わが身世にふるながめせしまに

古き良きもの放蕩三昧・・・したい。

三月大歌舞伎 昼の部(歌舞伎座)

2009-03-20 22:45:32 | 歌舞伎三昧
この三連休は暦どおりの連休ーーーー!うれしいぞー!

てなわけで初日は歌舞伎鑑賞からです。前に国立劇場で通しで見た元禄忠臣蔵が、歌舞伎座に登場です。国立劇場では3ヶ月興業でしたが(つまり全編見るのに丸3日かかるのね)、地味なお芝居なので1日でおいしいとこどりしてくれたほうが見やすいかもしれません。私は御浜御殿綱豊卿がお目当てで昼の部参観です。夜はまぁいいかなぁ・・・

歌舞伎座を目の前にして急ぎの電話を受けてしまい、あえなく遅刻(涙)。前回国立でも刃傷の場を見逃しているのに(見てたのにあっけなさすぎて気づかなかったの)、今回は8分遅刻で見逃し!!!次回こそちゃんとみるぞ~

その後は淡々と進むなかで、浅野の辞世の句をしたためる場面が好きです。かの「花よりもなお」ですね。

大評定の後大石が城をあとにする場面は、国立の舞台では吉右衛門丈が城をじっと振り返るのがとても印象的だったので、幸四郎丈はどうかしらんと思ったのですが・・・結構あっさり花道を引っ込んでいました。。。。全体的に幸四郎丈の大石は実直誠実な堅物、という印象ですね。夜の部の団十郎丈はきっと豪快な感じかな。仁左衛門丈はもう少し繊細な感じかな。そう思うと夜の部の配役の大石も見たくなってきた。。。

そしてそして!楽しみにしていた御浜御殿!仁左衛門丈の綱豊卿に染五郎丈の富森助右衛門。このお二人、裏切らないです。掛け合いの間が絶妙で、とても緊張感があります。染五郎丈がちょっとおどけすぎていたかもしれませんが、でもそういう役柄ですもんね。多分仁左衛門さんのは観劇3回目なのですが、まだ新鮮に感じました。お・と・なな綱豊卿、素敵すぎです。いいなぁ~。

こんな地味な作品なのに、もう一回見たくなりました~。見どころや全体像がわかってくるとじんわり味わいが出てくるお話なのかもしれません。

二月大歌舞伎(昼の部 夜の部 歌舞伎座)

2009-02-15 23:50:32 | 歌舞伎三昧
今月もまだまだ忙しいのですが、合間にちょうどウェブでチケットがとれました!! ところが、昼の部夜の部と拝見のはずだったところ、なんと昼の部に寝坊して遅刻、菅原伝授は見られませんでした(汗)

疲れてたのかなー。花粉に体がやられてたかな。

取り急ぎかいつまんで感想メモを。

【京鹿の子娘二人道成寺】
初演のときに拝見しましたが、そのときの印象から菊之助君があまり上手になっていないような気が・・・中でも胸をそらせるときにボヨヨーンとおなかまで突き出してしまっているのがどうにも残念で・・・
でもあでやかで華やかなお二人の踊り。特に菊之助君はほとんど1時間踊りっぱなし!そりゃあ次の演目で身も投げたくなりますわ(笑)

【人情噺文七元結】
菊五郎丈、三津五郎丈に吉右衛門丈と豪華配役で、ほんわかしたハッピーエンドのお話を拝見。ほとんど水戸黄門ばりの出来すぎ加減ですが、そんなニッポンの歌舞伎が大好きです。

【蘭平物狂】
三津五郎丈の踊りももちろんですが、なんと言っても後半の立ち回りに惹き込まれます!!とんぼもあざやかですが、あの高さでの演技に挑む三津五郎さんもご立派!殺陣にみる日本の形式美に涙が出ました~

【勧進帳】
最初に見たときに見事に深い眠りに落ち、以来あんまり見てこなかったこの演目。実際、この演目をわかっていないんだなぁと実感しました。なんだか見どころとなるような顔の表情の変化とか、まんまと見逃したような気がします。やばい。勧進帳を語れない歌舞伎ファンなんて、もぐりよね。

【三人吉三巴白波】
短い出し物ですが、玉三郎様の美しいお嬢吉三と染五郎丈のカッコイイお坊吉三が拝めて幸せでした♪


★写真は歌舞伎とは関係ないですが、先日友達と集った飲み会に着ていったよろけ縞のウールの着物。カジュアルなところにしか着ていけませんが、結構粋な感じでお気に入りです。

初春花形歌舞伎 昼の部(新橋演舞場)

2009-01-17 23:35:06 | 歌舞伎三昧
会社の着物好きで集って歌舞伎鑑賞♪ まだ先週末からのジンマシンはひきませんが、桟敷席デビューのため、着物強行しましたー。

さて序幕は二人三番叟。そこそこ客席をわかせまていましたが、個人的には以前、舞踊協会公演で花柳の方の躍動感あふれるすばらしい舞台を見てしまっているので、やはり物足りず。。。予想通りでしたが。。。。

次に本日の主役、海老蔵さんの口上です。無病息災にご利益ある成田屋のにらみを拝見。口上っていうと普通はずらーっと居並ぶもので、今回みたいにたった一人でやるものってすんごく珍しいことなのではないかしらん。

続いて義経千本桜、いがみの権太で海老蔵丈登場です。最近見たのが吉右衛門さんだったのでちょっと軽く感じましたが、こういう悪って海老蔵さんにぴったりですよね。海老蔵さんと左段次さん以外の配役がいまひとつ華に欠け(ごめんなさい)、権太がひっこむとちょっと睡魔に・・・zzz でも「すし屋」は何度か見たことがありましたが、その前の「木の実」をはじめて拝見。ここから見るとすし屋結末の権太の選択が一層涙を誘うものになりました。お里の春猿さんがすっきりときれいなお嬢さん役で印象的でした。このお方、見た目も演技ももっとくどい感じだったように思うんですが、これからはちょっと見てみようかなという気になりました。

最後に鳶頭、芸者連中の「お祭り」でお開き。海老蔵さん、獅童さん、右近さん、春猿さん等々勢ぞろいでしたが、うーんやっぱり華やかさに欠けるかな・・・

全体的にはイマイチな感じが否めず。特に今月は先に歌舞伎座見てしまっているので仕方ないですね。そんななかでも、総じて海老蔵さんの美しさと悪さは健闘していて、松竹の興業を支えてんな、と思いました。客席もほとんど満員で、客層も結構広かったです♪

壽初春大歌舞伎(昼の部 夜の部 歌舞伎座)

2009-01-11 14:34:44 | 歌舞伎三昧
11月から何かと忙しかったのですが、年末でプライベートのことが少し落ち着き、仕事でも9日に社長・役員の居並ぶ中の緊張するプレゼンが無事終わり(このせいでクリスマス~三が日まででITマネジメントの本3冊読破したよ)、この三連休が久しぶりの自分のための休日とあいなりました♪一番初めにしたことは歌舞伎観劇♪

歌舞伎座は来年春に改築に入るので、あと16ヶ月しか現在の歌舞伎座で観劇することができません・・ だから今年はできるだけたくさん見に行こうと決めています。よって今月は昼も夜も!

それぞれの幕開けの祝初春式三番叟・壽曽我対面はともに晴れやかな舞台。お正月に歌舞伎を見る幸せを味わえますよ。

今回見に来る大方の人たちの目的は、玉三郎様の鷺娘(昼)と勘三郎丈の鏡獅子(夜)でしょうねー。

玉様の鷺娘は言うまでもなく・・・美しかった・・・(ため息)舞台に一人立つだけで1900人の観客をどよめかせる俳優が、日本に、いえ、世界にいますか????美しさに何度も涙しましたよ。引き抜きもぶっかえりも鮮やかで、玉様ワールド炸裂でした。

勘三郎丈の鏡獅子は以前にも拝見していますが、弥生ちゃんの踊りも清楚でかわいらしいし、獅子は切れがあるし、はじめっから期待値高でした。まず、今回の胡蝶のお二人のかわいらしいこと♪8歳だそうです。最近の胡蝶はもう少し上の歳で、一生懸命ながらもちょっと小賢しさのようなものも見え隠れするように感じていたのですが、この二人は文句なくかわいいいいい!踊りも一生懸命だし、まだおぼっこい子供の魅力もばっちり。客席からも笑みがもれます。そして、子供にもっていかれそうな舞台でそれを凌駕する勘三郎さん。もともと勘三郎さんの獅子の横顔がとても凛々しくて好きなのですが、それにも増してもっと崇高なもの-2人の胡蝶を導くようなというか、歌舞伎という芸道をしょって立つようなというか-が漂っていたように感じました。

昼の俊寛、以前拝見したのは、俊寛は同様に幸四郎丈でしたが、丹波少将は秀太郎さん(今回は染五郎丈)、海女千鳥は時蔵さん(今回は芝雀さん)でした。芝雀さんがちょっとお上品過ぎて海女に見えずしっくりきませんでしたねー。実はちょっと苦手な演目です。以前にもお正月にやっていたように思うのですが、なぜこんな悲しいものをお正月早々に・・・と思ってしまいます。

そこにいくと夜の鰯売、大好きです~♪玉様と勘三郎丈、馬引きの染五郎丈ふくめ全て前に見たのと同じ配役ですが、また同じものを拝見しても面白かった!!ストーリー展開はちょっとありえなさそうなぶっ飛び系なのですが、それぞれのキャラがかわいらしくて、配役もぴったりで、そこかしこで笑わせていただけて、見終わったときに心がほっこり温かくなる舞台です♪

やっぱり歌舞伎はいいですな。

秀山祭九月大歌舞伎 昼の部(歌舞伎座)

2008-09-23 21:32:08 | 歌舞伎三昧
思い立ってふらっといくのにチケットWeb松竹は本当に便利ですね♪

「竜馬がゆく」久しぶりに亀治郎丈を歌舞伎で拝見。しばらくテレビの登場が多かったからね♪ ちょっと痩せられました?太ももあたりからすっと細くて「小またの切れ上がった」おりょうさんになっていました。演技のほうでもまっすぐな竜馬にぴったりのおりょうさんで、見ながら思わず微笑んでいました。この竜馬シリーズ、一年に一回の定番となるんでしょうかね。来年のこの月、また続きを見るのが楽しみです。

「日本振袖始」玉三郎様が実の姿は八岐大蛇という神話の姫役です。設定自体はちょっと泉鏡花の世界に出てきそうな「この世のものではない美女」役と言えるでしょうね。最初は姫姿ながらもおどろおどろした雰囲気でびゅんびゅん飛ばす玉様。酒をかっくらう玉様。福助さんが羽野亜紀風のかわいい生贄のお姉さん役、大蛇を退治にきたスサノオ役に染五郎丈とあって、美しい人揃いの眼福です。玉様は後半隈取姿になってしまうのですが、ただ美しい女性を食べつくしてやるという女の執念、隈取姿からも沸き立つ怨念は女のもので相当オソロしく、さすが骨の髄からの女形、参りましたという貫禄でした。ところで玉様の隈取は、他の7人の大蛇ジュニアと違って目尻が上がっていなくってとてもお上品なお顔をなさっていました。

玉様はもっと美しいお役だけで見たい気もしますが、そんな私たちの気持ちを知ってか来月は八重垣姫。絶対見逃せませんわよ~

八月納涼大歌舞伎 第三部 (歌舞伎座)

2008-08-16 00:19:44 | 歌舞伎三昧
第三部のチケットは早々に売り切れたようですが。たまたまチケットweb松竹をみたときに1枚だけ出ていたのをすかさず購入。話題作がどうしても見たかったのです。

まずは「紅葉狩」。季節的にはフライングですが、お化けが出てくるというところで納涼なんでしょうか。勘太郎君、きれいになったなぁと思いつつ、途中で落ちました・・・言っておきますが、私が歌舞伎を見ながら眠りに落ちることは滅多にありません。それに紅葉狩は結構いろんな役者のを見ているので比較するのも楽しいし。それなのに落ちてしまいました。。残念。

勘太郎君の踊りはきちんとしているのですが、更科姫としてきれい!かわいいー!というほどではなく、後の戸隠の鬼女の不気味さもイマイチ。そこにいくと海老蔵さんのほうがエンタメとして面白かったなーと思います。それから、やっぱり歌舞伎はお顔が大きいほうが迫力あるのかな。楚々とした踊りの終わりごろにかっと目をむき、鬼になっていくところは、細面な勘太郎君では表情がはっきり見えずちょっと物足りませんでした。

次がお目当ての野田秀樹の新作「愛陀姫」。ごめんなさい。こちらも残念でした。。

まずキャスティング。愛陀姫はもっとかわいらしさ清楚さがあったほうが、総大将のヒーローが「端女(はしため)」の愛陀を好きになる設定がすんなりはいってきたように思います。変な祈祷師役の福助さんは今回もとても面白くて、大いに笑わせていただいたのですが、あまりこの路線に走りすぎて他の芝居が崩れすぎませんよう切にお祈り申し上げますです。

演出的には、着物を着て、歴史上実在の人物の設定も引用してやっているのだから、もっと歌舞伎的な動きで通してもよかったのではないでしょうか。特に顔を近づけすぎる西洋的な愛情表現がしっくりきませんでした。

オペラファンとしてはどうしても原作と比べます。まず音楽が薄っぺら。2~3曲ほど原曲から引用されていたと思いますが、ほとんどそのままのメロディを和楽器(かな?)で演奏していたように思います。。でもそのままやったらフルオケのスケールに勝てるわけないぢゃないですか!!!あまりにうすっぺらくてがっかりしました。さらに、最後にマーラーのアダージョもってきて再度興冷め。音楽コンセプトは野田さんのものだそうですが、音楽は全くの邦楽の新作がよかったのではないでしょうか。。。

そもそもオペラは、台詞をはさみつつもアリアや重唱、オケの音楽で豊かな感情表現をしていますが、同じ内容を台詞劇だけでやってしまうとどうしても感情表現が薄くなります。実際、今回、本来のスジにはなかったようなエピソードもたくさん盛り込まれているのに今日の舞台は1時間20分。原作が2時間以上かけて表現しているものを凝縮してしまっているのですよね。例えば濃姫の苦悩のシーンは、台詞が延々と流れている印象がありましたが、もっと歌舞伎らしくいっぱい「間」を使ってもよかったのではないかな。

ひとつくらいよかったことも書きます♪ 大道具に、細長い板をすだれのようにつなげたものに絵を書いて背景とし、スライドさせながら場面転換するのはとても面白く、スムーズでした。

全体的には、「研辰」をあれだけ成功させた野田歌舞伎に、当然期待値は上がっていましたから、とても残念でした。。。ただ、最近の新作で成功と言われるのは「研辰」と三谷幸喜「決闘高田馬場」(歌舞伎座ではないけど)くらいなんでしょうかね。私は串田和美の「ねずみ小僧」や蜷川「十二夜」は見ていないのですが、世の評価はそれほどではないように思います。渡辺「舌切り雀」もイマイチだったしなぁ・・・

きっと、広い歌舞伎座の空間は並大抵のことでは埋められないのでしょうし、芸のある歌舞伎役者さんに小劇場芝居をやらせるようなことをすると浮いてしまうのですよね。

あぁ残念ながら、今日は見終わったとき(というより見ている途中からすでに)しっかりした古典を見たくなりました・・・

今回は辛口になってしまいましたが、でも、歌舞伎という芸が古色蒼然としたものになり下がらないよう、新作への挑戦はあきらめることなく是非続けてほしいのです。みんなきっとそう思っているから、こんなに席もうまっているのだろうと思っています。

團菊祭昼の部(歌舞伎座)

2008-05-25 00:59:51 | 歌舞伎三昧
好き嫌いはあると思いますが、これはお祭りですから。菊之助くんが出ていないのは本当に残念ですが、お祭りですから。

会社の同僚とともに昼の部へ。

義経千本桜は、安徳天皇役の子役が涙を誘ういいセリフを決めていました。その後、知盛が死ぬまでの時間が長く感じたのは・・・・海老様のお力そこまでか。

喜撰の三津五郎様、さすがです。うまい踊りは本当に楽しい~ 決まるべきところはいつもどおり完璧に決まっているのはすでに三津五郎さんレベルでは当たり前なんでしょうが、踊る役柄にもすっかりなりきって、踊りわけも完璧なんですね。相方の時蔵さんもとてもお上品でお美しゅうございました(ちょっとお茶くみ女中にしてはお上品過ぎたかもしれないけど)同行の同僚曰く、普段は踊りの演目は眠くなるのに今日のは眠くならなかったと。やっぱりね♪

幡随長兵衛、この海老様はとっても素敵~ 喧嘩っ早い若衆の一人として、数人若衆が並んでいても華があってどうしても目がいってしまうのです。着物の膝をぱっと割って座るところなんざ粋でさぁね。尻っぱしょりして立ち上がるとこなんて、引き締まった両足があらわになって一同大興奮!いやぁいいものみました。(って話のスジや他の役者さんの話してないけど。ちなみにここでの海老様は単なるチョイ役)

お着物着てミーハーに舞台を見ておしゃべりに花を咲かせた、平和な土曜でした~

五月大歌舞伎 昼の部(新橋演舞場)

2008-05-10 23:55:24 | 歌舞伎三昧
歌舞伎の後にお稽古にもいく予定だったので、体力温存のために一幕目はスキップ。踊りの演目から入りました。

藤娘:福助さん。お顔の表情ばかりが印象に残ってしまい、残念。師匠にとっていただいたチケットは前から4列目とド迫力。これはもっとひいて見たかった。。。

三社祭:染五郎さんと亀治郎さん。たいへんな踊りを軽快に踊っていらっしゃったので、見ているほうもウキウキしました。このお二人のペアは2年前の三番叟で大感激したので期待値も高かったのに、やっぱりすごいなーと思えたのってすごいです。これが楽日に向かってもっともっと息が合ってくると思うので、終わりごろにもう一回見たい♪

勢獅子:歌昇さんと錦之助さん。華やかで、獅子舞の部分やお面を使っての決まったポーズ等々、いろいろ見所がちりばめられていました。

一本刀土俵入り:吉右衛門さん。おなかをすかせたお相撲さんもその10年後に恩返ししに来る旅人もお芝居うますぎ。もっと見たい!!と思わせる俳優さんですね。夜の部の四谷怪談での福助さんとの競演はきっと素晴らしいのではないでしょうか。芝雀さん、すごーい美人というわけではないのですが、お芝居がこのところいい感じだと思います。ちょっとしか出てないのに、染五郎さんのクールな色悪が印象的でした。話の筋立てはこれといってそんなに盛り上がる展開でもないし、お相撲さんは結局今は何をしているのか、その後どんな人生だったのかわからなくって「???」なのですが、それでもちょっとうるっときて、いい舞台だったなと思えるのは、主役級の人たちはもちろん、歌昇さんや歌六さんなど上手な人たちが固めていてレベルの高いお芝居を見せてくれたからじゃないかなと思います。


踊りをこんなに扱う公演も珍しいし、いい舞台が見れてとっても満足な観劇でした♪


帰りに銀ブラついでにサンタマリアノヴェッラ目当てにギンザコマツに行ったら、ビルの改築でクローズになっていてがっかり・・・かわりにくのやで麻の襦袢を衝動買いしてしまいました。。。。家に帰ってWEBで調べたらちゃんと別のところに移転していたことがわかってほっとしたんですけどね。


歌舞伎座120年壽 初春大歌舞伎 昼・夜の部

2008-01-07 00:47:35 | 歌舞伎三昧
また前日思い立って歌舞伎にいっちゃいました。でもお正月なんだからやっぱり歌舞伎よね。

猩々がどうにも気になって朝から行ったのですが、残念ながら私の知っている踊りとは全然違って二人の猩々ちゃん(染五郎丈、梅玉丈)がひたすら酒を飲みまくる、という振り付けのおめでたい踊りになっていました。ま、お正月だからいいでしょう♪

その後、中ぬけしたせいもあるのですが、昼の部は少々印象薄いです。。。ゴメンナサイ。

夜の部はじめのご祝儀物の踊りは松竹梅と翁・嫗のそれぞれの組み合わせがとてもおめでたい雰囲気を出していて、お正月の幕開けとして気持ちがよかったです。特に富十郎さんは踊りになるとすばらしいですね。芝翫さんとの踊りの「間」が絶妙で、いたわりあう老夫婦の心の通うのが見えました。

次の連獅子の格式高くてすばらしいこと!!狂言師の踊りでは染五郎丈が本当に幼さを出してかわいらしかった♪子供らしさの表現はやっぱり顔と目かなぁと思ってみていました。子供は一心に純粋にモノを見るので、顔の動きも見るものに向けてすばやいように思います。大人はひとつものを見るにもいろんな考えがともなうので、子供よりも見る動作が遅いんでしょうね。そして獅子の場面では、お二人とも両袖をピンとはり、前髪をぱっと散らせてつつつーっと動くのが美しくて・・・幸四郎丈の重厚な親獅子と染五郎丈の切れのある子獅子。ああ日本の正月(涙)。日本人でよかった~。染五郎丈は来月も鏡獅子ですからとーっても期待しています。

最後に団十郎さんの助六由縁江戸桜。花魁の出の華やかさ、助六の踊りと喧嘩の立ち回りなど、豪華な演出です。今日は花道がばっちり見渡せる席だったので、助六の出を十分に堪能しました。花道で決まりまくる助六の踊りはやっぱり江戸の粋。私、海老蔵さんの助六見逃したんです。。。また近いうちに再演していただきたいものです。またお母さん役の芝翫さんが笠をとった瞬間から兄弟二人のこわーいおっかさんの威厳があって、さすが至芸だと思いました。

でも助六ってこんなにまったりしたお話でしたっけ?? お芝居的には兄弟の掛け合いがちょっと楽しいけど、それ以外は今ひとつ盛り上がりにかける筋だったんですねぇ。これは「芝居」を見る演目ではないということを学習しました。それ以外の要素が十分楽しめるからいいんです♪

夜の部は踊りが中心でワタシ的にはとっても見ごたえがありました♪お正月から大満足です。

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部(歌舞伎座)

2007-10-21 22:48:45 | 歌舞伎三昧
あぁダメ、歌舞伎でも見なきゃやってられないわ~と前日に思い立ち、また行ってしまいました。

「怪談 牡丹灯篭」・・・怪談部分は前半でほとんど終わっていて、後半は人間の悪業のようなことに話がうつります。人間の業はお化けより怖い。。。

玉三郎さんと仁左衛門さんの貧しい夫婦からお店の旦那夫婦までの変遷がうまいし、何より二人の掛け合いの面白いこと!玉様の笑いの間が絶妙です。仁左衛門さんは何の役をやってもかっこいいです♪

幽霊話とお笑いと人間の業。牡丹灯篭という題はきいたことがありましたが、こんなお話だったんですねぇ。オリジナルは噺家さんによる怪談だったとのこと。歌舞伎はいろんなところから題材をとっているんですねぇ。そのうちアニメも登場するかな。

「奴道成寺」・・・またもや踊りがうますぎる三津五郎丈。どうしてこんなふうにうまく見えるんだろう・・と思っていたら終わってしまった。。。また見なきゃ。でも白拍子に扮した奴が踊りだしたところ、途中で烏帽子が落ちてばれるって・・ストーリー的にどうなんでしょう(笑)。

気候がいいせいか、客席はお着物の方があふれていました。着ている日本女性も、それを見る日本女性さえもなんだか自信に満ちている感じがしました♪自分たちが一番きれいに見える、誇れる「民族衣装」なんですねぇ。私も着物着たくなりました。