勧誘)
ございます
形容詞 - 忙しい→忙しゅうございます(現在)、忙しかった→忙しゅうございました(過去)、忙しくない→忙しゅうございません(否定)、忙しいだろう→忙しゅうございましょう(推測)
ウ音便を用いて「ございます」に接続させる形(例:忙しゅうございます)が伝統的な丁寧体である。形容詞に名詞や形容動詞で用いる「です」を接続させる形(例:忙しいです)は誤りであるとする考え方もあるが、1952年の第1回国語審議会「これからの敬語」では「平明・簡素な形として認めてよい」とされた。



敬語 - Wikipediahttps://ja.wikipedia.org › wiki › 敬語
敬語(けいご、英: honorifics)とは、主体(書き手、話し手など)とその相手(読み手、聞き手)やその話題中の人物との社会的関係(親疎、権力の大小)と態度を表す ..

敬 語 の 指 針 - 文化庁https://www.bunka.go.jp › seisaku › pdf › keigo_tosinPDF
2007/02/02 — 2 「相互尊重」を基盤とする敬語使用… ... 6 二つ以上の種類の敬語にわたる問題… ... 敬意表現について,同答申では,次のように定義・説明して.




精選版 日本国語大辞典「敬語法」の解説
けいご‐ほう ‥ハフ【敬語法】
〘名〙 敬語の用い方のきまり。主として文法論上、語彙論上の体系的組織についていう。接頭語、接尾語、助動詞などの添加の仕方、敬語の系列の秩序、人称との関係など。→敬語。
※日本口語法精義(1909)〈臼田寿恵吉〉二「品詞が尊卑の意を表す種々の仕方を総称して、品詞の敬語法と云ふ」

デジタル大辞泉「敬語法」の解説
けいご‐ほう〔‐ハフ〕【敬語法】
1 敬語の用い方のきまり。敬語の文法論上、語彙ごい論上の体系。待遇法。
2 敬語の用い方の規則にかなった物の言い方。




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