空港でゲートを出る前にいくらかお金を引き出しておこうと思い、ATMへ行って、小額のマルタリラを下ろしておいた。
迎えに来てくれるはずの家族を探す前に私にはしなければならないことがあった。
飛行機を乗り過ごした私は、荷物に先を越されていたのだった。
探さなければ・・・
と思って、辺りを見回すと、探すまでもなく、小さな空港の荷物受取所の端のほうにスーツケースひとつだけ、私をせせら笑うかのようにたたずんでいた。
スーツケースをピックアップした私は、そのまま出口に向かった。
ここについてようやく、緊張感が沸いてきた。そういえば、この土地には知り合いが一人もいない・・・
急にそう思ったら、不安になってきた。どうしよう。
何かあったらどうしよう。
と思いながら歩いていくと、出口に、恰幅のいい白髪交じりの眼鏡をかけた男性が、私に声をかけてきた。
私の名前を呼んでくれたので、急に安心してぐったりと疲れてしまい、次男のアルバートにスーツケースを託し、案内されるがままにパーキングへ行き、車にドカッと倒れこんだ。
30分もかからないくらいで、これから3ヶ月お世話になる家にたどり着いた。
空港に降り立ったときの砂っぽい空気の色をそのまま土にしたような黄色い土壁の3階建ての大きな屋敷だった。
ドアをホストファザーのアルフレッドが開けると、ドカッドカッとすさまじい足音を荒々しく立てながら、ホストマザーのドーリーンが、足音とは裏腹に満面の笑みで
「Hello!Welcome to Malta!,Sorry,I can’t remember your name at all」
といってきた。しょうがない。マルタ人じゃなくたって、私の名前は言いづらいんだ。理由は母音が重なるからであろうと推測しているが。
部屋へ案内され、荷物を置いて、落ち着いたらリビングへ降りてらっしゃいといわれたので、とりあえず、部屋へ行き荷解きを始めた。
写真:台湾 淡水 語り場
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迎えに来てくれるはずの家族を探す前に私にはしなければならないことがあった。
飛行機を乗り過ごした私は、荷物に先を越されていたのだった。
探さなければ・・・
と思って、辺りを見回すと、探すまでもなく、小さな空港の荷物受取所の端のほうにスーツケースひとつだけ、私をせせら笑うかのようにたたずんでいた。
スーツケースをピックアップした私は、そのまま出口に向かった。
ここについてようやく、緊張感が沸いてきた。そういえば、この土地には知り合いが一人もいない・・・
急にそう思ったら、不安になってきた。どうしよう。
何かあったらどうしよう。
と思いながら歩いていくと、出口に、恰幅のいい白髪交じりの眼鏡をかけた男性が、私に声をかけてきた。
私の名前を呼んでくれたので、急に安心してぐったりと疲れてしまい、次男のアルバートにスーツケースを託し、案内されるがままにパーキングへ行き、車にドカッと倒れこんだ。
30分もかからないくらいで、これから3ヶ月お世話になる家にたどり着いた。
空港に降り立ったときの砂っぽい空気の色をそのまま土にしたような黄色い土壁の3階建ての大きな屋敷だった。
ドアをホストファザーのアルフレッドが開けると、ドカッドカッとすさまじい足音を荒々しく立てながら、ホストマザーのドーリーンが、足音とは裏腹に満面の笑みで
「Hello!Welcome to Malta!,Sorry,I can’t remember your name at all」
といってきた。しょうがない。マルタ人じゃなくたって、私の名前は言いづらいんだ。理由は母音が重なるからであろうと推測しているが。
部屋へ案内され、荷物を置いて、落ち着いたらリビングへ降りてらっしゃいといわれたので、とりあえず、部屋へ行き荷解きを始めた。
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